「一風堂」から“麺なしラーメン”が誕生した意外な理由とは⁉

東京ウォーカー

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16年3月より麺の代わりに豆腐を入れる「白丸とんこつ豆腐」を販売している「一風堂」。名店がなぜラーメン界のタブーともいえる“麺なしラーメン”を開発したのか? 同店を運営する「株式会社 力の源カンパニー」の営業本部に属し、エリアマネージャーとして店舗の管理から新商品の開発まで携わる樋渡(ひわたり)憲二さんに、その理由や女性がターゲットのルミネエスト新宿店の商品開発について聞いてみました。

ルミネエスト新宿店のオシャレな店内で笑顔で対応してくれた樋渡さん


おいしさの追求から低糖質メニューが誕生!


「白丸とんこつ豆腐」は、低糖質メニューとして売り出したと思われるだろう。しかし開発時に、その概念はなかったのだそう。

「社内で『豚骨スープに豆腐を入れてみたら、おいしそうだね』という話が出て、実際に入れてみたら本当においしくて。そこから、単純に豚骨スープと豆腐を組み合わせた、おいしい商品を追求した…という。苦労話? 特になかったです。試食会ではグループ会社のメンバーも参加してくれて、みんなで新しいことを始める面白さがありました。そして、いざ販売してみたら、女性や糖質を気にされるサラリーマンの方のニーズがすごくあって驚きました(笑)」

麺の代わりに豆腐を使用した「白丸とんこつ豆腐(790円)」


ルミネエスト新宿店には「白丸とんこつ豆腐」以外にも通常ラーメンよりも約2分の1のサイズで提供する「1/2白丸元味」などがある。また、糖質量が約半分の麺「糖質ニブンノイチ麺」も用意。ただし、糖質オフやカロリーオフを強調しているわけではない。

ルミネエスト店限定メニューの「1/2香菜坦々麺(800円)」。パクチーが別皿で付く


「むしろ、『量や糖質を減らした分、サイドメニューも頼んでみて』と、今までのラーメン店のイメージの枠を超えた楽しみ方を提案しています。カフェのような女性にくつろいでいただける空間とメニューを作ることを、常に模索していますね」

アルバイトから昇格し、営業として9年間働く樋渡さん


こってりもOK! 新メニュー開発は女性を元に開発


ルミネエスト新宿店のサイドメニューには、「ルイボスティのなめらかプリン」などのデザートやスムージーまでそろう。これらのメニューはどのように開発されたのだろうか?

「人参とフルーツのスムージー」(写真左)と「ルイボスティーと豆乳のスムージー」(右)


「女性の意見を参考にして考えています。店舗のスタッフや会社の社員はもちろん、常連の方にも、新メニューについて相談しています。それでパクチー水餃子やスムージーなどが生まれました。また、新作の反応を知るために、食後に感想を聞くようにもしています。男性だけで考えるとヘルシー路線に走りがちでしたが、こってりしたメニューが女性に意外と好まれることも知りました」

「白丸とんこつ豆腐」を手にして「試作で豆腐をたくさん食べました」と笑う樋渡さん


1985年創業の「一風堂」は、「女性一人で入りやすい店」をコンセプトに掲げる。その流れで16年、ルミネエスト店が誕生し、今では女性客が全体の約8割を占拠。「ラーメン=男子」の時代は終わりを告げ、ここから新たなムーブメントが起きそうな予感がする。

取材・文=小林智明/東京ウォーカー編集部

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