鳥の耳ってどこにある? 旭山動物園のダチョウの耳を見てみたら

北海道ウォーカー

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アムールトラやホッキョクグマ、レッサーパンダの耳は見ればすぐに分かりますよね。でも、鳥の耳ってどこにあるか分かります?

旭山動物園/シマフクロウのヒナ(2018年8月撮影)(C)旭川市旭山動物園


人間のように横に出っ張っているわけでもなく、ネコやイヌのように頭にぴょこんとついているわけでもありません。鳥の頭って、つるっとしてますもんね。そんな鳥類の中でも、わりと耳の位置が分かりやすいのがダチョウなんです。

旭山動物園/ダチョウ(2016年4月撮影)(C)旭川市旭山動物園


なぜかというと、ダチョウは他の鳥に比べて耳の周りに羽毛が少ないので、観察しやすいんですね。よーく見てみると、目の後ろあたりにぽかっと穴が開いていて、これが耳なんです。

旭山動物園/ダチョウの耳(C)旭川市旭山動物園


旭山動物園/ダチョウの耳(背後側から撮影)(C)旭川市旭山動物園


耳の周りに生えている羽毛が少ないため、ダチョウはほかの鳥に比べて聴覚が優れているそう。また、耳が後ろを向いているので背後から敵が来ても気付けるのだとか。ちなみに、眼球が大きいため視覚も優れていて、遠く3.5キロ先のものも見えるというから驚きですね!

旭山動物園/コノハズク(2016年8月撮影)(C)旭川市旭山動物園


また、フクロウの中には耳が左右非対称の位置についているものもいるんですよ。ネズミやモグラなどのげっ歯類を捕食する種類の、エゾフクロウやコノハズク、オオコノハズクなどがこれにあたります。

旭山動物園/エゾフクロウ(C)旭川市旭山動物園


耳の位置が非対称になっていることで、音を立体的に認識でき、暗闇でも狩りが可能なのだとか。周波数はヒトと変わらないようですが、耳の感度がいいんですね。また、顔がパラボナアンテナのような役割を果たしていて、音を顔に集めて耳で聞く、ということをしているそう。特にエゾフクロウの顔は凹凸が少なく、丸い(パラボナアンテナっぽい)顔をしているので、ほかのフクロウと見比べてみてくださいね。

旭山動物園/ワシミミズク(C)旭川市旭山動物園


一方、ワシミミズクやアオバズクの耳は左右対称の位置にあります。どちらかというと、聴力よりも視力を重視した狩りを行うからのようです。同じフクロウの仲間でも、どんな獲物を食べるか(どんな狩りをするか)によってパーツの作りも違うんですね。

旭山動物園/ワシミミズク(2016年10月撮影)(C)旭川市旭山動物園


ちなみに、ワシミミズクのように頭の上にぴょこんと耳のような羽根が生えているものがいますが、あれは耳ではなく「羽角(うかく)」と呼ばれるもの。旭山動物園でこの羽角があるのは、ほかにコノハズク、オオコノハズク、コミミズク、シマフクロウがいますよ。

旭山動物園/シマフクロウ(C)旭川市旭山動物園


今回は「鳥の耳」を紹介しましたが、園内にいる動物には「ぱっと見、耳が分かりづらい動物」はまだいるんですよ。たとえば、アザラシ。アザラシの耳もぽこっと穴が開いているように見えるタイプ。旭山動物園に行ったら、ぜひダチョウやフクロウなどの鳥や、アザラシなど、いろんな動物の耳にも注目して観察してみてくださいね!

旭山動物園/アザラシ(C)旭川市旭山動物園


※写真提供:旭川市旭山動物園

旭川市旭山動物園 ■開園期間:夏期開園4月28日(土)~11月3日(祝)  ■時間:夏期開園9:30~17:15(入園は~16:00)、10月16日(火)~11月3日(祝)は9:30~16:30(入園は~16:00) ■住所:旭川市東旭川町倉沼 ■電話:0166・36・1104 ■料金:大人820円、中学生以下無料

出村聖子

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