演劇×レストラン!新エンターテインメント「劇メシ」を体験

東京ウォーカー

Twitterで
シェア
Facebookで
シェア

食事を楽しみながら演劇を鑑賞する、新しい形のエンターテインメント「劇メシ」が、この夏、注目を集めている。劇場ではなくレストランをステージとして、観客と同じ目線で繰り広げられる、約60分間のストーリー。その魅力を探るべく、8月27日に千秋楽を迎えた第2弾公演「あさきゆめみし 恋は化学!?」を、記者が体験してきた。

「あさきゆめみし 恋は化学!?」の会場となった、アロハアミーゴ原宿


今回お邪魔したのは、東京・原宿にある、ハワイアン&メキシカン料理レストラン「アロハアミーゴ原宿」。ここの2階を貸し切って、「あさきゆめみし 恋は化学!?」が上演された。店内奥の階段を上り、2階のダイニング席へ。正直なところ、「ここで本当に演劇が?」と、一瞬とまどいを覚えた。中央にややスペースがあるものの、普通のレストランと何ら変わりはない。照明や舞台セットなども、一切見当たらないのだ。

「皆さんが日常の中で足を運ぶ、食事の場であるレストランに、演劇を持っていこうと考えました」と話すのは、本作の協力プロデューサー、小宮誠さん。一部の演劇ファンを除き、劇場へ足を運ぶことに敷居の高さを感じる人も多い。「ぜひ1度、芝居に生で触れる体験をしていただければ」とアピールする。

映画を製作していたチームで演劇を始めようと思い立った時、何か新しいフォーマットをつくりたいと考え、誕生したのが「劇メシ」だという。映像とも違う、演劇とも違う「劇メシ」の魅力を、小宮さんはVR(仮想現実)に例える。

「7月に上演した第1弾の公演では、ステージを設けずに店内360度、すべての空間で芝居を行いました。8月はそこから少し形を変え、お客様が中央のステージを360度囲むスタイルに。どちらも、席によって役者の表情や見える景色が異なる点が、劇メシの面白さだと思います」

【写真を見る】盛り付けもポップで華やか!本格的なコラボスイーツも提供


小宮さんの話を聞き、ますます楽しみになってきた記者。第2弾公演のチケット代には、軽めの料理2品とドリンクが含まれており、着席するとスタッフが各テーブルに運んできてくれる。もちろん上演中に飲食することも可能だが、開演前と終演後の時間に食事を楽しみ、上演中は芝居に集中する人が多いという。記者もお酒と料理を味わいながら、開演までの時間を待つことに。

せっかくなので、「劇メシ」と「アロハアミーゴ原宿」のコラボメニューも注文してみた。同店の看板メニューであるメキシカン揚げクレープ「チミチャンガ」にアレンジを加えた「あさきゆめミチャンガ」は、ベリーやマンゴーを添えることで、恋する女性の気持ちを表現した一品。

パッションフルーツとバナナを使ったトロピカルドリンク「コイ・バナ」は、その名の通り、甘酸っぱい恋をイメージして作られているという。今回の演目「あさきゆめみし 恋は化学!?」は、婚活がテーマの話というだけあり、乙女心をくすぐるラインアップだ。見た目もキュートで、甘く華やかな味わいを楽しめた。

食事も大方食べ終わり、一息ついていたその時、店内に大きめの音量で音楽が流れ始め、いよいよ芝居がスタート!アナウンスがあるわけでもなく、照明が落ちることもない。スッと日常に演劇が降りてくる、不思議な感覚を覚えた。ストーリーの中に、自分も自然と入り込んでいくようだ。

レストランの客席をそのまま舞台セットとして使用


物語は、恋に夢見がちな“歴女”の言栄と、結婚を戦略的に掴み取ろうとする“リケジョ”の理子が、婚活に参加すべくカフェにやってくるところからスタートする。どこか様子のおかしいイケメン・柏木と、童顔のアニオタ・光輝も登場し、奇想天外な恋の駆け引きが繰り広げられる、というものだ。

個性豊かなキャラクターと、テンポよく畳み掛ける台詞、随所に散りばめられたユーモア、役者陣の高い演技力に、すっかり魅了されてしまった。ストーリーの中で、観客にアドリブで話しかける場面もあり、通常の舞台にはない一体感も面白い。自分も参加しているような感覚があるからこそ、舞台の持つ“生もの”の良さが、よりリアルに伝わってくるように感じた。上演中は何度も声を上げて笑い、「一体誰と誰が結ばれるの!?」と最後までワクワクが止まらない!間近で見る役者の表情も迫力があり、大満足の60分間だった。

劇メシepisode.03「CHOOSE DAY」に、乞うご期待!


今回見逃してしまった方のために、9月11日(日)からスタートする次回作「CHOOSE DAY」の情報をご紹介!「劇メシ」第3弾は会場を東京・渋谷の「神南軒」に移して実施。なんと、料理の提供スタイルをビュッフェ形式に変更するという。チケット代は6760円と、第2弾公演より少し割高になるが、今まで以上にしっかりと食事も堪能できるはずだ。

記者が鑑賞した第2弾はコメディだったが、第3弾は「選択」をテーマとしたヒューマンドラマ。8人の男女が、悩みながらも結婚や恋愛、仕事、家庭などの選択を重ね、人生を歩んでいく物語だ。「観たら泣いてしまうと思います」と、小宮さん。チケットは「劇メシ」で検索の上、公式サイトから予約できる。感動必至のストーリーと、人気店のビュッフェが融合した新しいエンターテインメントを、この機会にぜひ体験してみてほしい。【ウォーカープラス編集部/水梨かおる】

水梨かおる

この記事の画像一覧(全7枚)

キーワード

テーマWalker

テーマ別特集をチェック

季節特集

季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介

いちご狩り特集

いちご狩り特集

全国約500件のいちご狩りが楽しめるスポットを紹介。「予約なしOK」「今週末行ける」など検索機能も充実

お花見ガイド2024

お花見ガイド2024

全国1300カ所のお花見スポットの人気ランキングから桜祭りや夜桜ライトアップイベントまで、お花見に役立つ情報が満載!

CHECK!2024年の桜開花予想はこちら

ページ上部へ戻る