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| 主演作が相次ぐ、映画スター、大沢たかお。冬山のロケは、寒かったけど、仕事ですから(笑)。すごい苦しかったけど、それでモチベーションが下がるってことはなかったです |
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| 冬山のロケは、僕ら以上にスタッフは大変だったと思います。でも、そういう人たちと次に会えた時がまたいいんです。共に苦しいことを乗り越えたという意識は、すごい団結力を生むから |
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雪山に姿を消したミッドナイトイーグルを調べに向かう、元戦場カメラマンの西崎(大沢)と新聞記者の落合。そこで彼らは、国家規模の陰謀を知る! ■「ミッドナイトイーグル」は11月23日(金)より丸の内ピカデリー1ほか全国ロードショー (C)2007「ミッドナイトイーグル」パートナーズ |
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【大沢たかお プロフィール】
1968年、東京都生まれ。テレビ・ドラマ「君といた夏」('94)で俳優デビューを飾り、「星の金貨」('95)でブレイク。以後、映画、テレビ、舞台と幅広く活躍。「解夏(げげ)」(2004)で日本アカデミー賞優秀主演男優賞を、「地下鉄(メトロ)に乗って」(2006)で日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞。主な映画出演作に、「天使の牙 B.T.A.」(2003)、「花」(2003)、「スカイハイ 劇場版」(2003)、「世界の中心で、愛をさけぶ」(2004)、「子ぎつねヘレン」(2006)、「陽気なギャングが地球を回す」(2006)、「7月24日通りのクリスマス」(2006)、「眉山-びざん-」(2007)、「Life 天国で君に逢えたら」(2007)など。
【STAFF&CAST】
監督:成島出 原作:高嶋哲夫 音楽:小林武史 出演:大沢たかお 竹内結子 玉木宏 吉田栄作 袴田吉彦 大森南朋 石黒賢 藤竜也(2007松竹)131分

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「どんな本を読むよりも、自分の経験が いちばんリアルでした」

大沢たかおは、今や日本映画界を牽引するトップ・バッターのひとりである。最新作は、ビッグ・バジェットの山岳サスペンス・アクション「ミッドナイトイーグル」。この骨太なタイトルに加え、米軍ステルス型戦略爆撃機「ミッドナイトイーグル」を巡る陰謀に、元戦場カメラマンと新聞記者が立ち向かうという設定を聞いて、一瞬たじろぐ女性陣も多いのでは!? でも、ここで断言! 実は本作、いちばんの見どころは、「愛する人のために、自分は何ができるか」を問うドラマの部分なのだから。 そこで今回、主演の大沢たかおにインタビューし、本作への思いを聞いてみた。
まずは、出演したいと思ったきっかけから。 「大作でありながら、人間の心の動きがすごく描かれていて、テーマがしっかりしていました。危機に関しての一般人の向きあい方が描かれてる日本映画だと思います。今、日本の人って、誰かがなんとかしてくれるという国民性があるでしょ。でも、本当はみんなでやればいいわけで。西崎(戦場カメラマンで大沢が扮する西崎優二)や、落合(玉木宏扮する新聞記者・落合信一郎)は、軍人でなければ自衛隊でも警察官でもないんだけれども、実はそういう人たちこそ物事を解決できるんだという大事なメッセージが込められてる。普通の人が実はヒーローになれるという物語。そういうのがかっこいいなとみんなに思ってほしかったんです」
特殊爆弾を搭載した「ミッドナイトイーグル」が北アルプス山中で姿を消したという戦慄の事実をキャッチし、事件を追う西崎と落合。西崎は落合に引っ張られて同行する羽目になるから、いわゆる果敢な“スーパー・ヒーロー”ではない。 「成島監督が撮影に入る前にすごくいいことを言ってくれて。『俺がヒーローを演じることがなんか面白くない』ってね。俺もハリウッド映画だったらありだと思ったけど、そういうものじゃない気がしてて。『お客さんはそんなものを観ても喜ばないんじゃないか』っていう話を、ふたりでずっとしてました。それで監督から、『観終わった時に、あの人たちってヒーローだったのかな?って思われるような映画にしたい』と言われて。やってる時は、普通の人間でいい。それでようやく西崎のイメージができたんです」
大沢演じる西崎は、ある時戦場で心の傷を負い、しかもその後失った妻への悔恨の思いに日々葛藤している。ひとり息子もいるが、妻の妹で雑誌編集者の有沢慶子(竹内結子)にあずけているという設定だ。そんな中、予想もしてなかった国家規模の陰謀に巻き込まれていく。 大沢が戦場カメラマンに扮するのは、ドラマ「輝ける瞬間(とき) 」('99)で演じた実在の人物・沢田教一以来2度目のトライである。 「ドラマで沢田教一さんを演じた時、いろんな人に会ったり、いろんな話を聞いたりしたんです。実際にベトナムで撮影したのですが、その時すごくいい経験ができたので、それをそのまま西崎のベースに置こう、沢田さんに対しての思いをそのまま使おうと思いました」
沢田教一と言えば、ベトナムなどの戦地を撮影し、ピュリッツアー賞などの数多くの賞を受賞したフォト・ジャーナリストだ。惜しくもカンボジア戦線を取材中に狙撃され、34歳で他界したが、彼が残した作品の数々は、時代を経て今も人々に多大な影響を与えている。 「役についてはいろんなアプローチの仕方があると思いますが、やはり何か経験をすることがいちばんいいんですよね。当時、実際にベトナムへ行って炎天下の中で撮影して、『だからアメリカは負けたんだ』とか、『カメラマンってすごく大変。荷物もこんなに重いんだ』とか、『こうやって撃たれて、みんな死んだんだ』など様々な体験を通じて実感しました。そこには永住した元米兵の方もけっこういて、エキストラなどで参加してくれましが、彼らはやっぱりすごくて、ちょっと人間離れしてました。そういうのを目の当たりにできたことが大きかったです。どんな本を読むよりも、自分の経験がいちばんリアルでしたから」 |
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「ぼけてたフォーカスのピントが 合ってきた感じはしますね。

また、本作では西崎と慶子との微妙な関係性もストーリーの肝となっている。仕事ひと筋で姉を顧みなかった西崎に対し、常に反駁する慶子。でも、その憎しみとは裏腹にある秘められた思いが切ない。クライマックスで西崎は遂に「許してくれないか」と初めて口にするが、慶子は「許さない」ときっぱりと言う名シーンが見ものだ。
「きっと心の中では許してるんだけど、『許してる』って言っちゃうと、そこで認めたくないことを認めてしまうことになる。彼女の中で、許さないことがモチベーションになっていて、そう言わないとふたりの関係が保てないんじゃないかと思っている。許したらそこで終わっちゃいますからね」 このふたりのやりとりに、ぐっと胸の奥をつかまれることは間違いないのでご注目!
その後、ラストで大沢が見せる、なんともいえない穏やかな笑顔も印象的だ。 「最初はもう少し笑ってなくて、もっと抑えてたんだけど、監督から『もう少し笑ってくれ』って言われて。監督は最初の西崎のファースト・シーンとつなげたかったみたいですね」 この映画を見終わった後に爽やかな余韻が残るのは、あのショットの印象が強いせいだろうか。ぜひ、西崎の思いを感じとってほしい。
最後にやはり聞いてみたい。役者としての手ごたえについて。 「手ごたえみたいなものは具体的にはないんですが、ぼけてたフォーカスのピントが合ってきた感じはしますね。10数年やってきてもなんか違うなって思ってたけど、最近ちょっとだけ光が見えてきたかなと」
何度インタビューをしても、常に自分を過小評価し、ずっと“発展途上”状態だと語ってきた大沢。周りからすればピントなんてとっくに合っていて、役者として非常に充実しているように見えるのだが。 「やりたい芝居は、今でもぜんぜんできてないんですよ、残念ながら。きっとまだ何年かはかかると思いますし。でもこういうことがやりたいんじゃないかという、この先の理想のあり方、自分の人生のフォーカスがだんだん合ってきたというか。東か西かもわからないまま10何年進んできたけど、今は『あ、東だ!』って感じる。それがこれまでやってきた結果で、もしかして手ごたえと言えるものかもしれない」
ギラギラした向上心を見せるわけでもなく、常に自分のスタイルであり続け、どちらかというと“自由人”な印象を受ける大沢。でも、それは何よりも謙虚さの裏返しなんだと思う。
最後に本作のおすすめポイントを語ってもらった。 「タイトルだけだとすごく男っぽいアクション映画だと思われがちですが、男性女性の微妙な感情や、男同士の友情、父と子供の親子の絆みたいなものが、実はテーマになった作品。特に女性に観てもらうと、きっと何か伝わるものがあると思います。また、出ている人がみんな本当に一生懸命生きてる人たちで、誰もいい加減には生きていない。後味は絶対悪くない映画なので、ぜひ劇場で観てほしい」
(取材・文/MovieWalker山崎伸子) |
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