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2007.5.7(月)更新
【東京シネマのぞき見隊】(102)
リリー・フランキーと木村多江が夫婦役に挑戦!
橋口亮輔監督の長編映画「ぐるりのこと。」の撮影現場に潜入!!
【東京シネマのぞき見隊】(102) 
リリー・フランキーと木村多江が夫婦役に挑戦!
橋口亮輔監督の長編映画「ぐるりのこと。」の撮影現場に潜入!!
主演の2人は、「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」の著者としてもおなじみのリリー・フランキー(右)と、ドラマ「リング 最終章」('99)「らせん」('99)の山村貞子役でブレイクした木村多江(左)。絵画教室のシーンが撮影されていた美術学校で撮られたこの写真は、取材インタビューの後、我々報道陣の目の前で専属カメラマンが撮ったもの
【東京シネマのぞき見隊】(102) 
リリー・フランキーと木村多江が夫婦役に挑戦!
橋口亮輔監督の長編映画「ぐるりのこと。」の撮影現場に潜入!!
「二十歳の微熱」('92)「渚のシンドバッド」('95)「ハッシュ!」(2001)では同性愛をテーマに描き、各界から高い評価を受けた橋口亮輔監督(右)。木村多江が絵画教室で絵を描くシーンでは、カメラを移動させる専用レールを敷き何度も撮影。橋口監督は、今年の4月にならないと、木村のスケジュールが空かないことを知り、撮影開始を半年間も延ばしてでも、彼女の出演を切望したそう。ちなみに、リリーは自分が登場しないこのシーンの撮影の合間で、木村が描く絵に鉛筆を入れるなどしていた
【東京シネマのぞき見隊】(102) 
リリー・フランキーと木村多江が夫婦役に挑戦!
橋口亮輔監督の長編映画「ぐるりのこと。」の撮影現場に潜入!!
靴修理のアルバイトをしている佐藤カナオをリリーが、その妻で小さな出版社に勤める翔子を木村多江が演じる「ぐるりのこと。」。2人は特に別れる理由もなく普通に暮らす夫婦だが、カナオが法廷画家の仕事を引き受けてから、少しずつ2人の気持ちが変化していく
【東京シネマのぞき見隊】(102) 
リリー・フランキーと木村多江が夫婦役に挑戦!
橋口亮輔監督の長編映画「ぐるりのこと。」の撮影現場に潜入!!
この日エキストラとして参加したのは、サラリーマン、OL、学生ら様々な年齢層の人たち。帰り際に、スタッフがひとりづつ丁寧に「お疲れ様でした! また来て下さい!」と声をかけながら、贈呈品として手渡していたのが…↓
【東京シネマのぞき見隊】(102) 
リリー・フランキーと木村多江が夫婦役に挑戦!
橋口亮輔監督の長編映画「ぐるりのこと。」の撮影現場に潜入!!
ジャーン!「ぐるりのこと。」特製トートバッグ。シンプルなキャンパス地でかなり実用性は高い! 真ん中に「GURURI NO KOTO。」とネームが入り、ここでしか手に入らない特別感を演出。エキストラとして映画に出演して、レア・グッズをゲットしちゃおう!!
【東京シネマのぞき見隊】(102) 
リリー・フランキーと木村多江が夫婦役に挑戦!
橋口亮輔監督の長編映画「ぐるりのこと。」の撮影現場に潜入!!
これがお昼休憩に撮影現場で食べたロケ弁! 出演者、スタッフらは普段こういうものを食べているんだ、と実感。この日は、2種類のお弁当からチョイスでき、飲み物付き。スタッフが用意してくれた待合室で食事をとりながら、参加者同士で過去のエキストラ経歴の話で大盛り上がり! 約20人集まった参加者で初だったのは、私を含めた2人だけなのには驚いた。こんな話ができるのも、エキストラ出演ならではの醍醐味
撮影:黒田光一

【STAFF&CAST】
監督・原作・脚本・編集:橋口亮輔 企画・製作:山上徹二郎 出演:木村多江 リリー・フランキー 倍賞美津子 寺島進 安藤玉恵 柄本明(ビターズ・エンド)
■2008年全国公開予定

【「ぐるりのこと。」エキストラ応募方法】
下記のシグロ公式サイトからアクセス
         ↓
映画「ぐるりのこと。」エキストラ・エントリーシートに
必要事項を記入し送信
         ↓
後日、シグロのスタッフから日程を確認する連絡あり
         ↓
個別に集合場所、時間などの連絡あり
         ↓
いざ! エキストラ参加へ!

※交通費は各自で負担。お昼にまたがる撮影日は
 お弁当を支給。性別は問わず、参加日数は何日でもOK!


>> 公式サイト
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橋口監督のヒューマン・ドラマ「ぐるりのこと。」
現在、撮影の真っ只中!


 2005年に刊行された小説「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」で大ベストセラーを記録し、幅広いジャンルで活躍中のリリー・フランキー。彼が、今度はなんと映画に出演することで早くも話題となっている。その映画のタイトルは「ぐるりのこと。」。
 前作「ハッシュ!」(2001)が国内外から高く評価された橋口亮輔監督の6年ぶりとなる長編映画「ぐるりのこと。」は、90年代を舞台に日本独特の職業“法廷画家”にスポットを当てたヒューマン・ドラマ。家族愛をテーマに、実際に起きた社会的事件を織り込みながら、ひと組の夫婦を軸に物語が展開する。
 主人公は、さしたる目標もなく靴修理をしている佐藤カナオと出版社に勤める翔子。長年連れ添ったごく普通の夫婦だが、ある日、ひょんなことからカナオが法廷画家の仕事を引き受けることになる。
 今回、その法廷画家のカナオをリリーが、その妻・翔子に木村多江という異色な組み合わせが実現。橋口監督の待望の新作に、あのリリーがどんな演技を見せてくれるのか興味津々の私は、いち早く情報をつかむべく、監督&主演2人への取材を敢行! 早速、撮影現場へ!!
あの大ベストセラー「東京タワー〜」が
リリー・フランキー出演のきっかけに!?


 GW直前の休日、池袋駅近くの美術学校で行なわれていた撮影は、リリー扮するカナオが絵画教室に登場するシーン。90年代っぽい(!?)柄シャツを着込んだリリーは、テレビで観るのと変わらず、ひょうひょうと演じているようにも見える。後に、木村多江もその絵画教室でデッサンするシーンに参加。人やカメラの位置を変えながら、何度もテストと本番を繰り返す。数分おきに通る西武池袋線の電車を気にしながら、部屋のカーテンの揺れさえも調節し、スタッフ全員が汗だくになりながら撮影の流れをつくる。(私のお腹の鳴る音さえも響いてしまいそうな)緊迫した空気の中で、良いものをつくるという意識がこちらにもビンビン伝わってきた。

 そして、撮影の合間を利用して3人からコメントをもらうことに!
   何よりデビューして以来、“同性愛”を描き続けてき た橋口監督だけに、4作目の「ぐるりのこと。」が夫婦、 しかも主人公が法廷画家という設定に驚いた人も多いの ではないだろうか?
 「それまで、日本映画の中で真面目に扱われてこなかったゲイの登場人物たちを10年通して描いてきて、『ハッシュ!』(2001)で大きな評価をいただいたので、ひとつやり終えた感があったんです。じゃあ何を撮ろうって考えたときに、『ハッシュ!』以降の人間関係、それも“絶対に別れない夫 婦”をやろう!と思って」

 監督が語るこの“絶対に別れない”という点が、本作 のポイント。夫婦の絆には、橋口監督の心の痛みにも似 た強い願いが込められているという。
 「実は僕が『ハッシュ!』の後、鬱(うつ)になったん ですね。『映画なんてできない、もう無理だ』って1年 くらい何もしない時期があって…。そんな時、2001年の 米テロ事件が起きたんです。実はテロと鬱(うつ)ってす ごくよく似てて、くすぶっていた過去の問題が全部表面 化しちゃうという共通点があるんですね。そんな90年以降の犯罪史が、僕の鬱屈した想いとリンクして、 『どうやったら希望をもって人は生きられるんだろう?』 と、祈りにも似た想いで考えていました。でも結局、希望なんて人と人 との間にしか生まれないですよね。面倒くさいし、やっか いだけど、人と人との繋がりしかないんだって。…だから 何が起きようとも“絶対に別れない”夫婦なんです(笑)」

 そんな監督の熱い想いに応えて、W主演という形で本 格的な映画初主演に挑むのがリリー・フランキー。実は 橋口監督は「東京タワー〜」を読んで、カナオ役を彼に 決めたんだとか。
 「監督とは以前から知り合いだったので、僕でいいか らオファーしてくれるんだろうと。妙な気負いもなく、 友達のバンドのフライヤーを頼まれた時のノリで引き受 けたんです。今は現場に朝8時に入る毎日なんですけど、 来るのが毎回楽しみ。シナリオの世界が現場で濃密にな っていく感じが、見ていて飽きないし、良い意味で人の カンにチクチク触る映画なんです。ああ、これが本当の 現実だなって思う」

 そして、隣に座るそのリリー・フランキーから「俺ら、日本一みす ぼらしい夫婦です」と紹介された妻・翔子役には、木村 多江。
 「いつも髪はボサボサだしノーメイクだし…で、リリ ーさんからは毎日暗いって言われてます(笑)。チャ ランポランな旦那さん(カナオ)だけど、絶対この人はそ ばにいてくれるっていう安心感がすごくあるんです」

 撮影の真っ只中だというのに、疲れも見せずに対応し てくれた3人。それぞれの表情から、撮影現場が楽しく て順調に進んでいることが伺い知ることができた。
今度はエキストラとして撮影現場に潜入!

 4月3日(火)にクランクインし、撮影も中盤戦を過ぎた「ぐるりのこと。」だが、本作では一般から広くエキストラを募集とのこと。取材を経てもっとこの作品について知りたくなった私は、後日、エキストラとして撮影現場に潜入してみた。私が撮影に参加した日は、木村多江が勤める水道橋の出版社近くの場面。そこで私は、通行人として出演することに。撮影に入る準備として、年代に合った服装、髪型、メイクかどうかをスタッフからチェックを受ける。通行人と言えども、時代錯誤があってはならないためにかなり念入りに行なわれた。
 お昼休憩を挟んで、集合から約2時間後、ようやく撮影開始! 木村多江演じる翔子が出版社から出てくる場面で、私たちはそのそばの通路を歩くことに。しかし、(当たり前だがエキストラは参加シーンを選べないので)私は別路地に配置されてしまった。しかし、撮影道具やスタッフに囲まれた木村多江の後ろ姿からだけでも現場での張りつめた空気、彼女の映画への真剣な姿勢が感じられた。当の私はというと、スタッフから「夏の暑い時期ですからねぇ〜暑そうにしてくださーい。寒いですけど!」と声をかけられながら、1993年の夏の設定なので、夏服に着替えて通行人として歩く準備をする。5、6回繰り返されたテスト終了後、「本番!」と声がかかる。
 ピリッとした空気が現場を包み、私の心拍数も上昇! 普通に歩くだけなのに、変に意識してしまう。時間をかけて約3回のテイクを撮り、「カット! オッケーです! お疲れ様でした!」との声。
 私の出番はたった30分で終わってしまった。…にも関わらず、ほんのわずかの体験で、芝居を職業とする俳優は偉大だとしみじみ実感!

 このエキストラ募集は5月に入ってからも行なわれるとのことなので、体験したことのない人はぜひ一度リアルな現場に足を踏み入れてみてほしい(左記のエキストラ応募方法参照)。橋口監督の映画へのこだわりや、出演者の真剣な眼差しを肌で感じることができる貴重な経験となるはずだ。

 橋口亮輔監督が映し出す“家族愛”に、リリー・フランキーと木村多江がどう応えていくのか。監督が考える、人と人との繋がりとは一体どういうことなのか。深いテーマを掲げた「ぐるりのこと。」だが、間違いなく心に響く作品になるだろう。私は、今からその公開が待ち遠しくて仕方ない!

取材・文/池田貴恵(ワークス・エム・ブロス)


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