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| ドキュメンタリー畑出身のベネット・ミラー監督。長篇劇映画デビュー作となる本作は高い評価を受けた |
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| 作家トルーマン・カポーティは、アメリカで実際にあった殺人事件の容疑者に取材をして、代表作「冷血」を書き上げた。これがノンフィクション・ノベルの先駆けとなった |
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| トルーマン・カポーティ役のフィリップ・シーモア・ホフマンは、本作で見事、主演男優賞を受賞した |
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カポーティが「冷血」を書き上げるまでの苦悩が丁寧に描かれている ■「カポーティ」は9月30日よりシャンテシネ、恵比寿ガーデンシネマほかにて全国ロードショー
[c]2006 SONY PICTURES ENTERTAINMENT INC. [c]2006 UNITED ARTISTS FILMS INC. |
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【ベネット・ミラー監督 プロフィール】 1966年、米ニューヨーク生まれ。テレビCMのディレクターとして多くのコマーシャルを演出。1998年にニューヨーク市のツアーガイドを追ったドキュメンタリー映画「The Cruise」を手がけ、ベルリン映画祭インターナショナル・フォーラムの最高賞を受賞。初の長編劇映画となった「カポーティ」でアカデミー賞ノミネートをはじめ、多くの賞に輝く。現在は2作目のドキュメンタリー作品を制作中。脚本のダン・フッターマンとは12歳の時以来、25年来の友人同士
STAFF&CAST 監督:ベネット・ミラー 原作:ジェラルド・クラーク 製作総指揮・脚本:ダン・ファターマン 製作総指揮・出演:フィリップ・シーモア・ホフマン 出演:キャサリン・キーナー クリス・クーパー(2005米/ソニー)114分

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「『冷血』を書くカポーティには共感できるけど 僕との共通点は正直に言いたくない(笑)」

今年のアカデミー賞で、フィリップ・シーモア・ホフマンが主演男優賞を受賞したのも記憶に新しい映画「カポーティ」。同時に監督賞にノミネートされたのが、今回来日したベネット・ミラー監督。ミラー監督にとって、ドキュメンタリー映画を撮った経験はあるものの、本作が長篇劇映画デビュー作。若き新人監督にじっくりと話を聞いた。
「『冷血』という偉大な名作を、カポーティがいかに書いて破滅したのか興味を持ったんだ。自分がこんなに面白いと思ったのなら、人もそう思うんじゃないかなってね」
映画「カポーティ」では、作家トルーマン・カポーティが代表作「冷血」を書き上げるまでの苦悩が丁寧に描かれている。「冷血」は、アメリカで実際にあった殺人事件をカポーティが取材して書いた長篇小説。文学にノンフィクション・ノベルという新たなジャンルを作ったと言われる彼の代表作だ。
小説と映画という分野は違えど、同じ作り手としてカポーティに共感する部分はあったかと監督に聞くと、 「すごく共感できるんだ。だからこそ、このストーリー(脚本)に惹かれたわけだし。でも、どこが自分とカポーティとの共通点かというのは、正直に言いたくないな(笑)」と、はぐらかされてしまった。もしかして、クリエイターとして触れられたくない部分だったのかも……。
それでも、「カポーティの気持ちは非常に理解できる」そうで、「『冷血』を書き上げたカポーティの中には“成功”と“破滅”の両方があって、それがとても面白いと思った」とのこと。 |
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「題材を顕微鏡の下に置いて、じっくり見るような そういうやり方で撮った映画」

ドキュメンタリー映画出身というミラー監督。本作も劇映画でありながら、観客がカポーティの人生を体験しているかのような錯覚をおぼえるほどのリアリティにあふれている。それは監督の言葉を借りれば、いわゆる「ハリウッド的な作り方」をしていないからだという。
「ハリウッド映画にありがちな、観客の感情を引き出すためのテクニックは避けて撮ったんだ。例えば、ここぞというシーンで音楽を多用するとか、僕に言わせれば安っぽいテクニックをね。正直なナマの体験ができるよう、観客も神経をとがらせなければいけない映画にしたつもりだよ。題材を顕微鏡の下に置いて、じっくりと見るような、そういうやり方で撮った作品なんだ」
監督の発言からは、アカデミー賞ノミネートの経験がある映画監督というよりは、映画青年という方がぴったりくるようなイキのよさが感じられる。 それでも、世界的に有名なスター作家の生涯を描くにあたっては、やはりプレッシャーがあったようで、 「映画を撮っていると、カポーティが部屋の隅で見ているような錯覚があって……。それに、実際の彼を知っている人の多くは今も生きているわけで、そういう人たちが映画を見る可能性も大いにあるし。常にいろいろなことを考えながら撮っていたよ」と監督は教えてくれた。
才能あふれる監督が、天才小説家の仕事ぶりを克明に描いた映画「カポーティ」。秋にふさわしい、じっくりと見ごたえのある作品だ。
(取材・文/ライター清水千佳) |
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