新芥川賞作家として、あらゆるメディアに絶賛露出中。一躍時の人となった感想は?
「私、あんまり自分が出ているテレビや雑誌を見てないんです。『アサヒ芸能』に“ミニスカ受賞”と書かれてて、それを見たぐらい(笑)。あんまり見てへんからか受賞した実感はあるけど、自分の中ではなんにも変わってないです」
芥川賞受賞作「乳と卵(ちちとらん)」は、母娘が持つ身体への違和感を描いた作品。大阪弁を多く用いた、息の長い文体が印象に残る。
「文体はこれまでのいろんな影響もありますが、基本的には私の頭の中に考えが浮かんで、言葉に置き換えたりする時の雰囲気に似ている気はします。身体を題材にしているのは、本当は自分のものであるのにコントロールが効かなくって、独自に動いているところに魅力を感じるから。すごく近いのに、すごく別物って思うんですね」
音楽を作ることも小説を書くことも“しんどい”けれど、どちらもやめられないと語る。
「音楽と小説では伝えたいことが微妙に違うんです。音楽ではライブでお客さんの顔が見られるけど、小説はどう受け取ってもらえるかわからないっていう違いもありますよね。だからこそ、読んでくれはった人のなにかにヒットして、一行でもいいから心に残ってくれたりするのが一番うれしいんです」
