|
轟夕起夫's PROFILE |
 |
 |
とどろきゆきお。文筆稼業。1963年5月8日、東京都蒲田出身。O型。著書に「映画監督になる15の方法」(洋泉社)、「轟夕起夫の映画あばれ火祭り」(河出書房新社)、共著に「三池崇史の仕事1991-2003」(太田出版)、編著に「清/順/映/画」(ワイズ出版)など。生涯の1本は勝新太郎監督の「顔役」('71)。 今回は残念ながら入れられませんでしたが、阪本順治監督の「闇の子供たち」は強烈でした! 合わせて「カメレオン」というシンプル・イズ・ベストなアクション映画も発表してしまう阪本監督、スゴイ。その「カメレオン」のオフィシャル・フォト・ブック(太田出版)が発売中です。あと、パンフ仕事では「ぐるりのこと。」「百万円と苦虫女」にも寄稿しました。 |
|

|
 |

[2008年7月] 轟夕起夫の試写室ランキング
※2008年6月15日(日)までに試写が実施された作品からクリティックが選出。 ※おすすめコメントの中には、内容について核心に触れているものが含まれている場合があります。 |

 |
| ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン! |
|
●7/5(土)公開 |
 |
 |

作品紹介&上映スケジュール
ジブンウォーカーにブックマークする

この作品を選んだクリティック

品田雄吉 ジャンクハンター吉田 高橋諭治 轟夕起夫 永島浩 永野寿彦 西脇英夫 皆川ちか 三留まゆみ みのわあつお 森直人

この作品のおすすめコメント
田舎の憂鬱。夢野久作に倣って書けば「いなか、の、じけん」ムービー。ロンドンの熱血エリート警官(サイモン・ペッグ)があまりにも優秀なため、左遷されてしまう。やってきたのは犯罪とは無縁そうな田舎町――と、ここに記した一文が、的確な話法と心地よいリズムで描写されていく時点で、監督(=エドガー・ライト)の力量を感じることだろう。が、しかーし、あくまでそれは“イントロ”であって、さらに独特なコード進行で主要メロディーが奏でられてゆくわけである。英国映画というのはそのロック史同様、とてもユニークな歴史を持っているが、映画狂エドガー・ライトは、そこに新たな碑を刻む男かもしれない。ド派手にカーチェイスを繰り広げ、ドンパチやらかすハリウッド製ポリス・アクションが大好きなのだが、“まんま”やらないのが英国人の流儀、ヒネりにヒネって、ブリティッシュ・ポップな傑作に! 事前に、FBI捜査官と銀行強盗の友情と対決を描いたキアヌ・リーヴス主演、キャサリン・ビグロー監督の「ハートブルー」('91)は観ておくと、本編がいっそう楽しくなるが、その他、参照作品を挙げていくとキリがないので1本だけで止めておく。これは断じて“おバカ映画”ではない。バディムービー好きなら「全員ウェルカム!」な、熱き情熱の塊である。 |

[c]2006 Universal Pictures International. ALL RIGHTS RESERVED. |
 |
 |
| 赤い風船 |
|
●7/26(土)公開 |
 |
 |
 |
上映スケジュール
ブックマークする
|

この作品を選んだクリティック

宇田川幸洋 加藤久徳 河原晶子 滝本誠 轟夕起夫 永島浩 松島利行 |

この作品のおすすめコメント
アルベール・ラモリス監督の「赤い風船」を初めて観たのは、およそ25年ほど前、大学の学園祭の16ミリ上映で、観客の中には小さなお子さんもいた。主人公の少年(演じたのはラモリスの実息だ)と“友達”になり、彼から離れず、生き物のように動き廻る風船……画面に釘付けになったその坊やの、ランランとした目の輝きがいまも忘れられない。自分が子供を持った現在、これは絶対に観せたい映画だし、おそらくあのファンタスティックなラストで、またもや俺は泣いてしまうのだろう(いや、最初っからもうヤバイかも)。この永遠の“シネポエム”がデジタルリマスターによって、ラモリスのもう1本の傑作「白い馬」('53)とともに甦る。さらには公開記念として、「赤い風船」にオマージュを捧げた新作「ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン」(2007)も。いつか、ラモリスの「フィフィ大空をゆく」('64)もリバイバルしないかなあ〜。
|
 |
 |
| きみの友だち |
|
●7/26(土)公開 |
 |
 |
 |
上映スケジュール
ブックマークする
|

この作品を選んだクリティック

稲垣都々世 塩田時敏 高橋諭治 田中千世子 轟夕起夫 永島浩 宮城正樹 |

この作品のおすすめコメント
観終わって、“自分語り”をしたくなってしまう映画だ。どうかしばし、この独り言を許してもらいたい。かつて中3の夏に、友だちを海で亡くした。お葬式で涙は出なかったが、会場を出て、ベンチに座った途端、嗚咽した。心にポッカリと穴が空いた。それから2年ほどは、命日の8月31日になると有志で集まり、海に行って花束を手向けていた……が、いつしかみんな、バラバラになった。仕方のないことだ。そして時は経った。本作を観て、久しぶりに彼のことを思い出した。なぜ、彼は世におらず、自分がいま、ここにいるのかを考えた。果たして俺は本当に、彼の友だちだったのか……そんなことも改めて考えた。原作の重松清、主演の石橋杏奈(←第31回ホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリ受賞)と北浦愛(←「誰も知らない」(2004)の長女・京子役!)ほか出演者、廣木隆一監督をはじめ、映画に関わった全ての人に感謝したい。
|
 |
 |
| 百万円と苦虫女 |
|
●7/19(土)公開 |
 |
 |
 |
上映スケジュール
ブックマークする
|

この作品を選んだクリティック

秋本鉄次 内海陽子 轟夕起夫 皆川ちか 宮城正樹 宮崎祐治 森直人 |

この作品のおすすめコメント
エラソーなことを書けば、タナダユキ監督はこの映画で、ひとつネクストレヴェルに進んだような気がする。というのも、蒼井優が魅力的に演じた“苦虫女”、キャリーバック片手に見知らぬ町を訪れ、ひとり暮らしをし、短期バイトで“百万円”貯めると、また別の土地へと歩を踏み出す「さすらい人」を中心に据えながら、周辺のさまざまな人物たちの心根にもスポットを当てている。いままで以上に巧く、ちゃんと光りを当てているのである。その最たる対象が、“苦虫女”の旅の手紙を郷里で待つ弟(齋藤隆成)と、旅先で出会ったバイト仲間の大学生(森山未來)。それぞれの想いに気持ちを馳せるとき、本作は幾重ものキラめきを発するだろう。
[c]2008「百万円と苦虫女」製作委員会 |
|
 |
 |
 |

 |
| 純喫茶磯辺 |
|
●7/5(土)公開 |
 |
 |

作品紹介&上映スケジュール
ジブンウォーカーにブックマークする

この作品を選んだクリティック

秋本鉄次 安藤智恵子 宇田川幸洋 内海陽子 加藤久徳 塩田時敏 高橋諭治 轟夕起夫 永島浩 野村正昭 皆川ちか 三留まゆみ 松島利行 森直人 横森文

この作品のおすすめコメント
仲里依紗と麻生久美子、キュートなWヒロインの映画である。もう、これだけで贅沢な“おもてなし”なのだが、しかも二人は、他作品ではまだ出したことのない「裏メニュー的キャラ」で登場。そこに真打ち、豪快にテキトー人生を歩む主人公(宮迫博之)が絡んで、ハ〜イ、“純喫茶磯辺”の出来上がり! ちなみに麻生久美子は顔合わせのとき、仲里依紗に「ぜひ共演したかった」と述べたという。彼女が声優を担当したアニメーション映画「時をかける少女」(2006)が、大好きだったからだ。実にいい話じゃないか。目からウロコだったデビュー作「机のなかみ」(2006)と比較され、好みは分かれるかと思うが、吉田恵輔監督の“マスターぶり”は前途洋々。 ★ごひいきポイント★“純喫茶磯辺”オリジナルのダっさいメイド制服に身を包み、心なく喋り、笑うバイト役、麻生久美子。彼女が体現する“人生のネガポジ”(特に居酒屋で三者三つ巴になるシーン)は、「時効警察」シリーズ(2006・2007)の人気キャラ“三日月しずか”以上のインパクトを残す! |

[c]2008「純喫茶磯辺」製作委員会 |
 |
 |
| たみおのしあわせ |
|
●7/19(土)公開 |
 |
 |
 |
上映スケジュール
ブックマークする
|

この作品を選んだクリティック

轟夕起夫 野村正昭 |

この作品のおすすめコメント
たとえば劇中、こんなセリフが出てくる。「私のこと、ちゃんと見ててね」。結婚を約束した女が男に、いかにもな言葉を投げかけるのだが、演じたのは麻生久美子とオダギリジョー、言わせたのは“日本のチェーホフ”=劇作家、演出家の岩松了。ところで麻生久美子によると、岩松監督からのサジェスションは、この甘い告白、自分をよく見せるため、ヒロインがフンイキに合わせた“その場”だけのセリフ、と考えるのもありだと。何て意地の悪い“作り”なんだろう。一見、小津安二郎的世界をなぞっているようだが、中盤あたりからドタバタと人と物語が転がり出す、結婚をめぐる岩松版“スクリューボール・コメディ”である。 ★ごひいきポイント★「純喫茶磯辺」もスゴイが、本作の得体のしれない役柄もスゴイぞ、麻生久美子。それを受けて、ちゃんとミットにおさめるオダギリジョー。さらに要所要所で“盗塁”をし、混ぜっ返す小林薫、大竹しのぶ、原田芳雄の面々のアンサンブル。
[c]2007「たみおのしあわせ」フィルムパートナーズ |
 |
 |
| 敵こそ、我が友 戦犯クラウス・バルビーの3つの人生 |
|
●7/26(土)公開 |
 |
 |
 |
上映スケジュール
ブックマークする
|

この作品を選んだクリティック

浦崎浩實 黒田邦雄 田中千世子 轟夕起夫 松島利行 |

この作品のおすすめコメント
ドイツ占領下のフランス。ヒトラーに心酔し、ナチスの親衛隊として夥しい数のユダヤ人、レジスタンス活動家を拷問、殺害、そして子供でさえ絶滅収容所へと強制移送した男、クラウス・バルビー。こいつはその罪を裁かれることなく、戦後も、のうのうと生き延びた。なぜか? 昨日の敵は今日の友、反共路線で突っ走るアメリカが、対ソ連の諜報活動に利用、バルビーは工作員として迎えられたからだ。やがてフランスに動きを察知されると、秘密裏に南米ボリビアへと逃亡(バチカン右派の神父たちも協力)。それが南米のナチス化につながり、何とあのチェ・ゲバラ殺害ともクロスしていく歴史の不条理さ。これは“恐ろしき才能”に関する検証ドキュメントだ。 ★ごひいきポイント★映画以上に映画的な生涯。アンデス山脈に“第四帝国”創設を夢見たトンデモ野郎の、リアルな「オデッサ・ファイル」('74)はたまた「ブラジルから来た少年」('78)。
|
 |
 |
| 半身反義 |
|
●7/5(土)公開 |
 |
 |
 |
上映スケジュール
ブックマークする
|

この作品を選んだクリティック

轟夕起夫 |

この作品のおすすめコメント
その人の名は以前から、「映像の技法」「映画の創り方」といった著書で目にしていた。山岸達児。1929年、東京・上野生まれ。映画史に残る「東京オリンピック」('65)や「公式長編記録映画 日本万国博」('71)に参加し、監督部のキーマンとして貢献、もとは毎日映画社で企画・演出に携わる、マルチ映像のパイオニアであった('81年の神戸ポートアイランド博、神戸館では16面マルチスクリーンと舞台芝居との融合も試みた!)。このドキュメンタリーは2003年に脳梗塞で倒れ、半身不随となった山岸に、映像作家・竹藤佳世がカメラを向け、足跡を聞き出す趣向なのだが、中盤から彼の想念をも含めて“映画”として再現していき、観る者の予想を“いい意味”で裏切ってゆく。 ★ごひいきポイント★日大芸術学部時代は、(のちに監督となる)山本邦彦、深作欣二と同期だった山岸達児。彼のキャリアも気になるが、「骨肉思考」('97)でイメージフォーラムフェスティバル98一般公募部門大賞受賞、若松孝二監督の「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」(2008)のメイキング・ディレクターでもある作者も気になる。とにかくこの「半身反義」では“映画”パートの、昭和にタイムスリップしていくアングラぶりがスゴイ(音楽も)。本作と同時開催されるアップリンクXでの「竹藤佳世映像個展」も要チェック。
|
|
 |
 |
 |
| JUNO ジュノ |
|
●6/14(土)公開 |
 |
 |
 |
作品紹介&上映スケジュール
ブックマークする

この作品を選んだクリティック

轟夕起夫

この作品のおすすめコメント
どうして日本では、こういう映画が作れないのか! 役者の演技、音楽の使い方も含めて、そんなふうに嫉妬させる、青春映画の新たな里程標である。不覚にも妊娠した10代のジュノ(エレン・ペイジ、スゲえぜよ!)の“コドモの事情”に迫りつつ、同時に“オトナの事情”も炙りだす、見事な仕掛けとポップな手際が見事。終盤、グラウンドに現れるジュノ……そこからの数ショットに、なぜか涙が出そうになった(相手役マイケル・セラの佇まいもいいんだよなぁ〜)。 |

[c]2007 TWENTIETH CENTURY FOX |
|
 |

 |
|
ウィル・スミスが、前代未聞のアル中で嫌われ者のスーパー・ヒーローに!? [8/27(水)更新] |
|
「怪人二十面相・伝」を、「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズを手がけたスタッフの再タッグで映画化 [8/28(木)更新] |
|
ジェイ・チョウ主演のバスケ・アクションを徹底紹介!ダンク・シーンをチェック [7/18(金)更新] |
|
映画評論家・ライターらが選出したMovieWalker試写室ランキング8月号を発表! [7/28(月)更新] |
|
ぐうたらパンダの活躍を描くドリームワークス最新CGアニメ「カンフー・パンダ」を徹底紹介! [7/20(日)更新] |
|
8月末公開までの映画35本を徹底紹介! 便利なカレンダー機能付き! [6/18(水)更新] |
|
ジャッキー・チェン×ジェット・リー夢の競演!クイズに挑戦しプレゼントをゲット [7/22(火)更新] |
|
8/30(土)公開作「ハンコック」「パンダフルライフ」ほか手数料タダチケあり。 [8/22(金)更新] |




|