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2008.5.8(木)更新
【動画・インタビュー】
戦慄のラストに絶句する「ミスト」のフランク・ダラボン監督が
スティーブン・キングとの仕事や撮影秘話をたっぷりと語る!
【動画・インタビュー】戦慄のラストに絶句する「ミスト」のフランク・ダラボン監督がスティーブン・キングとの仕事や撮影秘話をたっぷりと語る!
右が「ミスト」のフランク・ダラボン監督。左が原作者の恐怖小説界の巨匠スティーブン・キング。本作は「ショーシャンクの空に」、「グリーンマイル」に続いてのタッグ作となった。
Photography by Ralph Nelson
【動画・インタビュー】戦慄のラストに絶句する「ミスト」のフランク・ダラボン監督がスティーブン・キングとの仕事や撮影秘話をたっぷりと語る!
のどかな田舎町がある日嵐に襲われ、その後深い霧に包まれていく。恐怖におののく住民たちは動揺を隠せない
【動画・インタビュー】戦慄のラストに絶句する「ミスト」のフランク・ダラボン監督がスティーブン・キングとの仕事や撮影秘話をたっぷりと語る!
彼らはスーパーマーケットに逃げ込むが、店内は大混雑していた。左が本作の主人公デヴィッド役のトーマス・ジェーン。右が教師アマンダ役のローリー・ホールデン
【動画・インタビュー】戦慄のラストに絶句する「ミスト」のフランク・ダラボン監督がスティーブン・キングとの仕事や撮影秘話をたっぷりと語る!
神を狂信的にあがめる骨董品屋の女主人カーモディ(右:マーシャ・ゲイ・ハーデン)は、周囲の空気をかき乱していく
【動画・インタビュー】戦慄のラストに絶句する「ミスト」のフランク・ダラボン監督がスティーブン・キングとの仕事や撮影秘話をたっぷりと語る!
「霧の中に何かがいる!」 正体不明の何者かに脅える人々
【動画・インタビュー】戦慄のラストに絶句する「ミスト」のフランク・ダラボン監督がスティーブン・キングとの仕事や撮影秘話をたっぷりと語る!
スーパーマーケット内の人々はいらだち、中には外へ出ようとする者も現れる
【動画・インタビュー】戦慄のラストに絶句する「ミスト」のフランク・ダラボン監督がスティーブン・キングとの仕事や撮影秘話をたっぷりと語る!
やがてカーモディを支持するグループができていくが、その後事態は予想もつかない惨事へと暗転していく!
■「ミスト」は5月10日(土)より、有楽町スバル座他全国ロードショー
[c]2007 The Weinstein Company
【フランク・ダラボン監督 プロフィール】
1959年フランス生まれ。ブダペストから亡命したハンガリー人の両親を持ち、幼少期に渡米。1983年にオムニバス映画「スティーブン・キングのナイトシフト・コレクション」(日本未公開)で、スティーブン・キングの短編小説「312号室の女」を映像化した短編「老婆の部屋」を監督。この時から、キングとの交流が始まる。その後の6年間、美術部門でセット・ドレッサーとして働き、セットの設営に関わりながら、脚本家として名を売るようになる。彼が最初に脚本(ただし共同)を担当したのは、「エルム街の悪夢3 惨劇の館」(’87)。他に脚本のみ手がけた映画に、「ブロブ 宇宙からの不明物体」(’88)、「ザ・フライ2 二世誕生」(’88)、「フランケンシュタイン」(’94)などがある。映画監督としては、デビュー作「ショーシャンクの空に」(’94)がアカデミー賞計7部門にノミネートされ、監督2作目の「グリーンマイル」(’99)も計4部門にノミネートされる。なお、デビュー作の2本がアカデミー賞の作品賞にノミネートされたのは、映画史上わずか6人だけの快挙で、この2作はその他映画賞も多数受賞する。その後監督3作目「マジェスティック」(2001)を発表。マイケル・マン監督、トム・クルーズ主演作「コラテラル」(2004)では製作総指揮を務めた。またジョン・カーペンター監督の「ヴァンパイア 最期の聖戦」(’98)にカメオ出演している。新作は、ブラッドベリ原作の「華氏451」の映画化「Fahrenheit 451」、ロバート・R・マキャモン原作「マイン」の映画化「Mine」を予定

【STAFF&CAST】
監督・製作・脚本:フランク・ダラボン 原作:トーマス・ジェーン マーシャ・ゲイ・ハーデン ネイサン・ギャンブル ローリー・ホールデン(2007米/ブロードメディア・スタジオ)125分・R-15
>> 公式サイト
予告編[ミスト]
フランク・ダラボン監督インタビュー(7分01秒) [ミスト]
>> 「ミスト」上映スケジュール
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「本作には他の作家では書けないスティーブン
ならではの素晴らしさがある」


 すでに、衝撃的なラストで話題をさらっているパニック・ホラー映画「ミスト」。ホラー小説界の巨匠スティーブン・キング原作×鬼才フランク・ダラボン監督という黄金タッグによる3作目と聞けば、期待しない方がウソ。これまでの「ショーシャンクの空に」(’94)、「グリーンマイル」(’99)という2本のクオリティーを見ても一目瞭然。そういえばこれらも「おお〜!」とのけぞるような結末が用意されていた。だがしかし、「ミスト」のラストはその比ではない。原作にはないラストは“戦慄の”という形容がぴったりとハマる。

 濃霧に襲われた田舎町の人々の恐怖を描いた本作。スーパーマーケットに逃げ込んだ人々の心理的&肉体的恐怖を、ダラボン監督がじわりじわりとえぐり出していく。果たして、その驚愕の結末とは!?

 そんな注目作「ミスト」について、フランク・ダラボン監督にたっぷりと語ってもらった。残念ながら、ラストの核心に触れると観客の楽しみを90%以上!?奪ってしまうので、その部分はスルーするけれど、興味津々のコメントがとれたので、たっぷりとお届け!

 「ミスト」はこれまでのダラボン作品とは違う感じの映画だが、この作品を撮ろうと思った理由とは?
「確かにこの映画はこれまでに私が作ってきた『ショーシャンクの空に』や『グリーンマイル』とはまったくテイストが違うよね。スティーブンの原作自体、いつもの彼の作風と違うと思うよ。28年前に最初にこの原作が発表されたときに読んで以来、映画化をずっと考えていた。この作品の好きなところはスティーブンの描くキャラクター描写が非常に緻密で、読者は彼らを通じ、物語をあたかも体感しているような気持ちになるところだ。他の作家では書けないスティーブンならではの素晴らしさがある。また今作では人間が非常に恐ろしい、極度の緊張状態におかれたとき、どのようにおかしくなって行くか、に興味を持ったんだ」

 これまでのキングとのコラボレーションについても聞いてみたい。
「短編『312号の女』の映画化権を申し入れた時、スティーブンはとても親切に対応してくれた。『分かったよ』と言ってくれ、そして映画(タイトルは『老婆の部屋』)の完成後、素晴らしい批評を送ってくれたよ。その数年後、『ショーシャンク〜』の映画化権のオファーをしたところ、『OK、もちろん』との返事だった。彼は短編を気に入ってくれていたようでね。変わらぬ親切な対応に、とても感謝した。

 彼は若い学生のフィルム・メーカーにはとても親切で寛容なんだ。例えば彼の短編の映画化の許諾を得ようとする時、いつも彼はたった1ドルでその許可を与えてくれる。一度、彼にその理由を聞いたことがある。すると彼は『自分は小説の世界で成功した。それを勇気のある若いフィルム・メーカーに、還元したいんだ』と言っていたよ。私もその恩恵をもらって、現在のこの位置まで来れたんだからね。有難いことだよ。今では非常に仲の良い友達だ。
 スティーブンの原作を酷い映画には絶対にしたくないね。原作を読んでいた観客には私の映画を観て、小説を読んだ印象と同じものを味わってもらいたい。そして何よりも増して、スティーブンに喜んでもらいたい。自分の小説を私に託してくれて、その投資が良い結果となったと思ってくれるようにね」

 本作のオファーをした時は?
「これまでと一緒だよ。彼に『あなたの素晴らしいこの小説を是非、映画化したい』とコンタクトを取る。そして脚本を書き、彼に送る。そしたらスティーブンは読んで、いつも同じセリフを言う。『OK、脚本を気に入ったよ。完成したらプレミアに招待してね』と、こんな感じさ。だから膝と膝を付け合せての共同作業という訳ではないよ。彼の作品の内容・信念・要素を曲げないように自分も映画を作っているし、お互いに信頼しているからこそのやり取りなんだ。お互いに尊敬しあっているからこそのね」
「このラストを思いついた時、絶対論議を
巻き起こすだろうと思っていた」


 今回、日本のマスコミも原作とは違うエンディングに非常に衝撃を受けて、論議をかもしているが。
「それはうれしいね。まったく私が望んでいたのはその反応なんだよ。これは恐ろしい映画なんだからね。私のこのラストを思いついた時、『これは絶対論議を巻き起こすだろう』と思っていた。観客の好き嫌いがはっきりと分かれるともね。
 もしブロックバスター映画を作りたいのなら、みんなが好きな映画にしなければいけない。最大公約数を取るようなエンディングにしなければいけない。でも私の映画にはこのラスト・シーンが必要だったんだ。実際の話、原作にあった最後の文章が私に連想させてくれたんだ、このエンディングをね。これが私がさっき言った、映画化に当たってもスティーブンの種を入れ込みながら、原作の要素を若干変えても、原作の全体の世界観を変えないという信念に通じるんだ。
 実はスティーブンにこのラスト・シーンのアイデアを送るとき、とても緊張した。『スティーブン、私のアイデアを送る。率直な意見を聞かせてほしい』と言った。もし彼がこれを気に入らなかった時、絶対撮るのは止めようと思っていた。そしたら返事が来て、『素晴らしいエンディングだ。自分が書いてる時に思いつかなくて、残念だよ!』と言ってくれた。『私のお墨付きだよ』とも言ってくれたな。それを聞いて、素晴らしいアプルーブを取れた!と自分でも思ったよ」

 さらに、ダラボン監督はこのエンディングを撮ったことについてこう語った。
「他のスタジオでは撮れなかっただろうね。リスキーで商業的に危険、ハッピーではないものだったからね。いくつかこの企画に興味を持った会社があったけど、彼らはエンディングを直すようにと一様に言ってきたよ。
 あるプロデューサーは3000万ドルのバジェットをオファーしてくれたが、もっと相応しいエンディングにしてくれと言って来た。私は『それではどんなエンディングにすべきなんだ』と聞いたら、彼は『それは私も分からない』と言った。でも元々、私はこのエンディングを考えついていたんだ。変更するつもりはなかった。
 そして私はワインスタイン・カンパニー(本作のスタジオ)の責任者 ボブ・ワインスタインに製作費を下げるとオファーを出した。自分のギャラを下げて、撮影スケジュールを切り詰めてね。彼は脚本を読むなり、『これはすごいリスキーなラスト・シーンだ……。大好きだよ!』というリアクションをしてくれた。彼がイエスと言ってくれた勇気に感謝しているよ。自分の思ったとおりの作品を撮り上げることが出来たんだからね」

 また、監督のごひいきな日本映画についても聞いたみたい。
「一般的な答えかも知れないけど、『七人の侍』(’54)は1年に最低1回、観ているよ。キャラクターの緻密で見事な描き方がいいし、これはスティーブンの小説と同じことが言える。一大抒情詩なんだよ。個人の小さい話でいながら、それが壮大な世界観を意味しているんだ。『七人の侍』でも『プライベート・ライアン』(’98)でも同じことが言えると思うね。
 東宝の怪獣映画『ゴジラ』や『キングギドラ』も大好きだよ。それらを観て、子どもの頃から一緒に育ったんだ。よく2本立てで観たな。母に連れてってもらってね」

 最後にメッセージを!
「いつも私の映画をサポートしてくれて、感謝しています。私の新作『ミスト』はとても恐ろしい、スティーブン・キング原作の映画です。皆さん、どうかすぐに家を出て、バスに乗り込み、劇場に駆け込んでくださることを祈ってます」

 前述のとおり、衝撃的ラストのみがクローズアップされているが、少しずつ恐怖心に脅かされていくというねちっこい責め方もたまらない。心理パニック映画としても非常に完成度が高い映画だと思う。ま、細かいことは説明不要! 待望のキング×ダラボン作品なので、心の準備だけは万端にして、いざ劇場へ!

(文/MovieWalker編集部・山崎伸子)



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