「家柄や学歴がつり合ってないとダメ」結婚前から毒義母が強烈ダメ出し！“本気で結婚したい!!”愛に燃える2人が出した結論とは…？【作者に聞いた】

これでもかと嫁をイビリまくる毒義母に、ドケチで超自己中な夫…そのリアルすぎるストーリーが話題の「 義母クエスト～結婚したらいきなりラスボス戦でした～ 」。毎日が発見ネットでの連載が2023年にコミカライズされるほど人気の同作は、SNSで「凄かった…義母が強烈すぎる」「先が気になって読み進めてしまった」などさまざまな感想が投稿されており、続編の刊行を期待する声も多い。

実は、そんな人気作の内容はすべて、Ameba公式トップブロガー・かづ(@kadu0614)さんの実体験だというから驚きだ。今回は、壮絶な人生を生き抜いてきた原作者のかづさんと、迫力ある作画で本作の魅力をさらに引き出している、漫画担当の赤星たみこ(@tamikong)先生のお2人に話を伺った。

2人の息子が独立し、現在は夫と猫と穏やかで満ち足りた生活を送る主婦・かづさん。だが、この幸せな生活を手に入れるまでには、壮絶な闘いの日々があったという。

看護学生だったかづは、病院実習中に出会った秋彦から好意を寄せられ、付き合うことに。2人はすぐに結婚を決意し、秋彦の両親へ挨拶に行こうという話になったのだが、彼の母から猛烈な反対にあう。お母さんが反対している理由を彼に問い詰めると、衝撃的な答えが…!!

かづさんと赤星先生に話を聞いた

コミック「義母クエスト～結婚したらいきなりラスボス戦でした～」の原作者であるかづさんと、漫画を担当した赤星たみこ先生の両者に、本作について話を聞いた。

――毎日が発見ネットで連載された内容が原作となっている「義母クエスト」ですが、読者に伝えたかったこと、意識して書かれたことなどがあれば教えてください。

【かづ】私は基本的に落ち込むことがありません。落ち込んだり悩んだりしている時間があれば、それをどうやれば改善できるのかを考えた方が有意義だと思うからです。よく「やって後悔、しないで後悔なら、やって後悔の方がよい」と聞きますが、どっちも後悔するんかい！と思っちゃうタイプで。離婚するにせよ、しないにせよ、「自分の人生に後悔しないように納得のいく老後を迎えるために今がある」と思います。山あり谷あり、後ろを振り向けば断崖絶壁のような人生でしたが、今はとても穏やかに暮らしています。

【かづ】夫は相変わらず面倒くさいですが、出口のないトンネルはありませんし、明けない夜もありません。いつの日か来る「いざという日」のために、技術であったり知恵であったりもちろんお金も備えておいてほしいと思いますね。どうか希望を持って！

――思いを込めて執筆されていた連載が漫画化(書籍化)されるとお聞きになったときは、どう思われましたか？

【かづ】「私がですか？」と驚きました。それも作画が、あの有名な赤星たみこ先生だとお聞きしたときは、逆に申し訳ない気になりました。昔から読ませていただいてきた赤星先生がこんなオバハンの作品をコミカライズしてくださる話に、「私でいいのか？」と。けれども担当さんからの励ましや読者の皆様からいただいたPV数などをお聞きして、まな板の鯉のようにすべてを委ねて挑戦してみようと思えました。

【かづ】コミカライズの話が出たときから書籍化の話もお聞きしていたんですが、出版の話が本格化してきて「本当に本になるんだ！」と正直言って緊張が走りましたね。実を言うと、過去にブログを書籍化しないかと数社の出版社から打診があったんです。ところが話が進んでいくうちに、「売れる本を作りたいから言われる通りに書け」と言いだす編集者が立て続き、ましてや「こんな内容は信じられない」とまで言われ、嘘は書きたくないのですべてお断りさせていただいたんです。それが「毎日が発見ネット」では、何ひとつ口出しをされることなく、改変されることなく書かせてくださいました。それだけでも大変ありがたいことだったんですが、それを書籍にしていただけるとは本当に感謝しています。

――かづさんのいろいろな思いが込められた「義母クエスト」の漫画を担当されている赤星先生ですが、本作のなかで好きなキャラクターはいますか？

【赤星たみこ】好きなキャラクターは、やはりかづさんです。明るくて元気でめげないキャラクターは、どんな漫画でも王道のキャラですね。ただ、話は80年代で、私もかづさんとほぼ同年代ですから、姑のひどい仕打ちや夫の無関心さを我慢するというのは、ある程度理解できます。そういう時代だったし、今のかづさんは今や悠々自適で、姑、舅や夫を、実はうまくコントロールして幸せに暮らしています。

【赤星たみこ】ですが、姑にいびられている時代をがっつり描くと、読者さんたちは「どうして離婚しないの？」「別れればいいのに！」と思うだろうな、と思います。かづさんが、夫をやり込めたり、姑に正義の鉄槌を下すシーンだと読者も「かづさん、かっこいい！」となるのですが、80年代はなかなかそう簡単にはことが運ばないですよね。

――現実のかづさんについての印象はいかがですか？

【赤星たみこ】明るく、豪快なハンサムウーマンです！最初に原作を読んだときの私の疑問、「なぜかづさんは我慢できたのか？なぜ離婚しなかったのか？」を尋ねてみたのですが、その答えは非常に明快でした。どっちが得か。このまま離婚せずに暮らすことのメリット・デメリットを考えて、このまま結婚継続のほうがメリットが大きい、と判断したそうです。経済的なことや、子育てのこともいろいろ聞いたのですが、目からうろこの話が聞けて勉強になりました。

【赤星たみこ】損得勘定ばかり言う人は、普通は嫌われますが、自分の人生をじっくり見据えての損得勘定は、それが実際に正しく計算されている人なら尊敬してしまいます。XやFacebookをフォローさせていただいてますが、私が去年から体調不良になっていたことについても、やさしく「無理なさらないでください」と言っていただいて、頭が上がりません…。


読めばタイトルに思わず納得してしまう「義母クエスト～結婚したらいきなりラスボス戦でした～」。どんな苦境にも立ち向かっていく、かづさんの行動力と人間力は、令和の時代でも共感を得るだけでなく、参考になることも多いはず!!

取材協力・画像提供：かづ(@kadu0614) 赤星たみこ(@tamikong)