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2005.12.15(木)更新
【映像作家系DVD特集】(7)
鬼才クリス・カニンガムが<electraglide2005>に降臨!
初来日にして初の大舞台。脅威のプレイにフロアは最高潮!!
【映像作家系DVD特集】(7)鬼才クリス・カニンガムが<electraglide2005>に降臨!初来日にして初の大舞台。脅威のプレイにフロアは最高潮!!
フロアもアーティストもテンションは最高潮!カニンガムの終了後、飲食ブースで「カニンガムすごい」「ヤバイ」の声が多く聞かれた。初めて見た人も彼の作品のダークな魅力にひきつけられたようだ。写真は東京会場でのカニンガム
pic by Tadayuki Aritaka
【映像作家系DVD特集】(7)鬼才クリス・カニンガムが<electraglide2005>に降臨!初来日にして初の大舞台。脅威のプレイにフロアは最高潮!!
カニンガムのプレイ中に最後列にまで下がると、映像に食い入るように見ている人々の姿が。カニンガムのプレイの終了後に、ショッピングブースでは、「RUBBER JOHNNY」のDVDが飛ぶように売れいて、明け方近くにもう一度ショップを確認すると、ダンボール一杯にあった商品が完売してました。すごい
【映像作家系DVD特集】(7)鬼才クリス・カニンガムが<electraglide2005>に降臨!初来日にして初の大舞台。脅威のプレイにフロアは最高潮!!
当日カニンガムが使用した自身の作品をプレイ順に
「MONKEY DRUMMER」、「flex」、「RUBBER JOHNNY」、「Windowlicker」、「Come To Daddy」
ちょっとでも、イメージが伝わった??
※「RUBBER JOHNNY」は同タイトルのDVDにて、その他の作品は全て「DIRECTORS LABEL クリス・カニンガム BEST SELECTION」で鑑賞が可能
【映像作家系DVD特集】(7)鬼才クリス・カニンガムが<electraglide2005>に降臨!初来日にして初の大舞台。脅威のプレイにフロアは最高潮!!
クリス・カニンガムPROFILE:1970年英生まれ。デビッド・フィンチャーやスタンリー・キューブリックらの下、映画製作の特殊美術チームに参加し映像界へ。エイフェックス・ツインやビョークなど大物アーティストと数多くコラボレートし、異色な作風から映像界の異端児と称されるように。詳細は不明だが現在、ショートフィルム「spectral musicians」をワープ・フィルムからリリース予定、製作中。また、ようやく同レーベルで製作する長編映画製作へと動き出し脚本を執筆中
【映像作家系DVD特集】(7)鬼才クリス・カニンガムが<electraglide2005>に降臨!初来日にして初の大舞台。脅威のプレイにフロアは最高潮!!
(左)「RUBBER JOHNNY」
【DATA】DVD1枚、40Pブックレット ■本編:7分 ■価格:¥2940 ■発売・販売元:ビートレコーズ ■品番:BRCDVD−3 ■字幕・解説付
(右)「DIRECTORS LABEL クリス・カニンガム BEST SELECTION」
【DATA】■発売:アスミック 販売元:角川エンタテインメント ■本編:79分 ■音声:ドルビーデジタル/ステレオ/英語 ■品番:AEBW-10185 ■字幕:日本語(一部) ■価格:¥5229
[c]2005 Chris Chnningham artwark and image. [c]2005 Warp Films. All Rights Reserved
[c]2003 Chris Cunningham. All Rights Eserved.
>> 公式サイト
>> 【映像作家系DVD特集】(5)「RUBBER JOHNNY」
>> 【映像作家系DVD特集】(1)「DIRECTORS LABEL」第1弾
>> 「RUBBER JOHNNY」UK版公式サイト
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英国の映像作家クリス・カニンガムが、
大舞台で緻密なサウンドと映像を初披露!


 11月26日(土)、大阪のATCホールにて関西最大のエレクトロ・ミュージックの祭典<electraglide2005>が行われた。毎年エレクトロ界の重鎮が肩を並べるイベントだけに、今年もさすがの盛況ぶり。けれど、今年はどうしても見逃せないアーティストが1人。映像クリエーターの中でひときわ異彩を放つ鬼才クリス・カニンガムが今回のイベントに参加するというのだもの。本国の英国でも小さいクラブでしかDJ経験を持たないという彼。どんなプレイか予測不能!これは、絶対見逃してはいけない。いざ出陣!

 開場時間に着くと、すでに入場を待つ人々の長蛇の列が。大阪での開催が始まってから、毎年参加しているけれど、こんなに多くの人が並んでいるのは初めて。夜9時で気温はグッと下がっているのに、タンクトップ1枚で待っている人の姿も(見ているだけでこっちが寒い!)。入場を済ますと必需品以外の荷物をクロークへ預け、早速フロアへ。1番目のアーティスト、ダブ界の巨匠エイドリアン・シャーウッドのプレイも終盤。フロアは既にDJとオーディエンスの一体感が充満、踊りたいけど次はカニンガム、最前列でじっと待つ。するとセッティングのため、舞台上にカニンガムが!白のVネックのカットソーにジーンズとラフ。作品から想像も出来ないほど、端正な顔立ちとスタイル。ステージ上でのセッティング中、彼の表情は硬くニコリともしない。相当緊張しているみたい。ふっと、我にかえって振り返ると、今まで結構がらんどうであったフロアが80%ほど埋まっている。皆、カニンガムを思いっきり楽しむために、お酒や食事などを済ませ準備を整えて来たようだ。
オリジナル映像をリミックス、
フロアは狂喜乱舞の大盛り上がり!


 そして、遂に会場に設置された5スクリーンに全てにスイッチが入り、カニンガムがスタート!ブ、ジジッッ、ジジッッ・・・ブーーン、「MONKEY DRUMMER」だ!古いテレビのスイッチを入れた時のノイズで始まるこの作品で、スタート・ダッシュ。第1弾の「Directors Label」にも収録されている、通常バージョンよりも刻みが速い!サウンドに乗せてロボット風のサルが9本のスティックでドラムを叩く叩く叩きまくる!そして、勢いもそのままに「flex」。前出のDVDに収録されている抜粋バージョンではなく、フルバージョンを今回はサウンドにあわせてリミックス。幻想的な音が響いたかと思うと、いきなり早いビートと共に、男が女を殴るシーンを4回、女が男に殴り返すシーンを1回の順序でループ。フロアは手を挙げてカニンガムをあおり、カニンガムもそれに答えるように、殴る殴る、殴られる!をループ、そして光の矢を放ち昇天!!!! ゆっくりとしたイメージの強い作品で合っただけに、この演出には本当に感服、思わずうっとり見とれてしまった。そして間髪いれず、自身が先日リリースしたばかりのDVDアルバム「RUBBER JOHNNY」のリミックス(詳しくは映像作家系DVD特集(5)を参照)をプレイ。本編の途中からスタート、踊り狂うラバージョニーの姿を、マジメな顔して「ジョニーと一緒に踊れ」といわんばかりにループ&ループ。
 その感動もつかの間、続けて今日最初のサプライズ。スクリーンに映されたのは「スター・ウォーズ ジェダイの復讐」('83)のルークとダースベイダーがライトセーバー闘う場面。思いもしなかった映像の登場に、歓喜の声が巻き起こり、オーディエンスの熱気が最もヒートアップ。ライトセーバーがぶつかりあう瞬間に「ビシ!」とビートを入れ、ズンズン、ビシ!ビシ!ズンズンビシ!ビシ&時折ダースベイダーの有名な台詞「I’m your father」と、畳み掛けるビートにフロア全体が揺れる。そして畳み掛けるように、エイフェックス・ツイン「Windowlicker」!ゆがんだ同じ顔の女ダンサーと男のダンサーが狂気乱舞する様を、音とともに小刻みにミックス。踊りのシーンだけで人を高揚させ、さらに映像として成立させるとは、改めて彼の実力に感服。
 そして、続けてサプライズ。モノクロの映像で、兵隊の行進に合わせて、ラッパの音が重なる。ん?これはと考えていると、なんとナチスの映像だ。パッパラパー、ザンザン、パッパラパーと、ラッパ音と行進の音、さらにヒトラーの甲高い演説の声が重なる。この映像で、カニンガムはヒトラーとナチスの関係とアーティストに絶対的信頼を寄せる観客の関係とを皮肉っているように感じた。また、それに気付かずに踊り狂っているオーディエンスと戸惑う一部の観客。何とも不思議な空気が流れた瞬間であったけれど、これこそカニンガムなりブラック・ユーモアであり、真骨頂なのだ。続けてエイフェックス・ツイン「Come To Daddy」やっぱり刻みが速い。「気持ち悪〜い」というギャルの声も聞こえたりもしたけれど、会場は揺れに揺れていた。最後は、今まで流した作品を逆回転するかの様にリミックス映像を、短くクルクルと戻って終了。2、3秒の静寂の後、ものすごい歓声が沸き起こり、興奮冷めやらぬファンたちは、DJイベントで珍しいアンコールをしばし求めていた。

 今回のステージは、時折ここでそんなビート刻んでどうすんの?と思わず心配してしまう場面も有りながらも、初めての大舞台とは思えない完成度の高いステージ。他人の映像でも、彼なりのユーモアを映像に出すことが出来るという彼の高い映像編集力と同時に音楽への深い愛情をも感じた今回のステージ。個人的にイベントNo.1アーティストは、2人目にしてカニンガムに決定だった。また、今年はカニンガムのみを目的とする観客も数多くいたようで、当日券を求め長時間並んだにも関わらず、彼のステージが終わると同時に帰っていった人も居たという事実も、ステージを観れば納得出来る。確かにそれだけの魅力とパワーがステージ上に存在していたのだから。

 本番翌日11月27日午前の便で英国に戻るという、オフなしの強行スケジュールでの初来日を果たしたカニンガム。後日、彼の担当者にバックステージの様子を尋ねると、出演していたシャーウッド、オウテカと舞台裏で仲良く談笑していたそうだ。ステージでは見せなかった、その時こぼれたであろう笑顔が激しく観たかった・・・。また、この初来日で日本がいたく気に入り、日本食を食べることが出来なかったことが心残りだと言っていたとか。それなら近くまた来日してくれるはず!今年のelectraglide2005に参加できなかった人、その日を首を長くして待ちましょう!

     (取材・文/Movie Walker編集部 浅沼祐希)



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