旭山動物園・意外な役割&使い道も? 動物しっぽコレクション
北海道ウォーカー
皆さん、動物園に行ったら動物の何を見ますか? やっぱり顔? 「すごい足長い!」とか「手がふっかふか」とか、パーツも気になりますよね。でも、「尻尾」ってどうですか? 「ついてるね」くらいで、あっさり通り過ぎちゃったりしてません?
いやいや、アレ、ついてるだけじゃないんです。動物それぞれ、役割が違うんですよ。今回は、そんなスルーされがちなパーツ「尻尾」の、意外と知らない役割を紹介しましょう!
まずはカバ。カバといえば、やっぱり巨大な体&大きな口が思い浮かびますが、尻尾ってどんな形をしてるか分かります?
根元は太く、先っぽにいくほど細くなる逆三角形っぽい短めサイズ。尻尾は肛門のふたの役割を担っていて、オスの場合は縄張りを宣言する「まき糞」をする際、しっぽを振ってフンを周囲に撒き散らすためにも使われるんですよ。
次は、ジェフロイクモザル。「第5の手足」とも呼ばれる、自由自在に動かせる細長い尻尾が特徴。樹上がおもな活動場所ですが、尻尾でぶら下がったり、モノをつかんだりと、本当に手足のような活躍度!
また、移動する際に尻尾がバランスを取る役目を果たしている動物も。ユキヒョウ、レッサーパンダ、エゾリス、キタキツネなどがそれにあたります。
ふかふかの毛も短い手足もシマシマの太い尻尾も、もう全部が愛くるしく「ぬいぐるみか!?」と見まがうレッサーパンダですが、かわいいだけじゃなく、ちゃんと役割があるんですね。
エゾリスの尻尾はバランスを取るほか、飛び降りる際にパラシュートの役目も果たすのだとか。エゾリスというと、尻尾を背中側に立てているイメージがありますが、そんな使い道もあるんですねぇ。ちなみに、旭山動物園では飼育していませんが、シマリスの尻尾は敵から身を守るための役割があり、尻尾をつかむとそのまま抜けてもう生えてこないそう。過酷ですね。
そして、細長い尻尾の先に黒色の毛がふさっと生えているキリン。これは虫を追い払うためのもの。実用的ですね。
また、感情を伝えるための役割を持つ尻尾も。まずは、ひときわ派手で自分の体より長い尻尾を持つワオキツネザル。サルとはいいながらも、キツネのような顔をしているサルの仲間です。そんな彼らは尻尾をピンと立てて、仲間との視覚信号として使っているそう。また、同様にイヌやシンリンオオカミの尻尾も感情伝達の役目を果たしています。
そして、エゾシカやキョンは尻尾とともに白いお尻を見せることで、仲間に逃げ道を知らせているのだとか。道しるべ的な使い方ですね!
このほか、ニホンザルは尻尾を立てることにより強さをアピールしたり、キツツキは尻尾(尾羽)で体を支えたりと、動物それぞれに役割がある尻尾。今度旭山動物園に行ったら、そんな名脇役的尻尾をまじまじと観察してみてくださいね。
※写真提供:旭川市旭山動物園
旭川市旭山動物園 ■開園期間:夏期開園4月28日(土)~11月3日(祝) ■時間:夏期開園9:30~17:15(入園は~16:00)、10月16日(火)~11月3日(祝)は9:30~16:30(入園は~16:00) ■住所:旭川市東旭川町倉沼 ■電話:0166・36・1104 ■料金:大人820円、中学生以下無料
出村聖子
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