【第37回】和風ソースの「カツ丼」は1度食べたらクセになる!?岐阜・大垣「鶴岡屋 本店」

2017年10月11日 8:00更新

東海ウォーカー 藤原均

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岐阜県大垣市には「鶴岡屋」の屋号を名乗るうどん店が3軒ある。その本店が、1902(明治35)年創業のこちら。オリジナル和風ソースの「カツ丼」が一番の名物だ。

明治時代から続く老舗うどん店

2017年で創業からちょうど115年を迎えた岐阜県大垣市の「鶴岡屋 本店」。引き戸を開けて暖簾をくぐると、女将の松尾和子さんが笑顔で出迎えてくれる。そして厨房に立つのは、店主の水谷 肇(はじめ)さん。この2人が中心になって店を切り盛りしている。

「創業は1902(明治35)年。もともと祖父が始めた店なんです」と水谷さん。先代からは「子どもの客を大事にしろ」という言葉を受け継いでいるという。「子どもは素直で正直ですからね。絶対に手抜きはできません」。そんな言葉の端々からも職人としての気概が伺える。

和風ソースで煮込んだ「カツ丼」が名物

同店の看板メニューは「カツ丼」(820円)だ。いわゆるソースカツ丼の部類に入るのだが、ソースはウスターソースではない。「戦時中に父の友人が海軍にいまして、初めてデミグラスソースの味を知った。そのおいしさを再現しようと、父が戦後間もないころに考案したんです」と水谷さん。

ソースのベースは、なんとうどんのツユ。そこにケチャップとウスターソース、醤油、みりんなどを足し、甘酸っぱく濃厚な和風ソースに仕上げている。カツはロース肉をラードで揚げてから、ソースで煮込む。ソースがしっかりと衣に染み込み、肉の旨味をより一層引き立ててくれる。

ちなみにソースの味は日々改良が加えられている。「少しでもおいしくしていきたい」という水谷さんのこだわりだ。なお、ソースで煮込んだ煮玉子を載せた「上カツ丼」(920円)もある。箸で煮玉子を割ると、とろりとした黄身がカツやご飯に絡み、また違ったおいしさが楽しめるはずだ。

3世代が楽しめる店を目指して

そしてもちろん、うどんのおいしさも忘れるわけにはいかない。麺は昔から変わらぬ手打ち麺。ツユはカツオ節ではなく、サバ節と昆布でダシをとっている。醤油は生醤油に近い薄めの溜まり醤油を使用。関西風のあっさりとした味に仕上げている。とくに野菜をじっくり煮込んで味を染み込ませた「五目うどん」(860円)が人気だ。

水谷さんにとって、料理は常に真剣勝負。「とくにシンプルな味付けのものほど、ごまかしが効きませんからね。一番の理想は、子どもから高齢の方まで3世代が楽しめる味」と水谷さん。そんなこだわりの味を求めて、毎日数多くの常連客が訪れる。「鶴岡屋 本店」の人気はこれからも末長く続いていくだろう。【東海ウォーカー/藤原均】

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