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| 「僕がなりたかったのは映画監督であって、在日スペシャリストでもなんでもないですけど、僕が在日として生きてきたからこうなるっていう所は作品の中に絶対あると思うんです。でもそれでいいんじゃないかと。そこが他の監督とはちょっと毛色が違うなって思ってもらえたらいいです」と語る李相日監督。 |
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| シンゴを演じる加瀬亮(右)と、テツを演じるオダギリジョー(左)。監督は、「僕の想像よりもシンゴとテツの絆が深いものになりました。結びつきが強くなった分、離れた時のシーンでは、壊れる痛さが大きくなったと思います」と、2人の共演を振り返った。 |
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| 「僕の理解も超えていて、主人公にとっても想像を超えている存在でいて欲しかった」という監督の期待に応え、シンゴとテツと共にバスジャックの被害に遭った義眼の女・サキを妖しい魅力を活かして演じた栗山千明。 |
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『スクラップ・ヘブン』という題名には、「トイレみたいなゴミ溜めから一番遠くを見つめるというか、見上げるというか。“端から端”みたいなタイトルにしたかったんですよね」という思いが込められている。
■10月22日(土)より名古屋シネマテーク、ほかにて公開
[C]2005「スクラップ・ヘブン」パートナーズ |
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【李相日監督プロフィール】
1974年新潟県生まれ。高校まで朝鮮学校で学び、大学卒業後に日本映画学校に入学。卒業制作で手掛けた「青 chong」(2001)で、朝鮮学校に通う野球少年の自我の葛藤を爽やかに描き出し、2000年度PFFでグランプリのほか、PFF史上最多となる4部門で栄冠に輝く。続くスカラシップ作品「BORDER LINE」(2002)も高い評価を得、村上龍原作&官藤官九郎脚本によるメジャー作品「69 sixty nine」(2004)の監督に大抜擢され、持ち前のセンスの良さを発揮。今後最も目が離せない若手映画監督だ。
【STAFF&CAST】
監督・脚本:李相日 企画:佐々木史郎 音楽:會田茂一 出演:加瀬亮 オダギリジョー 栗山千明 田中哲司 山田辰夫 柄本明(2005/オフィス・シロウズ=シネカノン)117分

>> 公式サイト |
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予告編[スクラップ・ヘブン]
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完成披露舞台挨拶(4分58秒) [スクラップ・ヘブン]
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「何となく見えてきてしまった自分の未来と どう向き合っていくかを描きたかった」

加瀬亮、オダギリジョー、栗山千明の共演が話題の映画「スクラップ・ヘブン」を引っさげて、李相日監督が名古屋にやってきた。加瀬亮やオダギリジョーと同世代というだけに若さが印象的な李監督は、ぴあフィルム・フェスティバルでグランプリを受賞した初の長編作「青 chong」(2001)、続く「BORDER LINE」(2002)を手掛けたのち、話題作「69 sixty nine」(2004)の監督に抜擢されて一躍注目の的となった期待の新鋭だ。
李監督自ら「(自分の心の中を)露呈していますね」という本作は、バスジャックに遭遇した過去を持つ警察官・シンゴが、ある日、同じバスジャックの被害者だったプー太郎・テツと再会し、日頃の鬱憤を晴らすべく復讐請負ゲームにのめり込んでいくというストーリー。2人には、「腐った世の中に想像力を植えつけてやろう」という強い思いがあるのだ。
「ニュースで取り上げられるようなことだけじゃなくて、知らない間に人を傷つけていたりすることって日常にもあると思うんですよ。人の痛みを知らなくても生きていける世の中になってきているなという思いが、僕も在日として30年間生きてきた中で、知らない間に溜まっていったんだと思います」
話を聞くうちに、劇中で2人の言う“想像力”の意味が何となく見えてきた。
また今回、李監督が初めて自分と同世代を描いた点も興味深い。これまで高校生を主人公にしてきた監督に、どんな心境の変化があったのか。
「書き出したのが30代に入ろうかというときで、自分のこの先、未来が何となく見えてきてしまっていて。待ち受けている未来とこれからどう向き合っていくのかというのを、日本で生きてきた感想と一緒に描いてみたかった」
そんな思いで本作を仕上げた李監督が、自身の心と重ねて考え抜いた渾身のラストシーンは見ごたえありだ。
「親に対する反抗もそうですけど、結局自分は、自分が反発心を感じた人の作り上げたレールだったり生活の中で与えられて生きているという感覚が僕の中にずっとありますね。主人公は最後にそのことを思い知らなきゃいけないんです」
敢えて誰もが納得の結末を用意しなかった李監督の思いを感じとって欲しい。 |
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「オダギリ君は色気のある役者。 加瀬君は色気とは違った切実さが魅力」

「色んな思いをいっぱい漏らさず乗っけたらそのまま出ちゃったみたいな。若気の至りだと思ってます(笑)」と、照れくさそうに本作を振り返る李監督に、次はキャスティングについて聞いてみた。シンゴを演じた加瀬亮と、テツを演じたオダギリジョー。3人でお酒を飲みに出かけることもあったという李監督が、それぞれの魅力を語った。
「オダギリ君は、普段は閉じこもりな暗い青年ですよ(笑)。何がいいんだろうな〜、まずは色気がありますよね。そして、役者さんによってはみっともない自分を出せない人っているんですけど、彼は、みっともない自分を出せて、しかもそれがちゃんと画になる。あとは運動神経がいい。どんな役をやっても面白ろそうというのに尽きるかな。加瀬君はその逆で振り幅が狭い人。不思議なことに色んな映画で色んな役をやっているんだけど。今回何で主役になれるのか僕にも分からない(笑)。ただやってみて思ったのは、加瀬君の持っているある切実さ。その色気とは違った彼の持っている切実な部分というのが、2時間主役として彼を立たせている土台なのかな」
彼らと打ち解けた監督だからこそ切り取れた2人の姿に、ファンも納得のはず。
会見中、「警察は嫌いなんですよ。僕が『踊る大捜査線』を撮っていたら全く違う映画になったかも(笑)」とギャグを飛ばしていた李監督。将来『踊る大捜査線』並のビッグプロジェクトを手掛けた李監督に再びインタビューしてみたい。
(取材・文/MovieWalker編集部:山川良子) |
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