神楽坂のギャラリー&ショップを支える女性オーナーの歩み
東京ウォーカー
およそ50人の国内作家の作品展示・販売を行うギャラリー&ショップ「ラ・ロンダジル」。作品を厳選しているのは、オーナーの平盛道代さん。アート好きが高じ、2002年にWEBでの通販から始め、2004年に店舗がオープン。その後、2014年に現在の場所へ移転してきたという。店舗を構えるまで、どのような道のりを歩んできたのだろうか。
目指したのは気軽に立ち寄れるギャラリー
「昔から物を作ることが好きだったので、高校はデザイン科に進みました。でも、そこに集まるたくさんの才能のある人たちを見て、早々に挫折してしまいました。プロになる道は諦めましたが、作品を見たり描いたりするのは変わらず好きなままだったんです」と平盛さん。
高校卒業後は大学職員の仕事などをしていたが、結婚を機に退職。その後は版画やフレーム、雑貨などを扱う店でアルバイトをしながら、相変わらずアート作品にはふれていたという。
「はじめは雇ってもらっていましたが、だんだん『自分ならこうしたいな』という思いが強くなっていきました。自分で作品を作るのは難しいから、自分の好きなものや『こういう物を作りたい』と思えるものを紹介するスペースが欲しくて、今のお店が始まっています」
意識しているのは、誰もが気軽に鑑賞できること。来店者が自分のペースで作品にふれられるよう、スタッフから積極的に声をかけるようなことはしないという。
「自分がお店を始める前、ギャラリーというのは入りづらいというイメージがあって、中に入ったら『何か買わなければいけないんじゃないか』と思わせるような雰囲気が苦手だったんです。だから、自分のお店ではそうならないようにしようと考えていました」
店舗には、鑑賞向きの高価な器なども並ぶ一方、生活用品やアクセサリーなどの小物も多く、ショッピングを楽しむような感覚で気軽に手に取れるアイテムも揃っている。まさに平盛さんの思いが形になった空間だ。
「気に入ったものがあれば購入していただいて、そうでなければ見るだけでも大丈夫です。作家さんの名前につられて高いものを買うよりも、ご自分の感覚で『いいな』と思うもの、普段使いたくなるようなものを選んでほしいなと思っています」
東京ウォーカー編集部
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