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2007.3.20(火)更新
【動画・単独インタビュー】
詩集のような5つの物語を綴った「世界はときどき美しい」
映画出演目白押し!の松田龍平が“日常の美しさ”を語る
【動画・単独インタビュー】詩集のような5つの物語を綴った「世界はときどき美しい」映画出演目白押し!の松田龍平が“日常の美しさ”を語る
「御法川監督とは以前から知り合いだったので、いつか一緒に仕事をしたいと思っていたんです。監督の切り取る日常はきっときれいなんだろうなと思ったんです」と松田龍平。監督の印象については「すごく腰の低い監督(笑)。もうちょっとドーンと構えてもいいのにって思ったことはありますね」
【動画・単独インタビュー】詩集のような5つの物語を綴った「世界はときどき美しい」映画出演目白押し!の松田龍平が“日常の美しさ”を語る
「スナフキンって妖精なんですよね? ミイと異母兄妹なんですよね?」松田龍平の口からそんな言葉が飛び出したのはちょっと意外(笑)。でも、ムーミンのアニメが大好きだったということが役の雰囲気作りに一役買っているのかも。ちなみにスナフキンはムムリクとミムラ(種族の種類)のハーフ。ミイとは異父姉弟です
【動画・単独インタビュー】詩集のような5つの物語を綴った「世界はときどき美しい」映画出演目白押し!の松田龍平が“日常の美しさ”を語る
松田龍平は、第4章「スナフキン リバティ」で浅見れいなと共演。龍平が扮するのは、産まれてくる子の父親になることにとまどう柊一役
【動画・単独インタビュー】詩集のような5つの物語を綴った「世界はときどき美しい」映画出演目白押し!の松田龍平が“日常の美しさ”を語る
市川実日子は、第5章「生きるためのいくつかの理由」に出演。彼女が扮する花乃子は、ふとしたことから母の孤独と老いに気づき、彼女自身の人生を見つめなおす
【動画・単独インタビュー】詩集のような5つの物語を綴った「世界はときどき美しい」映画出演目白押し!の松田龍平が“日常の美しさ”を語る
龍平の母・松田美由紀は、第1章「世界はときどき美しい」に出演し、絵画教室でヌードモデルを仕事にしている38歳の女性役を好演。
■「世界はときどき美しい」は3月31日(土)より渋谷ユーロスペースにてレイトショー、4月7日(土)より名古屋シネマスコーレにて公開
(c)2006 「世界はときどき美しい」製作委員会
【松田龍平 プロフィール】
1983年、東京都生まれ。「御法度」('99)で鮮烈デビューを飾って新人賞を総なめにし、「青い春」(2002)に主演してさらに注目を浴びる。翌2003年には「恋愛寫眞」、「ナイン・ソウルズ」、「八月のかりゆし」、「昭和歌謡大全集」などの話題作に立て続けに出演。以降も「恋の門」(2004)、「NANA」(2005)、オムニバス映画「乱歩地獄」の1編「芋虫」(2005)、「46億円の恋」(2006)などに出演。また、2004年には三池崇史監督の初演出となる舞台「夜叉ヶ池」にも初挑戦した。映画では、2007年も「悪夢探偵」、「長州ファイブ」が公開、現在「プルコギ」、「アヒルと鴨のコインロッカー」などの話題作も待機中。また、初の連続ドラマ「ハゲタカ」(NHK・2月17日〜/全6話)にも出演

STAFF&CAST
監督・脚本:御法川修 出演:松田龍平 市川実日子 片山瞳 松田美由紀 柄本明(2006/ユナイテッド・エンタテインメント)70分
>> 公式サイト
>> 松田龍平公式サイト
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「『スナフキン リバティ』だけは
ちょっとだけ日常から離れているんです」


 俳優、松田龍平の勢いが凄い。年明け早々に公開された「悪夢探偵」を皮切りに、先日「長州ファイブ」が封切られ、その後も「プルコギ」、「アヒルと鴨のコインロッカー」と、待機作が目白押し! そんな中、松田美由紀との親子共演作として注目を集めているのが本作「世界はときどき美しい」だ。ありふれた日常の美しいと思う瞬間を切り取ったこの作品は、映画であって映画でない、まるで詩集や写真集とともに物語が綴られるような映画詩(シネポエム)。5つの短編からなるアンソロジー(作品集)は、別々の話でありながらもどこかで繋がっている。第4章「スナフキン リバティ」に出演した松田龍平に映画の魅力を語ってもらった。

 妊娠中の彼女がいながらも父親の実感を得られずにいる主人公、柊一。松田龍平が今まで演じてきた個性ある役とは一変、今回演じる青年は等身大に近い役のように感じるが、本人いわく
「普通の青年とは捉えなかったですね。最初に脚本を読んだときに僕の中で生まれた柊一のイメージは御法川(みのりかわ)監督。だから監督を見ながら演じることは多かったです。監督には言ってないですけど(笑)。もともと監督とは知り合いだったので、自然とそう思えたのかも。何て言うのかな…映画全体の空気感が監督っぽいんですよ。こんな説明じゃ分かりづらいですよね…(苦笑)。でも、僕はいつもイメージとか、雰囲気とかを感じ取って演じてしまうので、柊一をどういう男って言葉で表現するのは難しいんです…」
 確かに、心で感じたことを言葉に置き換えてしまうと微妙にニュアンスが違ってくる。その少しの差にこだわるあたりが松田龍平なのかもしれない。

 第1章「世界はときどき美しい」では絵画教室でヌードモデルを仕事にしている38歳の女性(松田美由紀)の話、第2章「バーフライ」では毎日バーで飲んだくれている蠅男というあだ名の付いた男(柄本明)の話など、どこにでもありそうな5つの日常が綴られていくが、第4章「スナフキン リバティ」はその中でほんの少し異質であると話す。
「話はそれぞれ違うけれど、5つで1つの映画となっているんです。監督は順番にもすごくこだわっていました。ただ、『スナフキン リバティ』だけはちょっとだけ日常から離れている感じがします。本の中っていうのかな。撮影場所も花畑、展望台、草原だったので」

 また、タイトルにある「スナフキン」からアニメやコミックでお馴染みのムーミンのキャラクター、スナフキンを想像してしまう人も多いはず。
「脚本もらったときに何でスナフキンなんだろうって思ったんですけど、特にムーミンのスナフキンは意識していないです。ただ、最近思うことは──柊一がスナフキンのようだというのではなく、彼女(朋子/浅見れいな)が柊一を見てスナフキンみたいだと思ったのかなと。でも、ムーミンのアニメは好きでよく見ていましたし、スナフキンは1人だけ違う感じで格好いいなと。アニメとしてはけっこう深い話ですよね」
 自由をこよなく愛するスナフキンの生き方に男性は憧れや共感を持つのかもしれない。
「いつかは自分の感覚でものを作ってみたいという願望もあります」

 映画詩を描くうえで監督がこだわったこと、それは全編を8mmフィルムで撮影することだった。デジタル撮影が主流となってきている今日では異例と言える方法だが、8mmフィルムだからこそあの柔らかな薫りが生まれたと言っても過言ではない。さらに、今回は女性カメラマンの第一人者、芦沢明子(近作に「LOFTロフト」、「叫(さけび)」などがある)が撮影を担当している。
「8mmカメラは撮影時間が短くてすぐ『ロール・チェンジ!』って声がかかるんですけど、光と影の陰影がより強く出て8mmならではの美しい映像になっていると思います。簡単に撮れてしまうデジタル・カメラとは違って奥行きがあって、異世界な雰囲気があって、何でもない映像が特別なものに見えてくる不思議な力があるんです」この作品を8mmで撮ったことに意味があり、いつか自分でも8mmで映画を撮ってみたいと話してくれた。

  そして、この作品を通じて改めて俳優の存在意義を考えたという。
「演じることは形のないものだと思うんです。良い悪いも分からない中で自分の答えを提示していく仕事だと。例えば、スポーツ選手は練習を重ねて金メダルを目指しますよね。その目標があることが羨ましい。自分の役者としての目標って何だろうって考えて辿り着いたのは、そのときどき感じた一瞬をフィルムに焼き付ける作業だということ。映画を作るのが監督、その一部である役を作るのが俳優なのかなって。役者として大切なのは、何気ない日常のなかに何か隠されているんじゃないかと考えたり、綺麗なものを見つけ出したりすることなんですよね」
 松田龍平がこの作品から得たものは想像以上に大きかったようだ。

「いつかは自分の感覚でものを作ってみたいという願望もあります」と語る松田龍平の未来像に期待を寄せつつ、今は「世界はときどき美しい」を堪能してほしい。観終わった後、いつもの何気ない景色がとても愛おしく見える──そんな“普通”と“美しさ”が同居した映画である。

(取材・文/ライター新谷里映)



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