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| 2003年に講談社から発売された「フライ,ダディ,フライ」(絶版)の原作を手に、写真に応じてくれた金城一紀。本作は現在、角川書店より同じ内容のものが1155円で再発売されている |
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| 「熱烈な映画ファン」と称し、「映画館は幼少時代のサンクチュアリ(聖域)」と語ってくれた金城一紀。オールタイムベストの映画は「ドラゴン怒りの鉄拳」('71)で、権力に飛び蹴りを喰らわせる感じが好きなんだという |
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| 「予告編にも登場する、堤さん演じる鈴木がバスと競争するシーンで涙が溢れました」と語ってくれた金城一紀。堤さんの印象を聞いてみると「普段は大阪のあんちゃん。三枚目です」とのこと |
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| 年齢も環境も全く違う鈴木と舜臣。特訓が進むにつれ、除々に二人の距離が近づき、やがて心解り合ってゆく姿に、深い感動が生まれている |
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[c]2005「フライ,ダディ,フライ」製作委員会
【金城一紀 プロフィール】
1968年、埼玉県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、「レヴォリューション No.3」で第66回小説現代新人賞を受賞し、小説家デビューを果たす。初の書き下ろし作品「GO」が第123回直木賞に選ばれ、2001年に窪塚洋介主演で映画化され、その年の国内の各映画賞を総なめにした。他にも2002年に「花」、2004年に「恋愛小説」が映画化されている。本作、「フライ,ダディ,フライ」で脚本家デビューを飾る
【STAFF&CAST】
監督:成島出 原作・脚本:金城一紀 プロデューサー:天野和人 主題歌:Mr.Children「ランニングハイ」 出演:岡田准一 堤真一 松尾敏伸 坂本真 青木崇高 広瀬剛進 星井七瀬 渋谷飛鳥 愛華みれ 浅野和之 温水洋一 徳井優 大河内浩 田口浩正 神戸浩 鴻上尚史 モロ師岡 須藤元気 塩見三省(2005/東映)121分

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「脚本を書いてる間は楽しかったけど 脚本打ち合わせの朝はお腹痛くて最悪でした」

2000年に発売された第123回直木賞受賞作「GO」や、2003年発売の「対話篇」など、数々の青春小説を世に送り出し、立て続けにヒットを記録している売れっ子小説家・金城一紀が、7月9日(土)より公開される「フライ,ダディ,フライ」で脚本家デビューを果たす。本作は、一人娘を暴行された平凡なサラリーマン・鈴木(堤真一)が復讐を決意し、ひょんなことから出会った高校生・朴舜臣(岡田准一)による指導の下、身も心も成長を遂げてゆく痛快青春劇だ。
若者視点で展開する作品の多い金城一紀だが、本作では47歳のサラリーマン・鈴木を主人公に置くなど、今までとは一風変わった視点で描いている。ストーリーが完成に至った経緯を尋ねてみた。
「日本で初めてバーリ・トゥード(何でも有りの格闘技)が登場する作品を書いてみたかったんです。そんなときに(閑静な新興住宅地をエネルギッシュに駆け抜ける)鈴木さんの映像が頭の中に思い浮かんで、キャラクターが出来上がり、クライマックスに鈴木さんがバーリ・トゥードで闘うストーリーを作り上げました」。
そして、脚本を書き終えた彼は小説に取り掛かる。結果的に小説の発売が先行した形となった。
「脚本を書き終えて、映像化まで時間があったから小説にしたんです。岡田君や堤さんにキャストが決まってから、鈴木さんと朴舜臣のキャラを堤さんと岡田君と合うように深みのあるキャラへと変えていきましたね」。
小説や脚本のみならず、ストーリーの全てを頭の中で作り上げてから、一気に書き上げるという天才肌の金城一紀。小説と脚本の違いについて尋ねてみた。
「脚本を書いてる最中は“うっひゃ〜楽しぃ〜!”って感じだったけど、(プロデューサーや成島出監督との脚本の)打ち合わせの朝は毎回お腹痛くなりましたね。だってボロクソ言われるんだもん(笑)。結局、打ち合わせを経て10回近く書き直しました。小説と脚本の違うところは、脚本作りは単独作業じゃないし、色んな人の意見を取り入れて作らないといけない。でも、その分多角的な視点やアイデアをもらえるので、どんどんと面白くなっていくのが、ある意味感動的ですらありましたね」。
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「これほど俳優が輝いてる作品は珍しい。 是非スクリーンで確かめてほしいですね」

これまで映画化された「GO」('01)、「花」('02)、「恋愛小説」('04)と本作を含め、客観的に観てどの作品が一番好きか尋ねてみると、
「断然『フライ,ダディ,フライ』ですね。邦画でこれほど俳優がキラキラ輝いてる作品は珍しいんじゃないかな。これは是非スクリーンで確かめてほしいですね。現場の雰囲気も凄い良かったし、皆でこの映画を成功させようって気持ちに溢れてた」。
作品に対する愛着が伝わってくるなか、お気に入りのシーンをあえて尋ねてみると、モンゴル相撲の勝者が踊る“鷹の舞”を、舜臣が特訓を終えた鈴木にむけて舞って勇気を与える、本編でも重要なシーンを挙げてくれた。
「資料だけ渡して『一週間で作ってきて』って岡田君に言ったんです。彼はちゃんとした振り付け師から指導を受けられるもんだと思っていて、一から作らなきゃいけないことに困ってましたねぇ(笑)。でも、完璧な鷹の舞を見せてくれたのはさすがです。達人の域ですね」。
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「Mr.Childrenにダメもとで主題歌をお願いしたら 二つ返事でOKしてくれて、本当に幸せでした。」

ヒット曲「youthful days」が「GO」をモチーフに作られるなど、様々な縁のあるMr.Childrenが、本作のために主題歌を書き下ろしてくれたことについて尋ねてみた。
「執筆中はMr.Childrenの『光の射す方へ』を繰り返し聞いてたんです。なので、ダメもとを覚悟で映画のビデオを送って主題歌をお願いしたら、二つ返事でOKを頂けて。初めて櫻井(和寿)さんにお会いした時には、『映画、面白かったです!』と言っていただけたので、本当に幸せでした」。
最後に、初脚本を書き終えた今、腹痛に悩まさせると解りつつも再び書いてみたいかどうか尋ねてみた。
「打ち合わせ中は脚本なんか二度とするかって思った。でも、終わってみると勉強になったし、書いてる間は楽しかった。新しいことにチャレンジするのは大変だけど、依頼がある限りずっと続けていきたいですね」。
逃げ出したくなるような辛い特訓の日々を耐え抜き、自由の空に羽ばたいてゆく鈴木の姿をスクリーンで目の当たりにすると、言葉に表せられない感動が胸の奥底にまで響いてくる。本作を観て、誰しもが持つ心の翼の在り処を教わり、新しい世界へ飛び立とう!
(取材・文/Moviewalker編集部 西垣健作) |
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