結婚、出産のため音楽活動を一時休止していた元ちとせが、ニューシングルを発表する。ことし8月に坂本龍一がプロデュースを手がけた反戦歌「死んだ女の子」を携帯とネット配信で発表していたが、今作は約2年3か月ぶりのCDで発表される作品だ。
「子供を産んだことも影響があるのかもしれませんけど、私はまだ26年しか生きてなくて、子供に出会って9か月しかたっていないので、まだ語り継ぐものなんてわからないのが本音のところです。でも、この曲と出会って自分の母だったり、その母だったり…そういう人たちがなにを語り継いできたのかなということをすごく感じましたね。それに、ことし8月に原爆ドームの前で『死んだ女の子』を歌ったことも大きかったと思います。戦後60年たってどんどん戦争や原爆の悲惨さを語り継ぐ人たちがいなくなっているということ。このままじゃまた悲惨なことが繰り返されてしまうんじゃないかということ…。いろんな思いを感じながら歌いました」
プロデューサーはスキマスイッチの常田真太郎。意外な組み合わせに思えるが、彼のアレンジには温かな体温を感じられるだろう。
「シンタ君(常田)に『語るようにお願いします』と言われたので、『私はいつも語るように歌ってるんだよ』って言ったら、『じゃあそれで』と(笑)。でも、こうしようねとか、ああしてほしいとか言わなくても、その空間に入ったらみんなの中に同じものが流れてて…。お互いに心と心で感じたことをやり取りしてた。アットホームなレコーディングでしたよ」
2曲目にはゲーム「GENJI」の中だけで聴くことができた「月を盗む」を初CD化し収録。そして3曲目にはビートルズが68年に発表したアルバム「The Beatles」(通称・ホワイトアルバム)に収録されていた「HAPPINESS〜」のカバーを収めた。
「事務所の社長がビートルズが大好きで、作品をよく聴いてて…。私はビートルズをよく知らないけど、単純に音がおもしろいなぁ、歌ってみたいなぁと思ったのがこの曲だった。この曲は1曲の中に3曲分くらいの要素があるので歌ってて飽きないし、気が抜けない。私みたいにビートルズを知らなくても、こんなおもしろい曲があるんだって、私の歌をきっかけに知ってくれたらうれしいです」
