人気脚本家の秦建日子が、小説家としてのデビュー作「推理小説」で生み出した女刑事・雪平夏見。“38歳、バツイチ、子持ち、大酒飲み”でありながら検挙率は捜査一課No.1。しかも“無駄に美人”という型破りな主人公は、多くの読者から支持された。
「初めて書く小説の主人公なので、自分が好きな人物を書きたかった。だから雪平には僕の女性の好みがすべて詰まってるんですよ(笑)」
シリーズ第2弾「刑事 雪平夏見アンフェアな月」は“推理小説として書くつもりがなかった”という前作と異なり、ストレートな推理もの。しかし、奇妙な脅迫電話で幕を開ける誘拐事件の展開は最後まで二転三転し、予測不能だ。
「前作は、推理小説のつもりで読んでいる人をまったく違う場所に連れていってしまいたいと思って書いたんです。でもこの作品は、最初から真ん中ストレートな推理小説にするつもりでした。こういうミステリーも書けるぞという自己顕示欲ですね(笑)。ただ、いつもあまりプロットは作らないので、今回も後半のことはなにも考えてなかった。一番最初にかかってくる脅迫電話のセリフが気に入ってるから、とにかくこのセリフへ勢いよくつながるようにとか、そんなことを考えてました」
“まさに僕の理想の女性”と秦建日子も絶賛する人気女優・篠原涼子が雪平を演じるドラマシリーズ「アンフェア」も好評で、映画化も決定。しかし、シナリオは別の脚本家が執筆してストーリーもオリジナルのため、今後も小説作品と映像作品では、まったく別の物語が展開していく。
「映像版に対するライバル心ですか? 違うストーリーで進んでいるので、簡単には負けられないですよね。小説の方は全10巻になる構想なんですが、この2巻が売れないと3巻からは出してもらえないかも(笑)。一巻一巻の中だけではなく、シリーズ全体を通した大きなトリックも仕かけたいと考えていますが、それも読者の方が支持してくれないと実現しないので、よろしくお願いします(笑)」
