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| 「名古屋が舞台のドラマを見て、名古屋弁全然違うじゃんってことあるでしょ?(笑) それだと全くリアルじゃないからね」と、方言指導の方を役者陣に付きっきりにさせていたという熊澤尚人監督。とにかく、島の感じ、島の雰囲気をいかにどれだけ出せるかにこだわったという。 |
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| 撮影終了後、感極まって涙を流したという蒼井優。「プロデューサーも『あの蒼井優が泣くなんて』って驚いていました」と監督。プレッシャーに打ち勝った優ちゃんの演技は必見! |
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| 祖父を演じたのは沖縄映画界の重鎮、平良進(左)。沖縄在住の平良からは、集落ごとに違う方言や文化についてもいろいろと教えていただいたのだそう。 |
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| 主人公・風希が手紙を読むシーンでは、母を演じる南果歩がナレーションを担当。実生活でも母である南は、手紙を読む声にも熱が入る。監督は、「自分も風希が手紙を読むシーンで泣いてしまいましたから。南さんは凄いですよ」と絶賛。 |
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【熊澤尚人 プロフィール】
1967年愛知県生まれ。大学時代から自主映画を監督し、92年に(株)ポニーキャニオンに入社。映画のプロデュースを手掛ける一方で、自主映画「りべらる」('93)が1994年度ぴあフィルムフェスティバルに入選。99年、(株)ポニーキャニオンを退社し、ミュージック・クリップなども監督。その後Vシネマ「肉体警備員」(2001)が2003年度ゆうばり国際ファンタスティック映画祭招待作品に選ばれる。商業短編映画監督デビュー作「TOKYO NOIR トウキョーノワール」(2004)が、2005年度のポルトガル映画祭、スペイン映画祭へ招待されることが決定している。
【STAFF&CAST】
監督・脚本:熊澤尚人 出演:蒼井優 平良進 南果歩 前田吟 金井勇太 (2005IMJエンタテインメント=ザナドゥー)113分
■6月4日(土)より、東劇で公開

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「僕も離れて暮らす父から 手紙をもらった経験があるんです」

沖縄本島よりはるか南に位置する八重島諸島のひとつ、竹富島。ゆったりと島を回る水牛観光が有名なこの地を舞台に、手紙が繋ぐ母娘の絆を描いた感動作「ニライカナイからの手紙」が、6月18日(土)よりいよいよ名古屋で公開だ。すでに沖縄で大絶賛されている本作のメガホンを取ったのは、名古屋市出身の熊澤尚人監督。地元でたっぷりと語ってくれた。
「ニライカナイからの手紙」は、6歳の時、東京へ旅立った母親と生き別れた娘が、一向に帰島の気配がない母から、毎年自分の誕生日に届く手紙を支えに成長していく物語。
「実は、僕も父親から手紙をもらった経験があるんです。家を出て行っちゃって10何年も会ってない父親からの手紙。今回の話を思いついたのは、それが影響しているだろうと思います。僕の場合は父親からの手紙でしたけど、母親の子供に対する気持ちは、男が想像できる以上のものだと感じているので、母親からの手紙にする方が、映画的により深いものが描けるんじゃないかと確信していました」
こうして生まれた物語の舞台に監督が選んだ場所が竹富島だ。それは、脚本が完成する前に島を訪れた監督が、島に根付く“うつぐみ”の精神に共感したからなのだという。
「僕は映画を撮りたくて東京に行ったけど、長い間上手くいかなかったんですよ。そんな時、自分が周りに支えられ、生かされていることを実感しました。その気持ちを映画にしたいとずっと思っていたんです。だからこの島の、みんなで協力し合い、問題を解決することが大切だという“うつぐみ”(竹富島の言葉で、みんなで協力するの「くむ」を強調した言葉)の精神と出逢って、『あ、この島だ』と思ったんです。ここならやりたかったテーマが出来るなと」 |
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「蒼井優ちゃんには、 末恐ろしいという表現がぴったりですよね」

母と別れ、郵便局員の祖父と暮らす少女・風希は、祖父の仕事を手伝いながら、いつしか亡き父が遺したカメラで写真を撮るようになる。高校卒業を期に、東京で写真の勉強をしようと決心する風希。心では、手紙の消印にある“渋谷”の文字も気になっていた。母への思いを胸に秘めつつ、愛する竹富島と祖父のもとを離れ、自分の夢に挑戦する一本気な風希を演じた蒼井優について熊澤監督は語る。
「台本は書き上げたけど、こんな難しい役、誰ができるだろうってことになりまして(笑)。そこで、自分が監督した音楽のプロモーションビデオに主演してくれたことのある蒼井優ちゃんならと、台本を読んでもらったんです。そしたら泣いてくれて、『是非!』と出演をOKしてくれました。彼女は事前にしっかり準備してくる誠実な子。映画初主演のプレッシャーに加え、僕がアドリブを要求して、しかもその台詞を即興で方言に直すので、相当のストレスだったと思うんです。でも彼女はやり遂げた。今後どこまで成長するんだろう。末恐ろしいという表現がぴったりですよね」 |
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「島の人とスタッフが親しくなれた。 これが竹富島を舞台にして一番良かったこと。」

「スタッフと何度も島に行って皆さんとお話しました。ただ一緒に酒を飲んでいただけという噂もあるけど(笑)。とにかく、神司(かんつかさ=島の神と交信する人)のおばあさんとも仲良くなれて、絶対に撮影禁止だった御嶽(うたき=神司がお祈りする神聖な場所)のシーンも、本人出演で特別に撮らせてもらえたんです。島の人と交流でき、親しくなれたこと。これが竹富島を舞台にして一番良かったことですね」
そうして、竹富島のルールを守ろうと心に誓ったスタッフ。水牛観光の一行が通り過ぎるのを待つ“水牛待ち”もなんのその、2週間ですべてを撮り終えた。
竹富島の温かい風情を漂わせて、誰もが共感する親子の絆と深い愛情を映し出した本作を持参し、島で行ったお礼の上映会を振り返る熊澤監督の表情には、「観に来てくれた皆さんが『ありがとうね』と言ってくれて。僕嬉しくて泣いちゃいましたよ(笑)」と、喜びと満足感がにじんでいた。
(取材・文/MovieWalker編集部 山川良子) |
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