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2006.9.28(木)更新
【合同インタビュー】
妻夫木聡&長澤まさみ共演の感動ドラマ「涙そうそう」
生の感情がぶつかりあった撮影現場を語る
【合同インタビュー】妻夫木聡&長澤まさみ共演の感動ドラマ「涙そうそう」生の感情がぶつかりあった撮影現場を語る
写真左から、「涙そうそう」のメガホンを取った土井裕泰監督、主演の妻夫木聡、ヒロインの長澤まさみ、八木康夫プロデューサー
【合同インタビュー】妻夫木聡&長澤まさみ共演の感動ドラマ「涙そうそう」生の感情がぶつかりあった撮影現場を語る
「段取りからテスト撮影まで何十回とお芝居をするんですけど、本番の気持ちは本番にならないとわからない。テスト撮影までは、ただ怒っていただけなのに本番になったら涙が出たり、逆に泣くだけのシーンなのに怒りが沸きあがったり、本番にならないとわからない感情の変化があるんです。そういうことを感じた撮影でした」と妻夫木聡
【合同インタビュー】妻夫木聡&長澤まさみ共演の感動ドラマ「涙そうそう」生の感情がぶつかりあった撮影現場を語る
爽やかではつらつとした笑顔が魅力的な長澤まさみは、「今回は目標だった笑った芝居も出来たし、物語の世界観に居られて嬉しかった。この経験を糧に今後もがんばりたい」とコメント
【合同インタビュー】妻夫木聡&長澤まさみ共演の感動ドラマ「涙そうそう」生の感情がぶつかりあった撮影現場を語る
取材中も時折、兄ィニィの顔を覗かせていた妻夫木聡。長澤まさみがインタビューに答えている間、優しい眼差しで見守っていたぞ!
【合同インタビュー】妻夫木聡&長澤まさみ共演の感動ドラマ「涙そうそう」生の感情がぶつかりあった撮影現場を語る
さすが美男美女。絵に描いたようなカップル・・・、もとい兄妹でした
【合同インタビュー】妻夫木聡&長澤まさみ共演の感動ドラマ「涙そうそう」生の感情がぶつかりあった撮影現場を語る
沖縄で貧しくも力を合わせて生活する兄妹、洋太郎とカオル。しかし、洋太郎が詐欺に遭い多額の借金を背負ってしまう。それでも妹を大学に進学させようと必死で働く洋太郎。そんな兄の助けになりたいとバイトを始めるカオル。ふたりの間にはいつしか特別な感情が芽生え始めていた
(C)2006映画「涙そうそう」製作委員会

【STAFF&CAST】
監督:土井裕泰 製作:八木康夫 脚本:吉田紀子 歌:夏川りみ 出演:妻夫木聡 長澤まさみ 小泉今日子 麻生久美子 塚本高史 中村達也 平良とみ 森下愛子(2006東宝)分
■9月30日(土)より、日劇PLEXほか全国東宝系にてロードショー
>> 公式サイト

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「まさみちゃんはすごい爆弾を持っている」
(妻夫木聡)


 大ヒットした同名曲をモチーフに、兄妹の切なくも美しい愛の物語を描いた話題作「涙そうそう」がついに完成。公開を前に、兄・洋太郎役の妻夫木聡、妹・カオル役の長澤まさみ、メガホンを取った土井裕泰監督、そして八木康夫プロデューサーの4人が揃って会見に出席。にこやかに作品をアピールした。

 まず八木康夫プロデューサーが「妻夫木聡と長澤まさみの名前が瞬間的に浮かびこれはうまくいくと思いました」とコメント。数々のテレビ・ドラマを大ヒットさせてきた手腕は健在のようだ。

 そして、指名を受けた妻夫木聡と長澤まさみ。互いに「共演してみたかった」と話すふたりに共演した感想を聞くと、
「まさみちゃんは、すごい爆弾を持っている女優さん。時々、突発的に生まれる感情が爆発する瞬間があって、表情も感情も自分が想像しているものとは全然違うものを出してきてくれるという驚きがありました。特に洋太郎とカオルがケンカするシーンは何年に1度といういい芝居になったと思います。芝居のテクニックは技量や経験で補えるけど、撮影現場でリアルに生まれる感情はそうはいかない。彼女の心からぶつかってきてくれる演技には、たくさん刺激を受けたし、いい芝居が出来たと思います」
と絶賛した妻夫木。一方長澤も、
「(物語の世界を)生きている感じがしたんですよね。今回の作品では“笑顔”が課題だったんです。私にとっては、泣くことよりも笑顔のほうが難しいし、お腹の底から笑うことはなかなか出来なくて。でも、妻夫木さんのお芝居は、リアルで、生々しくて人間くさいんです。だから笑顔のシーンでも素直に笑えました。撮影中は、まるでカオルになったように楽しい時間を過ごすことができました」
と答え、ふたりの間に育まれた信頼関係を感じさせた。
「微妙なニュアンスの違いがわからなくて
苦労しました」(長澤まさみ)


 物語の舞台となったのは沖縄。長澤が「海と青い空と白い砂浜だけじゃない!」と語るように、本作では観光地としての沖縄ではなく、そこに生活している人々の目線で見た沖縄が映しだされている。そんな沖縄で2ヶ月近く滞在した妻夫木が魅力を語ってくれた。
「場所も人も温かくて、1秒1秒をちゃんと生きている。東京にいると何かしていないといけないような気にさせられるんだけど、沖縄に居ると『まぁいっかあ、なんくるないさぁ(なんとかなるさ)』という気持ちで。1秒も無駄にせず楽しく過ごせました。なにせ、みんなが家族になったような気分で撮影していたので、帰る時は『世界ウルルン滞在記』みたいになっていました(笑)」
とまさにリアル“涙そうそう”(沖縄弁で涙がポロポロ止まらないという意味)を体験した彼に、一番気にいった沖縄弁を聞くと先のコメントにも出た「なんくるないさぁ」という答えが返ってきた。
「自分自身『なんとかなるよ』と、そうやっていつも笑っていれたらいいな。失敗も成功につながるものだし、嫌な事があっても前向きな姿勢で笑っていたいから。そして、周囲に幸せを分けてあげられるような人になれたらいいですね」

 沖縄弁と言えば、ふたりが演じたのは生粋の沖縄県民。沖縄弁を猛特訓したと話す長澤がその難しさを明かしてくれた。
「方言指導の先生が話す言葉を、そのまま言っているつもりでも、先生からすると微妙に違っていて、その違いがよくわからなくて苦労しました。ボイス・レコーダーでその日に練習した方言を録音して、毎夜聞いて練習していました」

 本人は「ちゃんと出来ていたのかどうか・・・」と謙遜するが、取材中も、取材陣が話す沖縄弁のイントネーションにすかさずツッコミを入れる場面も。すっかり沖縄弁をマスターしたことを感じさせた。
「役を通して生まれてくるふたりの感情を
撮りたかった」(土井裕泰監督)


 隣で、ふたりを穏やかに見守っていた土井裕泰監督(「いま、会いにゆきます」(2004))は、本人たちの気持ちを代弁する。
「沖縄で生まれ育った役なので、ふたりともすごく大変だったと思うけど、ちゃんと身体で感じた沖縄を体現してくれてました。撮影の合間も、ふたりは常に沖縄の人たちと一緒に過ごしていて。沖縄の人たちの独特な相手との距離感とか、人間関係みたいなものを肌で感じたことで、生きた方言になったんじゃないかな。といっても、空いた時間に一緒に酒を飲んでいたっていうのが真相なんですけどね(笑)」
と茶目っ気たっぷりに話してくれた監督は、こう続ける。

「役を通して生まれてくるふたりの感情をきちんと撮りたいという思いがありました。ふたりとも、その思いにちゃんと応えてくれてました。映画の冒頭の市場のシーンで、洋太郎がおばぁに声を掛けながら配達していくんですけど、あぁいう風景は、現在の日本では失われつつある風景なんですよね。人にどんどん干渉しなくなっている。でも、沖縄はあの空気なんですよ。人との濃密な関わりも、自然との関わりも息づいている。それを映画の冒頭で描くことでこの映画のベースにしたかった。考えて見れば、人は必ず誰かに支えられて生きている。それは家族や兄弟かもしれないし、友達だったり、職場の人たちかもしれない。そして、実は自分も誰かにとってのそういう存在。そういう普段忘れがちな気持ちや人との繋がりをこの映画を通して再確認できればと思います」

「『ありがとう』とか『ごめんね』という言葉はなかなか素直に言えないけど、後悔してからでは遅い。僕も完成披露記者会見の席を通して、みなさんへの感謝の気持ちを伝えたんですけど、この映画がそういう気持ちを伝えるきっかけになってくれれば嬉しいです」
と妻夫木聡が語る「涙そうそう」は、どんなに大変で苦しくても互いを思いやる兄妹の優しさに、胸の奥がほのかに温かくなる感動作。ぜひ、劇場で堪能して!

(取材・文/ライター大西愛)
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