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伊藤理佐
「おいピータン!!(9)」
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発売中
コミック
講談社 ・¥600
「おいピータン!!(9)」
インタビュー
大森さんは“イヤなヤツ”だったのが、どんどんいい人に…(笑)
 手塚治虫文化賞を受賞した伊藤理佐が「おいピータン!!」ほか、5作品を同時刊行! 出版社の垣根を越えたこの計画からも、伊藤理佐の勢いが感じ取れる。
「たくさん並べて『売れてるっぽくしちゃえ!!』という出版社の願いで、同時発売となりました(笑)。あと、受賞を(帯などに)使えるのは『いましかない!!』という、やはり出版社さんの意向で…(笑)」
 なかでも「おいピータン!!」は、幅広いファン層から支持を得ている作品。誰もが「あるある」とうなずいてしまう、リアルさが魅力だ。
「本当のことをネタにすることは多いです。でもそれに作った話を混ぜるので、全部本当ではなく混ぜ混ぜですね。散歩をしていてボーッと電器屋に入って、冷蔵庫を見ていたら『最近の冷蔵庫ってすげ?…!!』なんてところから、『冷蔵庫』(9巻収録作)はできました」
 主人公は、“愛すべきデブ”大森さん。回を重ねるごとにいい人になり、それに合わせて彼女の渡辺さんもすっかりおもしろい人に…。
「大森さんは、『ピータン!!』の前の連載で使っていたわき役だったんです。名前も付いていない、よく居酒屋にいるデブ…。どちらかというと“ちょっとイヤなヤツ”という設定だったんですが、いまはいい人になりすぎちゃって。時々『こいつはイヤなヤツだったんだ』と思い出してそういうところも描いたりするんですが、どんどんいい人に…(笑)。渡辺さんも、(最初は)固い人でしたが大森さんのいい人ぶりが移ったのかも…?」
 9巻では、大森さんが渡辺さんにプチプロポーズ!? 2人の今後も読者には気になるところ。
「結婚させてやりたいとは思っているのですが、『その前に、(独身2人のネタとして)いろいろやってもらうことがあるよ?…』という感じです(笑)」
 ほかのキャラも、個性的で身近にいそうな人たちばかり。伊藤さん自身、自分に近いと感じているのは、いい味出しているあの人!
「見かけと性格を考えると、マユのお母さんが一番似ているような気がします。二の腕とか…(笑)」
プロフィール
いとうりさ●1969年長野県生まれ。1987年「おとうさんの休日」でデビュー。1990年「おるちゅばんエビちゅ」がヒット。以後、ショートギャグのほか、エッセイでも活躍。06年には「おいピータン!!」など一連の作品で第10回手塚治虫文化賞短編部門受賞。今回「おいピータン!!(9)」と同時に、「よりぬきピータン!!」「おんなの窓」「おるちゅばんエビちゅ(14)」「ヒゲぴよ(1)」を発売。
レビュー
“男前なデブ”大森さんを中心に、彼女の渡辺さん、元カノのヨーコ、ご近所のマユ一家、会社の人たちが繰り広げる、食べ物を絡めたオムニバスショートストーリー。冷蔵庫の買い替えでカップルがもめたり、居酒屋の変な店員が気になったりと、日常の“あるある”感が魅力。「Kiss」(講談社)で連載中。
<TokyoWalker2007年1月30日号掲載>
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