大阪出身の松本穂香はおとなしいがツッコミは鋭い⁉︎ 主演映画『わたしは光をにぎっている』ジモトで舞台挨拶
関西ウォーカー
ふるさとを離れ東京で懸命に生活を始める少女の姿を描いた松本穂香主演の映画『わたしは光をにぎっている』。大阪では11月22日(金)より公開されるこの映画に先駆けシネ・リーブル梅田で舞台挨拶付き先行上映会が行われ松本穂香と本作のメガホンをとった中川龍太郎が登壇した。地元・大阪の観客に拍手で迎え入れられホッとした様子で始まった舞台挨拶となった。
本作ではセリフが少なく、おとなしい少女・澪を演じた松本。松本は監督が当て書きした役で自分に似ているところや弱さを見せないところや譲れないところを意識して演じたという。中川監督も初めて会ったときに「ウーロン茶を飲む静かな人」という印象だったが同時に「実は気が強くてケンカしたくないタイプの女性」だと感じて今回の澪に繋がると感じたのだと語る。
上京した澪が下町の人々と出会い成長するなか、都市開発でその町が失われていく本作。中川監督は「地元・神奈川の下町で治安が悪いなかにも親切にしてくれるコミュニティがあったなか、久しぶりに帰ってみると高層タワーが並ぶ場所へと変貌していました」と町の思い出ごと失った悲しみと焦りを澪というキャラクターを軸に間接的に表現したのだと語る。
また、監督自身が「翔べない時代の魔女の宅急便」と語る本作。『この国も捨てたもんじゃない。こんなに美しい日本映画を作る若者がいる。』というスタジオジブリ・鈴木敏夫からの絶賛コメントに中川監督も嬉しさを隠せない様子。「(産まれたときから)となりにはトトロがいた世代なので何よりの励みです」と語るも会場の微妙な空気に「ダメだ受けなかったな」と漏らす中川監督。PR活動でこの発言が2回目の松本は「前も受けてなかったじゃないですか、なんで学習しないんですか」という鋭いツッコミをし、中川監督は「やっぱりきついですね」と話し笑いに包まれた。
今の日本に合わせて本作を製作したという中川監督。『魔女の宅急便』のように自らの意思で切り開いていく物語ではなく「仕方なく出てきた東京でささやかな自己実現をさせたかった」と話し、松本も「日々辛いこと、しんどいこと、先が見えないことがあると思うんですが、好きなことや目の前のできることを少しずつ頑張ることで見えてくるものがあると思います。なので一緒に頑張りましょう」と締めくくった。
桜井賢太郎
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