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| 眼に力がある勝地涼。「亡国のイージス」ではドラマのキーパーソンである一等海士の如月行役を熱演 |
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| 役作りのために自衛隊の訓練にも参加したという |
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| 本作の後も、豊田利晃監督(「青い春」)の「空中庭園」や塩田明彦監督(「黄泉がえり」「カナリア」)の「この胸いっぱいの愛を」など、気鋭の監督による出演映画が待機中 |
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| 劇中では真田広之演じる上官・仙石先任伍長との共演シーンがいちばん多かった |
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| ■「亡国のイージス」は7月30日(土)より丸の内ピカデリー1ほかにて全国ロードショー |
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【勝地涼プロフィール】 1986年、東京生まれ。2000年に俳優デビューを果たし、「さよなら、小津先生」(2001)や「さとうきび畑の唄」(2003)など多数のテレビドラマに出演。映画では、岩井俊二監督作「リリイ・シュシュのすべて」(2001)、深作欣二・深作健太監督作「バトル・ロワイアルII」(2003 )、ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督「1980」(2003)などの話題作に出演し注目を集める。2005年は、本作に続いて豊田利晃監督作「空中庭園」、塩田明彦監督作「この胸いっぱいの愛を」が待機中。また、蜷川幸雄演出の「シブヤから遠く離れて」(2004)や、「KITCHEN キッチン」(2005)など舞台でも活躍。今後が期待される若手スターのひとり。
STAFF&CAST 原作:福井晴敏 脚本:長谷川康夫 音楽:トレバー・ジョーンズ 監督:阪本順治 出演:真田広之 寺尾聰 佐藤浩市 中井貴一 勝地涼 安藤政信 チェ・ミンソ 岸部一徳 原田美枝子 原田芳雄 吉田栄作 谷原章介 豊原功補 光石研 橋爪淳(2005/ヘラルド=松竹)127分

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「カメラの前では一生懸命やったけど、 素で真田広之さんに会うと未だに緊張します(笑)」

福井晴敏の120万部を超える同名ベストセラーを、総製作費12億円を投入し、
「顔」(2000)「KT」(2002)などの阪本順治監督が空前のスケールで映画化した「亡国のイージス」。これは最新鋭の防空システムを誇る海上自衛隊のイージス艦を舞台に、テロによる東京壊滅の危機を、防衛庁、海上自衛隊、航空自衛隊の全面協力でシミュレートしたリアル・スペクタクル超大作。日本アカデミー賞主演男優賞に輝く4大実力派俳優、真田広之、寺尾聰、中井貴一、佐藤浩市の競演でも話題の本作だが、ドラマのキーパーソンである一等海士の如月行(きさらぎこう)をシャープに演じた、若手の実力派俳優、勝地涼の存在も見逃すわけにはいかない。
「リリイ・シュシュのすべて」(2001)、「パコダテ人」(2002)、「1980」(2003)、「バトル・ロワイアルU」(2003)などの話題作で注目を集めてきた勝地涼は、約400人が参加したオーディションで今回の「如月行」役を手に入れた。 「でも、実はどんな作品なのか、どんな役なのかもまったく聞かずにオーディションを受けたので、決まったときには“えっ?”って感じでした(笑)。オーディション自体も、監督から『俺を20秒間見つめてくれ』って言われたのと、自分の得意なスポーツのシャドーを自分ならではの動きでやっただけでした。後で『亡国のイージス』の如月行役って聞いたときには、ちょっとプレッシャーを感じました」
だが、その後はプレッシャーなど感じている暇はほとんどなかった。自衛官になりきるために、演技以前の準備が山積みだったからだ。 「撮影は(去年の)8月28日から始まったんですけど、その前の約1ヶ月ぐらい日活スタジオでアクション訓練を毎日のようにやって。そこで銃の撃ち方や、銃を撃ちながら走ったり、銃を持ったままでの受身の仕方などを習いました。あと、1週間弱ぐらいですけど、自衛隊の訓練にも参加しました。実際の隊員の人たちと同じ宿舎に泊らせていただいて。でも、さすがにみなさんと同じことはできないので、敬礼だったり、“回れ右”だったり、すごく基本的なところを学んだって感じです」
その甲斐あって、スクリーンの中で勝地が体現した如月行は、完璧に本物の自衛官だ。身にまとった空気は刃物のように鋭利で、銃を撃つ際の俊敏な動きにとにかく圧倒される。 「それは、本当にアクションの練習の賜物です。アクション監督の方が、自分の限度というか、ここまでだったら勝地はできるっていうラインでいろいろ教えてくださったんです。できる人だったら、もっとすごいアクションができたかもしれない。でも、自分がここまでできたのは、約1ヶ月の間で自分の限度を見抜いてくれたアクション監督の方のおかげです」
素顔の顔は如月行とは違って、素直で謙虚だ。映画ではそんな彼が、大先輩の真田広之が演じる上官の仙石先任伍長のことを呼び捨てにしたり、タメ口を聞いたりするシーンが笑える。 「そうですね(笑)。でも正直、真田さんって本当にすごい方なので、緊張しました。でも、カメラの前では、そんなことを考えずに演技するしかないし、緊張していたら逆に失礼になりますから。そこはもう、如月行として一生懸命やるだけでした。ただ、完成披露試写会などでお会いした時には未だに緊張して端っこの方にいますけど(笑)。素になると、やっぱりすごい緊張しちゃいます」
後日、当の真田広之に勝地のこのコメントを伝えると、「そんなに威圧した覚えはないんだけどなぁ」と苦笑い。「でも、彼も僕と同じ環境をくぐってきているというか、深作組(「バトル・ロワイアルII」)を知って、蜷川組(2004年「シブヤから遠く離れて」など)を知っている。だから本当の意味での後輩というか、言葉が少なくても通じる妙な共通言語を感じたんだ」と語ってくれた。 「今回の現場では特に真田さんと一緒にいることが多かったんですが、待ち時間で隣に座っている時も、真田さんが自分と同じぐらいの歳の時の話など、映画と関係ない話などを交えつつ、すごく気さくに接して下さいました。あと、映画の中に銃を構えながらドアを閉めるシーンがあって、僕がそれをどうしてもできなかった時に、真田さんが言葉ではなくて、『こうやればできるんでしゃないか?』って自分で動いてアドバイスして下さったので、とても嬉しかったです。」 |
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「今はとにかく、目の前にあるものを 一生懸命やっていこうと思ってるんです」

勝地にとっては今回、真田広之との共演と同様に、阪本順治監督との出会いも大きかった。 「最初お会いした時は怖いなっていうイメージがあったんですけど、全然そんなことなくて。撮影に入る前にふたりで話す機会が2時間ぐらいあって、親身にいろんな話をして下さったり、僕の話も聞いて下さいました。撮影に入っても、監督はカメラの横に常にいらっしゃるんです。で、僕が今どういう気持ちでいるのかとか、演技のどういうことで悩んでいるのかってことを監督は絶対に見逃さないんです。監督が本当に自分の目で見て、ダメなものはダメってすぐその場で言ってくださるので、そういうのがすごい嬉しかったし、完璧に安心していられました」
監督から現場で言われたことが、如月行の役作りの軸にもなった。 「回想シーンで、如月行が自分の母親の自殺を目撃するシーンがあるんですが、その時に僕はちょっとビックリしたような哀しいな表情をしたんです。そしたら、監督が『違うゾ』と。『何もしないわけじゃないけど、何もするな』って言われて、(出来上がった)映画ではああいう動かない表情になったんです。で、そのときになんか“あっ!”と思って。回想シーンをいちばん最初に撮ったので、その後の撮影をやっていく上で、そのときの表情を大事にするようになりました」
撮影では本物のイージス艦にも乗った。 「やっぱり、本物に乗った時はドキドキしていましたが、今回はアクションが多い分1カットに時間がかかるし、1日1日が本当に長いなぁって思いました。でも、大変でしたけど、現場にいるのがすごく楽しかったです。結構ロケにも(マネージャーは付かずに)ひとりで行ってたから、スタッフの方々も可愛がってくれたんです(笑)」
「亡国のイージス」で、勝地涼は多くのことを吸収し、演じることや映画の面白さをますます知った。この後も、豊田利晃監督(「青い春」)の「空中庭園」や塩田明彦監督(「黄泉がえり」「カナリア」)の「この胸いっぱいの愛を」など、気鋭の監督による出演映画が待機中だ。 「本当に運良く、素晴らしい監督さんたちとご一緒する機会が多かったし、今回の真田さんにもすごい刺激を受けましたし、見習わなきゃって思いました。だから今は、こういうものをやりたいとか、そういうふうには思ってなくて、目の前にあるものをとにかく一生懸命やっていこうと思ってるんです」
そう言って、澄んだ瞳でキリッと未来を見据えた勝地涼。彼が演じた如月行は少し特殊な設定だけにここでは多くは触れなかったが、その複雑なキャラを繊細に体現し、真田広之を相手に圧倒的な存在感を見せつけたこの『亡国のイージス』で間違いなく大ブレイクするはずだ。スクリーンからほとばしるその輝き、次世代スターの誕生をぜひ自分の目で確認して欲しい。
(取材・文/ライター イソガイマサト) |
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