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| 図工イベント“トントンくぎ打ち”の様子。シンプル・イズ・ベスト。ただのクギ打ちですが、実際に打ってみると夢中になってしまう |
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| クギ打ちのシートには、“最初はトントン、それから手を離してドンドン”と内野先生が授業で教えるクギ打ちのコツが書かれている。となりに置かれている、実際に図工の授業で使われている第三日野小学校のトンカチでクギを打てる |
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| 右端の後列で優しく微笑む内野務先生と、中央、笑顔でつり革につかまっている野中真理子監督。公開初日に駆けつけた、映画に出演している子供(右端前列)、ジャグラー(左端)と一緒に、つり革につかまってポーズ! この日、ジャグラーの方は、来場者に風船で作った犬や鉢巻をプレゼントしていて、のぞき見隊には花を作ってくれました |
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| 劇場ロビーに飾られた、子供たちの力作。中央にあるのが、私がイチ押しする“すべすべヨット”の他、本編中に出てくる作品が多数置かれている |
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「トントンギコギコ図工の時間」は、たった3人のスタッフ(監督、撮影、録音)によって、2年間をかけて撮影された。 その成果は、内野先生が「図工室が立体的に感じられる」と絶賛するほど、子供たちの、物を作る喜びに溢れたキラキラした姿を、鮮やかにとらえている |
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「トントンギコギコ図工の時間」 劇場で連日行なわれる図工イベントに挑戦!

“小学校の図工の授業を追いかけたドキュメンタリー”と聞いて、最初、この作品を「教育現場の問題を訴える映画」だとカン違いしていた私…。その、「トントンギコギコ図工の時間」の野中真理子監督といえば、泥だらけになって元気に遊ぶ幼稚園の子供たちの姿をイキイキと捉えた前作「こどもの時間」が話題を呼び、BOX東中野において16週間ものロングランを記録した、ドキュメンタリーの手腕に定評のある監督だ。 「トントンギコギコ図工の時間」でも、野中監督は子供たちの素顔を鮮やかにスクリーンに映し出している。夢中になって自分の作品を作っている子供たちを見ていると、自分も教室で一緒に授業を受けている気持ちになってしまう。放課後、楽しそうに友達と下校するシーンを見れば、「あぁ、自分にもこんなことあったなぁ」と、忘れてしまっていた思い出も蘇るはず。それにしても「トントンギコギコ〜」という、軽やかな響きをもったタイトル自体にひかれませんか? 加えて、上映館のポレポレ東中野では連日“図工イベント”を実施するとのこと。 「図工イベントって、一体ナニ?」 “図工”という言葉に子供心をくすぐられながら、さっそく公開初日に劇場へ行ってきた。映画の子供たちに負けぬように挑戦…と言いつつも、私、図工の授業が苦手でした。 |
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図工の授業を体験できるイベント “最初はトントン。それから手を離してドンドン” そのココロは…!?

イベントは上映後に実施される、“まぁるいお絵かき”と“トントンくぎ打ち”の2種類。“まぁるいお絵かき”は、入場する際にカウンターで受け取っていた丸い紙に、ロビーで貸し出されている色鉛筆で、自由に絵を描くもの。私は絵を描くのが苦手なうえ、自由に描いてOKとなると、余計にプレッシャーを感じてしまって、かなり苦戦を強いられた。ロビーのまわりの皆さんは、絵の腕前に自身があるのか、または映画の子供たちに触発されたか、スイスイと調子良く描いている様子。持ち時間に制限がないため、私は余計に気負ってしまい、5分ほど色鉛筆を取り替えながら悪戦苦闘。なんとか完成(?)させて、ロビーに置かれた提出用のカゴへ。 そして、クギ打ちにチャレンジしようとすると、劇場スタッフに出入り口へ案内された。すると、上映前には無かった青空図工教室が劇場の前に! 横に5メートルほど広げられたシートは、お祭りの縁日みたいだ。置かれているトンカチは映画で使われていた物と同じ、第三日野小学校の刻印入り。この“トントンくぎ打ち”イベントは、劇中の3年生の授業と同様に、木にクギを好きなだけ打ち放題というもので、用意されたブロック状の木材に、カラフルに彩色された木のチップを打ち付けていく。先にお絵かきを終わらせた人が、子供も大人も混ざって、小気味良い音を立ててクギを打っている。「クギを打つだけなら少し気が楽」と、私もさっそく挑戦!
手元に置かれたプレートに書かれている“最初はトントン。それから手を離してドンドン”という言葉は、映画で図工の内野先生が生徒にクギ打ちのコツを説明したもの。久し振りに握ったトンカチの感触がなんだか新鮮で、先生の言葉どおりに夢中に打っていると、隣の子連れのお母さんも、最初は子供がクギを打つのを見ているだけだったのに、いつしか親子そろってトントン、ドンドン! 通りすがりの子供たちも飛び入り参加して、楽しそうにクギを打っていた。その時、私の頭の中では映画で子供たちが、初めてクギの打ち方を教わった時に見せたオドロキの表情が浮かんでいた。クギを打つという、これだけのことが楽しく、雑念が消えていき、なんだかシンプルな気持ちになれることに気づかされた。「あれ?これって、もしかして“癒し”?」 クギを打っているだけなのに…? この“まぁるいお絵かき”は、連日実施されているが、“トントンくぎ打ち”は土曜日と日曜日だけの実施となっている。また、クギ打ちのシートは劇場があるビルのエントランスに広げられているので、雨の日でも行なわれるので大丈夫だ。また、専任のスタッフが常駐しているので、トンカチを初めて持つ小さな子供でも安心。来場者による作品は、すべて劇場の階段に展示さているので、ぜひ挑戦して、劇場をみなさんの作品で飾りましょう。 |
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「図工の授業はどうでしたか?」 内野先生から逆インタビュー その時、野中監督が カバンから取り出したモノは…!

劇場前にしゃがみ込んで、一心不乱にクギ打ちをしていると、公開初日ということで来場されていた野中監督と内野先生が、いつしか私のそばに。優しそうな笑顔でイベントの様子を見ていた内野先生に、ここぞとばかり私がインタビューを試みようとすると、先生に「映画の中の授業はどうでしたか?」と逆に質問されてしまった。「映画の中に出てきた糸ノコが懐かしかったです」と私が言うと、内野先生は「糸ノコを使わせてくれるのは、良い先生です」とおっしゃったので、その訳をたずねると、糸ノコの取り扱いは難しいといって、最近では使わない学校が多くなっているとのこと。 この図工体験イベントのアイディアについて聞くと、野中監督は 「映画を見てやりたくなったら、実際にできれば面白いのでは?と思って、スタッフみんなでアイディアを出しあい、道具や材料を用意しました。学校の図工室で、廃材をノコギリでギコギコ切ったり、絵の具をぬったりして大変だったの!」と、元気に話してくれた。そして監督が一瞬、いたずらっぽい笑みを浮かべ、 「ちょっと待って下さい」 と、カバンの中を探り 「ジャーン!」 と取り出したのは、「トントンギコギコ図工の時間」のタイトルが入った“つり革”! そう、電車の中にぶら下がっている“つり革”だ。これは、都営大江戸線の東中野駅でのJR乗り換えに1番はやい車両(7両目)、1両分48本のつり革を全て「トントンギコギコ図工の時間」の広告が入るそうで、野中監督は非売品のつり革を、「どうしても欲しい」と都営地下鉄の担当者にお願いしてもらってしまったとのこと。その“つり革”を嬉しそうに見せる野中監督の笑顔が、小学生たちの顔にダブッて見えた。いくつになっても好きなことに夢中になっている姿は素敵です。
つり革は5月20日から6月20日までの1ヶ月間、大江戸線の車内を飾るそう。さらに、ポレポレ東中野の劇場ロビーには本編に出てくる、子供たちの作品が実際に飾られている。私のイチ押しは“すべすべヨット”。紙ヤスリで磨きこまれた木の触感に、誰しも病み付きになるはず。他にも芸術的な力作が、多くそろっているので、ぜひチェックしてみてほしい。そして、小学校の思い出を忘れてしまっているそこのあなたにこそ、ぜひ劇場へ足をはこんで頂きたい。宣伝も遊んでしまう「トントンギコギコ図工の時間」は、堅苦しくないドキュメンタリー映画の傑作!と、のぞき見隊は太鼓判を押します。 取材・文/根本悠(ワークス・エム・ブロス) |
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