フレッシュな逸材・林遣都&山田健太が 見事に体現したバッテリー!

青空の下、白球を追いかける少年たち。彼らの瞳は、野球へのあふれんばかりの情熱が宿っていた。滝田洋二郎監督の新作「バッテリー」は、累計800万部を突破したあさのあつこのベストセラー小説を映画化した青春ドラマ。そこで、フレッシュな魅力全開で映画をアピールする林遣都&山田健太を直撃! 物語同様、夢に向かって走り始めたふたりが、滝田洋二郎監督とともに笑顔で語ってくれた。
まずは、メガホンを取った滝田洋二郎監督が、本作で目指したものを熱く語ってくれた。
「こういうまっすぐな少年モノは初めてだったんですけど、原作を読んだ時に主人公である原田巧の気持ちがよく分かったんですね。少年時代の僕は、彼のようには行動できなかったけれど、映画で自分なりの巧を描いてみたいとも思いました。意味もなく人を拒絶してみたり、人恋しくなったりと、誰もが一度は通る少年期の揺れを描きたくて、ストレートに投げたつもりです。150qぐらいの球は投げられたんじゃないかな(笑)」
監督の言葉からは、完成作に手応えを感じているのがビシバシ伝わってくる。中でもいちばんこだわったというのが、バッテリー探し。3000人の中から原石を見つけだし、じっくりと丹念に磨きあげた。
「とにかく巧は強烈なキャラクターすぎて、僕の中で現実に置き換えられなかったんです。そこで映画では、僕自身も見たことがない美しい少年の顔を撮ってみようと思い、巧役は野球少年ぽくない子を探しました。逆に豪は“ザ・キャッチャー”な子を。野球ができることは大前提。かつ存在感がある子がいいと思ってオーディンしたんですけど、会場に入ってきたときに『あれ?』って僕に思わせたのがこのふたりだったんです。ピッタリでしょう?」 |
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監督からも「ピッタリ!」とのお墨付きをもらったふたりだが、主演した巧役の林遣都は、初めての映画撮影にカルチャー・ショックを受けたようで、
「演技は初めてなのでまったく自信がなかったんですけど、こう見えて野球の経験は長かったので大丈夫だろうと思っていたんです。ところが映画の撮影に入る前に、生まれて初めて自分のフォームを見たら想像以上にひどくて(苦笑)。松坂大輔投手(ボストン・レッドソックス)のフォームを研究したりして、とにかくイチから必死で作りあげていきました」
と明かす。クランクイン前には、毎日のトレーニングに加え、中学野球の指導者のもとでピッチング指導を受けるため週に1度は三重県に通う生活が続いたんだそう。
「もともとセカンドだったんですが、最初はグローブのはめ方から指導されました(笑)。とにかく指導してくれる山口先生が面白い方で『健康オタク?』と思うぐらい健康面でもいろいろアドバイスをいただきました。知識は豊富なのに先生自身はヘビー・スモーカー(笑)。でも筋肉痛がすぐ治る薬を飲んだら、本当に筋肉痛が軽減したりと指導の成果はありました。おかげで少しは早い球が投げれるようになったかな」
もうひとりのバッテリー豪役を演じた山田健太は、野球と映画のどちらをとるかで撮影前悩んだそう。
「小学生の時から一緒にバッテリーを組んでいる親友がいまして、彼と一緒に野球を卒業したかったんです。中学生最後の夏ということもあって、迷わず“野球”を選んだのですが、滝田洋二郎監督の『オマエの夏を俺にくれ。絶対後悔させないから』というプロポーズの言葉がカッコよくて、結局“映画”を選びました。それを親友に告げたら『がんばってこいよ』と言ってくれて、本当に嬉しかったですね」 |
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劇中では、非凡な才能ゆえに周囲から孤立していく巧をクールに演じた林遣都。彼自身は巧というキャラクターをどう受け止めていたのだろう。
「巧は基本的にいじっぱり。普段はクールを装っているけど、豪の面白い言葉に、ふと笑みがこぼれちゃうような、優しさも持っていて。撮影中はそういう発見の連続でした」
純粋で不器用。そんな巧をまるごと受け止めるキャッチャーの豪。演じた山田は「明るくて活発で相手のことをなんでも分かろうとする豪と僕はすごく似ていると思う。僕も学校では明るくみんなを盛り上げているんですよ」と明かす。そして、撮影を通して発見した豪の性格をこう話す。
「豪は嘘をつかれるのが嫌いなんだと思いました。自分も真剣にぶつかっていくし、相手が真剣にぶつかってくることも望んでいる。それを全部受け止めようとするんです。彼を演じる中でそういう優しさもあることを知りました。すごい人ですよね」 |
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「本格的に俳優になりたいと思うきっかけをこの作品がくれました。もっと勉強して、成長した姿を滝田洋二郎監督に見せたいです」と力強い言葉で山田健太が語れば、林遣都がこう締めくくる。
「僕が『バッテリー』に出会って夢を与えてもらったように、映画を観てひとつでも何かを感じてもらえたら嬉しいです」 |
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原作者の故郷でもある岡山の美しい自然をバックに、周囲と衝突しながらも野球を通して成長していく主人公の青春と家族の絆の物語が繰り広げられる「バッテリー」。すがすがしい春風に乗せて、心地よい感動を運んでくれそうな作品だ。
(取材・文/ライター 大西愛) |