ハマの定番おやつ　地産地消にこだわる「小田原洋菓子店 フロマージュ」

「小田原洋菓子店 フロマージュ」は1995年に創業した、地域に根ざした洋菓子店。鎌田勝美さんと純子さんの夫婦2人で営む。

2〜3人も入るといっぱいになる店内に、スイーツがズラリと並ぶ。その中でもひときわ目立つのが、ショーケース上に並べられた焼き菓子だ。

小田原レモンマドレーヌ、小田原レモンメレンゲ、小田原紅茶クッキー、小田原ハチミツ・エピス…と、どれも商品名に「小田原」とつくのだ。小田原素材がさまざまなスイーツに変化を遂げているのに驚かされる！

小田原市内の食材や旬の素材を大切に、厳選したものを使ってスイーツを作るのが「小田原洋菓子店 フロマージュ」のモットー。そのこだわりが美味しさとなって表れ、地元の人から愛されている。

特に毎年好評なのが桃フェア。「とにかく甘く、みずみずしく、香りがいい！」と鎌田さん夫婦が惚れ込み、約16年前から買い付けに行く山梨県「観光農園フレンド」の桃を使う。硬さや熟度などのバラツキがあまり無く、スイーツを作るにも適している。

ショートケーキ、パイ、ゼリー、コンフィチュールなど、さまざまなラインアップを展開するが、一番のオススメはこちら！

多彩な味が桃にとろり絡まる「ピーチメルバ」

ピーチメルバ（760円）は桃の個性が活かしながら、複数の素材を重ねて贅沢感を出したカップデザートだ。カスタードとバタークリームを合わせた濃厚なクリームで味の奥行きをもたせ、桃の白ワインゼリー、フランボワーズジャムを層にして、味の濃淡をつけた。上から下まで一気にすくって食べると、それぞれの素材が調和して、小さなカップデザートとは思えない美味しさが生まれる。桃がとろり絡み合う幸福感を味わってほしい。2019年は8月4日(日)まで販売する。

そのほか、通年販売の商品で人気のTOP3をご紹介！

第3位 シンプルながらリッチな味わいの「ベイクドチーズタルト」

デンマーク産のクリームチーズと北海道産のクリームチーズをブレンドして作られる「ベイクドチーズタルト」(460円)。1時間半じっくりと低温で焼き上げることで、濃厚なコクと、なめらかな舌触りを実現。そのバランスのよさからリピーターが多く、誕生日や記念日にホールケーキで注文する客もいるほど！何回食べても飽きないおいしさだ。

第2位 濃密にチョコレートがとろける「ザッハトルテ」

ザッハトルテはオーストリア・ウィーンの伝統菓子で、“チョコレートケーキの王様”とも呼ばれている。「小田原洋菓子店 フロマージュ」の「ザッハトルテ」(490円)はその伝統的な製法にならって作られる。チョコレート生地に、チョコレートにシロップを加えてシャリっとした食感のチョコレートをコーティング。その両方がゆっくりととろけると、濃厚な味わいが広がる。アクセントに塗った杏ジャムによって、甘味と酸味のバランスのとれた味わいに！200年近い歴史がある「ザッハトルテ」。時代を超えて愛されてきた伝統の味を、ぜひ試してみてほしい。

第1位 香り高いレモンの清涼感に驚く「小田原レモンダックワーズ」

「小田原レモンダックワーズ」（230円）は2016年・2017年小田原セレクションにも選ばれた、焼き菓子で一番人気の商品だ。小田原市江乃浦にある「八木下農園」の無農薬レモン使用。さっくりとしたダックワーズ生地で、レモンジャムとバタークリームをあわせたクリームを挟む。果汁によるキリッとした酸味だけでなく、果皮による香りが加わって、たちまちさわやかな気持ちに。甘すぎず、暑い夏でも食べやすい味わいだ。パッケージのデザインがレトロかわいいので、手みやげにもオススメ！

小田原素材や旬の食材を使ったスイーツは、食べてみて想像以上のおいしさや発見があるはず。

【取材・文=磯崎 舞、撮影＝島本 絵梨佳】

横浜ウォーカー編集部