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2005.5.17(火)更新
【合同インタビュー】
杉本彩&石井隆監督が語る
狂気な愛の物語「花と蛇2 パリ 静子」
【合同インタビュー】杉本彩&石井隆監督が語る狂気な愛の物語「花と蛇2 パリ 静子」
過酷な撮影現場で、彼女を支えていたものはなんだったのかを聞くと、「『1作目を超える作品を作りたい』っていう、みんなの気持ちをひしひしと感じながら、そこに貪欲な私がいたんです」と杉本彩は答えてくれた
【合同インタビュー】杉本彩&石井隆監督が語る狂気な愛の物語「花と蛇2 パリ 静子」
胸元が大胆にカットされ、スパンコールがあしらわれた黒のドレスで、会場の男性陣のみならず女性陣をも魅了していた杉本彩。そのスレンダーで美しいスタイルはもちろん、キラキラした瞳が印象的。その美しい眼差しに、思わずドキドキしてしまいました
【合同インタビュー】杉本彩&石井隆監督が語る狂気な愛の物語「花と蛇2 パリ 静子」
前作の大ヒットを受けての撮影だったこともあり、石井隆監督の表情は終始穏やかだった。信頼関係で結ばれたふたりだからこそ、杉本も思いっきり演じることができたのだろう
【合同インタビュー】杉本彩&石井隆監督が語る狂気な愛の物語「花と蛇2 パリ 静子」
[C]2005 東映ビデオ株式会社
【杉本彩 プロフィール】
1968年京都府生まれ。87年に東レのキャンペーンガールでデビュー。歌手としても活躍し「学園祭の女王」として一躍注目を集める。その後、テレビ番組「ウリナリ」の企画、芸能人社交ダンス部のメンバーとして参加、その情熱的なダンスで多くの大会で入賞を果たす。テレビ、CM、舞台と多方面に渡り活躍するほか、作家として官能小説「インモラル」を執筆し話題となる。映画「花と蛇」(2004)で見せた熱演が反響を呼び、「極道の妻たち 情炎」(2005)でも印象深い演技で存在感を発揮

【石井隆監督 プロフィール】
1946年宮城県生まれ。大学時代に監督助手などを経験した後、劇画家として活躍。自身の作品でもある「天使のはらわた 赤い教室」('79)で脚本を執筆。以後、多くの脚本を手掛ける。「天使のはらわた 赤い眩暈」('88)で監督デビューを果たし、「死んでもいい」('92)で一般映画に進出し、高い評価を受ける。他作に、「ヌードの夜」('93)、「GONIN」('95)、「フリーズ・ミー」(2000)、「花と蛇」(2004)がある

【STAFF&CAST】
監督・脚本:石井隆 原作:団鬼六 出演:杉本彩  遠藤憲一  宍戸錠  不二子 荒井美恵子 伊藤洋三郎  山口祥行  品川徹  中山俊(2005東映ビデオ)113分※R-18
■5月14日(土)より、銀座シネパトス、シアター・イメージフォーラム、新宿トーアほかにて全国公開
>> 公式サイト

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「脚本の中に私がいると思えるぐらい共感して
とにかくこの女性を演じたいと思いました」
(杉本彩)


 団鬼六の同名小説を鬼才、石井隆監督が映画化した「花と蛇」(2004)。杉本彩が鍛錬された美しい肉体を惜しげもなくさらけ出した熱演が話題を呼び、大ヒットになったのも記憶に新しい。その待望の続編、「花と蛇2 パリ 静子」が5月14日(土)より公開され、前作を超えるスタートを切っている。ショー的に展開した前作に比べ、よりドラマ性が色濃くなった本作で描かれるのは、SMが介在する男女の狂気の愛。その愛を体現する主演の杉本彩石井隆監督を直撃した。

 物語の主人公である静子は、前作と同じ名前だが全くの別人として描かれている。今回は、夫である美術評論家の遠山(宍戸錠)の策略により、パリに住む画家・池上(遠藤憲一)のもとを訪れた静子(杉本彩)が、池上にSMの調教をされていくうちに、恋心を抱いていくというストーリー。杉本彩の心をガッチリと掴んだのは、この物語だったという。
「監督が(私のことを)わかってお書きになられたんじゃないかと思うぐらい、この脚本の中に私がいると思いました。自分の身を投げ出して、あらゆる犠牲をいとうこともなく人を愛するところや、深い愛情で相手を受け入れるところに共感して、とにかくこの静子という女性を演じてみたい! そう思いました」。
「心穏やかにいられるシーン?
ほとんどありませんでした(笑)」(杉本)


 男女の愛のドラマを色濃く描きつつも、SMシーンは前作に劣らず過激。物語の冒頭から、緊縛シーンが登場し、息をつかせぬ展開が待ち受ける。また、杉本彩の身体能力なしでは再現できないと思わせるような、「剥き海老ころがし」や「ぶっちがいの図」といった春画の世界も描かれるなど、緊縛シーンもよりパワーアップしている。一体、どんな撮影現場なのか直撃してみた。
「石井監督は前作とは別人のようでした(笑)。前回は、みんな初顔合わせで、題材も題材ですから、監督もピリピリしていたのですが、今回は、1作目で一緒に撮ったスタッフもたくさんいたので、穏やかな感じで撮影していました。だから、私自身も非常に安定した精神状態で撮影に挑めましたね」。

 とはいえ、撮影が敢行されたのは真冬のパリである。寒いのが苦手だという彼女にとって大変な労働環境だったのでは?
「全てが苦労です(笑)。心穏やかにいられるシーンはほとんどありませんでした。パリのアパートの屋上でのシーンは、真冬の夜に撮影したので、実は結構大変だったんです」と明かした彼女が、演技をする中で一番難しいと感じたのは、意外にも緊縛のないベッドシーンだったという。
「自由を奪われる緊縛と違い、身も心もフリーの状態で相手を欲して、相手を愛するという、そのリアリティを表現するのは非常に難しいことだなと思いましたね」。
「私と遠藤憲一さんは、
自他ともに認める健全な変態です(笑)」(杉本)


 本作で、静子の心を揺るがすふたりの男性陣を演じる、宍戸錠&遠藤憲一との共演はどうだったのだろうか?
「全裸での激しいベッドシーンに初挑戦した錠さんのチャレンジ精神は本当に尊敬できるし、『役者はケツの穴までさらしてなんぼなんだよ』という一言が心に染みました。私と遠藤さんは同業者から見てもちょっと狂っているという(笑)、自他ともに認める健全な変態なんですけど、非常に感覚が近い方だったので、自然と引っ張られていく感じでお芝居ができました」。

 彼女と遠藤のセンスが近かったからこそ、“本番”疑惑(?)も浮上するほどの迫真の演技が生まれたのだろう。そんなハードなシーンが満載にも関わらず、静子の崇高な愛が観るものの心を揺さぶる、究極の純愛物語に仕上がっている。それは杉本彩が主演だったからだと石井隆監督は話す。
「裸になることを納得している女優さんが、プラスの方向に自分を高めながらお芝居をしているから、撮っている側も卑しい、恥ずかしい気分にならない。普通はそうはいかないので、主演が彩さんで助かりました。『どこからでも好きに撮って下さい。私は芝居しているだけですから』と言う彼女を、他人からみればあきれるようなアングルから撮っているんだけれども、撮る側も正々堂々、自分の考えを持って撮っているから、それがお客さんに伝わっていくんじゃないかな」。

 監督自身、「自分の殻を破ろうとピリピリしていた前作に比べて、今回は(撮影を)楽しめた」という。その表情には、今まで自分がやってきたことを十分に出しきったという自信が表れていた。原作者の団鬼六からも、「男女の愛がちゃんと描けていて、俺は前作より好きだ!」というお墨付き。そこに、どんな世界が待ち受けているのか? それは劇場で確かめて。

(取材・文/MovieWalker編集部・大西愛)

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