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| 六本木ヒルズ49階で行なわれた審査員の会見。審査委員長の山田洋次監督は「昔、
先輩から『観た映画を簡単に、良い悪いなんて言うな。好きか嫌いかと言え』と叱ら
れました。でも、今回は良い悪いで選ばなくはならない。審査とは難しい
作業です」 |
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| 「ザ・ビーチ」「8人の女たち」でおなじみ、審査団の紅一点ビルジニ−・ルドワイヤン |
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ヒルズアリーナでは、コンペ部門の監督と俳優が集まっての無料イベントも行なわれ
た
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| 「さよならCOLOR」終演後、竹中直人、原田知世、段田安則らによるQ&Aタイムに |
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名曲「さよならCOLOR」を歌う永積タカシ。竹中&段田はマイク係として好アシスト
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●10/26更新
来年の公開が待ち遠しい! 竹中直人監督作は、大人向けの純愛ドラマ
奥さん、今日もいいネタ(映画)仕入れましたよ! 映画祭2日目、「日本映画・ある視点」部門として上映された「サヨナラCOLOR」。竹中直人の3年ぶりの監督・主演作なんスよ。竹中直人と聞いて「クド過ぎるんじゃない?」と眉をひそめた奥さん、いやいや、それが古き良き時代のフランス映画かイタリア映画を思わせる、小品ながら洒落てて人生の哀歓を感じさせる温か〜い仕上がりなんスよ。 竹中演じる役は、郊外の病院に勤める今だ独身の外科医。そんな彼の病院に高校時
代の憧れの女性・オイカワさん(原田知世)が入院する。初恋の人を自分が支えるという喜びと、その彼女は難病に冒されているという悲しみが幾層にも重なって物語は進む。大人向け、コーヒー風味のミルフィーユって感じの味わいです。 竹中ならではのギャグも、この作品では難病によく効く良薬のようにジワジワと心に染みる。また、原田の恋人役を演じる段田安則が気障なスタイリスト役を快演しているほか、中島みゆき、内村光良、中島唱子、忌野清志郎、井口昇ら意外性のある脇
役陣が見事なスパイスとなって作品をより引き立てているのだ。
竹中監督の会心作に終演後の観客は大満足。この日はウレシイことに、竹中直人、原田知世、段田安則、音楽を担当した永積タカシ(ハナレグミ)がティーチインに登場。最初こそ段田らのコメントに茶々を入れて英語通訳を困らせていた竹中だが、とっておきのエピソードも披露してくれた。 竹中「中学時代に8ミリカメラを買おうとしたけど家がビンボーで買えなくて。それで美術部で部費を集めてカメラを買ったんです。なんでかというと美術部にいたオイカワさんを撮りたかったんです(照笑)。でもね、恥ずかしくて全然彼女を撮れなかっ
た。他の部員はみんな撮れたんですけどね」 オイカワさんと言えば、原田が演じた役名と同じではないか。そうか、この映画は竹中直人の個人的な体験がもとになった作品だったのか。この話を聞いて、観客の感動はさらに倍! ティーチインの最後は、永積が自前のウクレレで主題歌「さよならCOLOR」を生演奏。「さよならから始まる、いろんなことがあるんだね」という切ない歌に観客の感動は、さらに倍! 合計で通常の4倍もの感動を観客は得たことになる。いや〜、だから映画祭通いは止められませんって。
この日はコンペ部門の国際審査員の会見も行なわれた。審査団は若手監督の育成で定評のある佐々木史朗プロデューサー、「オアシス」のイ・チャンドン監督(韓国)、
フランスの人気女優ビルジニ−・ルドワイヤン、審査委員長の山田洋次監督、「女盗賊プーラン」のシェカール・カプール監督(インド)、トロント国際映画祭ディレクターのピアース・ハンドリング氏(カナダ)の6名。 会見直前までは各国の審査員から真面目にコメントを貰うつもりで質問も考えていたのだが、控え室の扉が開いた瞬間にそんなことは忘れてしまった。 大ヒットミュージカル「8人の女たち」(‘02)で往年のオードリ−・ヘップバーンを彷佛させる可憐な印象を与えたルドワイヤンの生姿にもうクギづけ! ブルージー
ンズにダークブラウンのセーターというラフな服装だが、そんなシンプルな格好も絵になるルドワイヤン、可憐だ。メガネを外し、後ろ髪を束ねる何気ない仕草も、可憐だ。「トーキョーという大好きな街に、また来ることが出来てうれしいです」と流暢なフランス語で語るルドワイヤン。まるで詩を朗読するかのような可憐な声だ。可憐なルドワイヤン、映画祭最終日にまた会おうね。てめー、しつこいよという声が聞こえて
きそうなので、今日はこのへんでお開きにしたいと思います。
(取材・文/長野辰次)
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