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2008.8.13(水)更新
【動画・インタビュー】
世界で活躍する3人の鬼才が東京を描いた「TOKYO!」
藤谷文子&加瀬亮がミシェル・ゴンドリーの演出に苦戦!?
【動画・インタビュー】世界で活躍する3人の鬼才が東京を描いた「TOKYO!」藤谷文子&加瀬亮がミシェル・ゴンドリーの演出に苦戦!?
「僕はドキュメンタリー的なリアルがどちらかというと得意なんですが、今回は物語がファンタジーなので、いつもより声をワン・トーン高くするようにしてました」と語る加瀬亮。役柄のイメージは、テンションが上がった時のミシェル・ゴンドリー監督だと言う
【動画・インタビュー】世界で活躍する3人の鬼才が東京を描いた「TOKYO!」藤谷文子&加瀬亮がミシェル・ゴンドリーの演出に苦戦!?
「ミシェルとのコミュニケーションは英語で、通訳さんもいたんですが、通訳さんをすっ飛ばして私たちにミシェルが言ってくるので、それで現場は多少混乱してました(苦笑)」と撮影現場を振り返る藤谷文子
【動画・インタビュー】世界で活躍する3人の鬼才が東京を描いた「TOKYO!」藤谷文子&加瀬亮がミシェル・ゴンドリーの演出に苦戦!?
「ずっとカメラが回っていたので、もはやどこが使われたシーンでどこが使われてないのかわかりませんね…(苦笑)」と語る加瀬に対し、「カットされた加瀬さんの酔っ払いのシーンは傑作ですよ(笑)」と返す藤谷。ふたりで大変な撮影現場を乗り切った同志のよう
【動画・インタビュー】世界で活躍する3人の鬼才が東京を描いた「TOKYO!」藤谷文子&加瀬亮がミシェル・ゴンドリーの演出に苦戦!?
駆け出しの映画監督アキラ(加瀬亮)と、一緒に上京してきたヒロコ(藤谷文子)は、高校時代の同級生アケミ(伊藤歩)の部屋に少しの間居候することに。バイトも決まり、小規模ながらも映画の上映会も決定したアキラと対照的に、何をやっても不器用なヒロコは自分の居場所が無いように感じていく
【動画・インタビュー】世界で活躍する3人の鬼才が東京を描いた「TOKYO!」藤谷文子&加瀬亮がミシェル・ゴンドリーの演出に苦戦!?
■「TOKYO!」は、8月16日(土)よりシネマライズ、シネ・リーブル池袋他全国順次公開
【藤谷文子 プロフィール】
ふじたに あやこ1979年大阪府生まれ。13歳の時にCM「リハウス娘」に出演、金子修介監督「ガメラ 大怪獣空中決戦」(’95)のヒロイン役でデビューを果たす。ヤング・ジャンプ誌のレギュラーなど多方面で活躍していたが、金子修介監督「ガメラ2 レギオン襲来」(’96)の撮影後、ロサンゼルスに留学。帰国後、女優としての活動を再開し、アメリカ滞在中に執筆した小説「逃避夢」が2000年に庵野秀明監督によって「式日 SHIKI-JITSU」として映画化され、自ら主演も務めた。その後、本田隆一監督「戦 IKUSA」(2005)、渡辺一志監督「キャプテントキオ」(2007)に出演。出演している奥秀太郎監督「ドモ又の死」(2007)が現在公開中

【加瀬亮 プロフィール】
かせりょう1974年、神奈川県生まれ。1997年より演技を学び始める。2000年に「五条霊戦記」でスクリーン・デビューを果たし、その後映画を中心に活躍の場を広げる。主な作品に「ロックンロールミシン」 (2002)、「アンテナ」 (2003)、「69-sixty nine」(2004)、「スクラップ・ヘブン」(2005)、「ハチミツとクローバー」(2006)、「硫黄島からの手紙」(2006)、「めがね」(2007)、「オリオン座からの招待状」(2007)、「山のあなた 徳市の恋」(2008)、「ぐるりのこと。」(2008)、「スカイクロラ」(2008)などがある。2007年公開の「それでもボクはやってない」では数々の映画賞で主演男優賞を受賞した。今後の公開待機作に「パコと魔法の絵本」、「グーグーだって猫である」、「東南角部屋二階の女」、「重力ピエロ」、オムニバス映画「R246 STORY」の「〜224466〜」等がある

【STAFF&CAST】
監督・脚本:ポン・ジュノ ミシェル・ゴンドリー レオス・カラックス 出演:藤谷文子 加瀬亮 伊藤歩 妻夫木聡 大森南朋 香川照之 蒼井優 竹中直人 荒川良々 山本浩司 ドゥニ・ラバン ジャン=フランソワ・バルメール(2008仏.日.韓.独/ビターズ・エンド)110分
>> 公式サイト

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「お芝居が始まったら、全然カットが
かからないから、これはマズイなと…」
(藤谷文子)


 「エターナル・サンシャイン」(2004)のミシェル・ゴンドリー、「ポンヌフの恋人」(’91)のレオス・カラックス、「殺人の追憶」(2003)のポン・ジュノという、NY、パリ、ソウルで活躍する3人の鬼才が、日本の首都“東京”を独自の視点で描いた「TOKYO!」。同じ“東京”という素材を扱いながらも、ここまで違うのかと驚くほどそれぞれの個性が反映された3作品はどれも味わい深い。そのなかの一遍、ミシェル・ゴンドリーが手掛けた「TOKYO! インテリア・デザイン」で、主演を務めた藤谷文子と加瀬亮が、ゴンドリー流撮影方法を語ってくれた。

 まずは、今回のプロジェクトに参加した感想を聞いてみた。
藤谷「面白くてユニークな企画で、クランクインするまで実現すると思ってませんでした(笑)。実際に撮影をし、こうして取材を受けたり、加瀬さんや蒼井優さん(ポン・ジュノ監督作「TOKYO! シェイキング東京」に出演)にお会いして、ようやくこの企画の面白さを実感しているところです」
加瀬「お話をいただいた時からワクワクしていました。すごく奇妙奇天烈な作品が出来上がっていて、本当にすごい監督たちだなぁと思いました」

 「TOKYO! インテリア・デザイン」でふたりは、映画監督を目指すアキラと、そんな彼と一緒に上京してきたヒロコのカップルを演じている。小規模ではありながらも自身の映画の上映を果たした加瀬亮扮するアキラを横目に、自分の居場所が無いと感じる藤谷文子扮するヒロコ。ある朝目覚めると、ヒロコの体の一部が木になっている、というゴンドリー流ファンタジーだ。

 ミシェル・ゴンドリーは、「エターナル・サンシャイン」(2004)や「恋愛睡眠のすすめ」(2006)など、そのファンタジックな作風で観客を魅了し続けている監督だが、一番最初に監督に会った時の印象はふたりで随分と違ったようだ。
藤谷「物腰がすごく柔らかい方だなと思いましたね」
加瀬「そう!? 僕の時はずっとこうやって足と腕を組んでジッと見ていて、気難しそうな人かな?と思ったけど…。やっぱり女の子と男の子との差かな(苦笑)」
藤谷「えらい違うね(笑)。ミシェルは、何でもすぐ自分でやりたがって、すごく手作り感が溢れてたよね」
加瀬「子供が工作しているような感じで映画を作っていて、面白かった」

 聞くところによると、撮影日数が非常に短く、テストもなく即興の演技を求められることが多く、そんなゴンドリー流撮影方法に最初はとまどったと言うふたり。
藤谷「お芝居が始まったら、最初から全然カットがかからないから、これはマズイなと…」
加瀬「最初から最後までカメラを回しっ放しにして、最後までいったらカメラを止めずに、すぐ最初に戻ってもう一度やるんです。だから、物を動かしたら自分たちですぐに戻して、演技を始める。役の時とそういう時とごちゃごちゃになってるんですけど、全部撮ってるんですよね」
藤谷「そういう繰り返しをしない場合は、カットをかけずにずっと撮るので、脚本になくても演技を続けるしかないんです」
加瀬「これをアドリブで続けるのかぁ!?って、結構困りましたね(苦笑)」

 役者の力量が試されるような現場では、お互いの存在が大きかったのでは?
藤谷「加瀬さんは、やっぱりすごい方だなと。ミシェルはこの年代の役者さんにすごく警戒心を持っていて、『アキラ役は我の強くない演技をしてほしい』となぜか私にもらしていたんですね(笑)。すると、加瀬さんが初日に『ヒロコが段々と虚無感を抱くために、僕たちはいるから』と言っていて、ミシェルが求めているものをわかってるんだなぁと感心しました」
加瀬「いやいや(照)。脚本を読むとヒロコの物語だし、藤谷さんが真ん中にドンっていてくれたので、僕たちはもう適当にしていただけですよ」
 お互い謙遜しているふたりだが、リアルとファンタジーの境界で等身大のリアルさを失わないふたりの存在感が、ゴンドリーの世界と相まって誰もが共感できる作品となっている。
「東京は、面白いと感じる時と嫌いだなって
感じる時が半々ですね(笑)」
(加瀬亮)


 そんなヒロコが抱く、都会にいると誰しもが感じるであろう虚無感、劣等感、焦りといったものについては、以下のように語ってくれた。
藤谷「私もしょっちゅう無力感にさいなまれてますよ。自分がやっていることが正しいのかどうかわからないというのは、皆、感じてるのかなと思います。皆に、『ひとりじゃないよ』って言いたいですね(笑)」
加瀬「僕はラスト・シーンが好きなんですね。人のことを受けて自分の場所を見つけている人っていうのは、社会に適用していようがしてなかろうが、僕はいいなと思います」
藤谷「それはありますね。自分のちょうどいい場所、立ち位置はどこかにあるはずだから。それが人の役に立つのか、自分を表現するものなのかはいろいろですよね」
 ラストでヒロコは自分の居場所を意外な形で見つけるのだが、それは本作を観て確認してみよう。

 最後に、東京生まれではないふたりにとっての“TOKYO”について聞いてみた。
藤谷「私は地元が関西なので、関西のフレンドリーさが好きで、最初に上京した時は人と人との距離感や孤立した感じが寂しかったりしました。でも、それが急速なスピードで心地よさに変わっていって、今はこのあまり我が強くない東京の感じが落ち着くようになりました」
加瀬「基本的には住みにくい感じがしてずっと嫌いでした。でも、東京に出てきてこっちに友達もできて、結局、好きな人がいれば僕はどこでもいいんだなと思いました。ただ、いろんな都市にいっても、東京は一番情報に溢れてて、新しくて刺激がある街だなとは感じます。今は、面白いと感じる時と嫌いだなって感じる時が半々ですね(笑)」

 短い日数ながらも凝縮された濃い〜撮影現場を経験した藤谷文子&加瀬亮。他にも、伊藤歩や妻夫木聡、ポン・ジュノ監督作には蒼井優や香川照之、竹中直人、荒川良々ら日本の実力派俳優が出演している。世界の鬼才が描いた“TOKYO”は、不思議で不可解で、時に優しさを帯びている。本作を観終わった後、あなたは“TOKYO”について何を思う?

(取材・文/MovieWalker編集部・石崎美智)



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