「鬼滅の刃」新聖地が活況、一方で“アニメ聖地認定”による不幸せな現実も

東京ウォーカー(全国版)

X(旧Twitter)で
シェア
Facebookで
シェア

漫画『鬼滅の刃』人気が止まらない。シリーズの累計発行部数は8000万部を突破し、作品の連載終了後も新たなファンを取り込み続けている。人気の一端は、作品の舞台やゆかりの地を巡る“聖地巡礼”にも見られる。モデルと明言されていない神社や旅館が、名前の共通点や風景が似ているなどの理由からファンの間で「聖地」として話題になっているのだ。コロナ禍で観光地が大ダメージを受けるなか、聖地とされたスポットでは驚きとともに歓迎の声が聞かれる一方、人気作品の舞台探訪はしばしばトラブルにつながるケースもある。今や観光の定番となった「聖地巡礼」の光と影とは。

四季折々の花が鮮やかな縁結びの名所「宝満宮 竈門神社」。『鬼滅の刃』の聖地としても話題に画像提供:宝満宮 竈門神社

モデルじゃないのに聖地?「名前が同じ」竈門神社に鬼滅ファンが注目


週刊少年ジャンプに連載された漫画『鬼滅の刃』は、吾峠呼世晴による人気作品。大正時代を舞台に、主人公・竈門炭治郎(かまどたんじろう)が、鬼に変えられてしまった妹・禰豆子(ねずこ)を人間に戻し、家族の仇を討つため、“鬼狩り”として戦う姿を描いた物語だ。

2020年5月に誌面での連載は終了したものの、7月に発売されたコミックス第21巻は初版300万部の大台に乗り、シリーズ累計8000万部を記録。2019年のTVアニメも好評を博し、2020年10月16日には『劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編』の公開を控えるなど“鬼滅フィーバー”はまだまだとどまる所を知らない。

同作は大正時代を舞台にしており、現在の日本の風景がそのまま作中に登場することはない。そんななか、鬼滅の刃の「聖地」として注目を集めているのが、福岡県太宰府市の「宝満宮竈門神社」と、大分県別府市の「八幡竈門神社」だ。どちらも主人公の炭治郎や妹の禰豆子の苗字と同じ「竈門」の名を冠することから、”鬼滅ファン”が訪れるようになり、キャラクターのイラストが描かれた絵馬も数多く奉納されている。

四季折々の景観も魅力画像提供:宝満宮 竈門神社


もともと縁結びの神様として知られ、女性の参拝者が多かった宝満宮竈門神社。権禰宜の馬場宣行さんは2019年の11月頃から“鬼滅ファン”の参拝が増えていることに気付いたと話す。

「もともと『神社でコスプレをしたいのですが』という問い合わせがあり、ご参拝される方のご迷惑にならないようにというお約束のうえで撮影いただいたのですが、その際にその方たちの衣装が『鬼滅の刃』のものであると聞き、ファンの方に参拝いただいていると知りました」(馬場さん)

参拝者が増えたことについて、馬場さんは「ファンの方々からそうした話題に取り上げていただいて、竈門神社という御社を知っていただくきっかけになったのは非常にありがたい」と好意的に受け止める。最近は大人のファンだけでなく、子供連れで訪れる家族での参拝者も増えたという。

  1. 1
  2. 2
  3. 3

この記事で紹介しているスポット

この記事の画像一覧(全11枚)

キーワード

テーマWalker

テーマ別特集をチェック

季節特集

季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介

いちご狩り特集

いちご狩り特集

全国約500件のいちご狩りが楽しめるスポットを紹介。「予約なしOK」「今週末行ける」など検索機能も充実

お花見ガイド2024

お花見ガイド2024

全国1300カ所のお花見スポットの人気ランキングから桜祭りや夜桜ライトアップイベントまで、お花見に役立つ情報が満載!

CHECK!今が見頃の花見スポットはこちら

ページ上部へ戻る