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[c]MMIX Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved. |
映画 |
2009/11/09 |
| スペル |
| ◎2009アメリカ |
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 | サム・ライミだから見たのに… |
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このレビューはネタバレ要素が含まれています。
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全文を読む(ネタバレ) |
「死霊のはらわた」でデビューしたから それ一直線の映画人生を 全うするのかと思ったら 「ギフト」で妙に人の心の機微を描いたり 「スパイダーマン」で エンターテインメントを追求したり サム・ライミは捉えどころが無い
プレミアのインタビューで 「俺は『エクソシスト』で映画に目覚めた」 「たぶん上を行ったと思う」 などと、個人的に痛いところを 突かれたので ぜひともこの映画を 見たくなってしまった
実は僕も物心ついて 映画として鑑賞した最初の作品が 「エクソシスト」だった 何で「明日に向かって撃て」とか 「ある愛の詩」などの 名作・大作じゃなかったか はどうか聞かないで欲しい 何はともあれ 映像構成で物語を作り それを人の心のあり方にまで 高めることが可能だという 青年が胸を躍らせる道を 示してくれた映画であったことは 間違いない
「エクソシスト」は当時 全米の映画館で これを見た敬虔なクリスチャンが ばたばたと失神することが NHKのニュースにさえなった 監督のウイリアム・フリードキンも この映画で一躍有名になった サム・ライミは フリードキンを尊敬しているらしい
「スペル」への期待は こんなわけで相当に高かった
がっかり _| ̄│○
まずストーリーがちゃっちい 銀行融資を受けられなかった ジプシー風の老女が 単に担当者だった窓口の女性に 呪いをかけるというのも 無茶だし
その呪いがまた 街角のインド人風の スピリチュアル・カウンセラーでさえ その名前を知っている 思いっきりポピュラーな悪霊 というのも『どうなの…?』 と思うし
大体、そんな凄い技を知っている ジプシー魔術の使い手なら ローンに困るような 貧乏生活はしないだろう 『あなたのそばの嫌なやつを呪います』 この売込みだけで 運転手つきの生活が出来る収入が 得られること請け合いだ
サム・ライミは ストーリーや社会的意味なんか 要するにどうだって良かったに 違いない
彼はつまりスプラッターが 大好きなのに過ぎない じりじりと迫る不安を 音楽で盛り上げ 大音響で度肝を抜き 醜悪な映像を突然出して 観客にオシッコちびらせる
これが「スプラッタ」の生きる道
ヒスパニックや ハンガリー系移民への あからさまな差別表現
蛆虫・ハエ・毛虫など 女性が気持ち悪がるものを ぞろぞろ並べる趣味の悪さ
反吐・汚物・墓場 など、ネバネバしたものを 出せば それで「気持ち悪い」と思ってしまう アメリカの観客なら それで十分なのだろう
トビー・フーパーも 同じような感じだったけど 「エクソシストを超えた」 なんていう能書きは垂れなかった 「な?びっくりしただろ!!」 と監督がケラケラ笑うだけ これがスプラッタの本道なのに
作品の出来・不出来が大きい人なのだ と思うことにしよう
次の作品の評価が終わるまでは… |
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映画 |
2009/11/04 |
| マイケル・ジャクソン THIS IS IT |
| ◎2009アメリカ |
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 | 予断は必要ない! |
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このレビューはネタバレ要素が含まれています。
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まだ乳児のわが子を ホテルの窓から 突き出した…
繰り返した整形で 老後の顔の保持が 困難になっている…
悪意を持ったドキュメンタリストの インタビューに無防備に応じて 「僕の経済価値は20億ドルぐらいかな?」 などと尊大な言葉を 軽薄に語った…
彼の言動・行動など様々な角度から 『年齢に不相応な幼児的発想のみの人物』 という烙印が押されたMJ
しかし音楽的才能に関して 彼を無能呼ばわりすることは さすがに憚られるようで 「キンゴ・オブ・ポップス」の名を 否定する勢力が ほとんど存在しない事は確かだろう
この映画は あらゆる意味で マイケル・ジャクソン氏が ヒットメイカーとしての 全ての要素に於て ほぼ完全無欠であることを 証明することに成功している
リハーサルで スタッフとMJとの間で交わされる ぴりぴりと尖ったやり取りは まさしく「常識に満ちたクリエイター」のそれであり それらの言葉に何の幼児的な発想も無い
むしろ言葉・音感・美術感覚など およそエンターテインメント業界で 求められるあらゆる分野に於て 彼が使う表現は その頂点に位置する人物でなければ 生まれ得ないものだ
彼の一語一語が また一挙手一投足が 比類なく完成度が高い 感性に裏づけされていることが この仕事で生活している者ならば 容易に判るだろう
2時間ほどの映画ながら ものすごい技術で 編集が行なわれていることが 実に繊細なカットタイミングの 集積で出来ていることから 推測できる
さらには この映画に関わったスタッフ全員が また、もともとの素材である マイケル・ジャクソン・UKツアーの関係者全員が MJに心酔していることも 画面から伝わってくる
天才はこういう形で 世界中に自分の才能の全てを 示すことになるなどと 思ってもいなかったに違いない
しつこいくらいに 彼への賞賛が重ねられている エンディングも 我慢して見ることが出来た
ツアーが行なわれていたら さぞ伝説として語り継がれる 素晴らしいものになっただろう
それを見ることが出来なくなったことが 本当に残念だ
マイケル・ジャクソンを 全く知らなかった人も きっと楽しむことが出来るだろう ショービジネスの世界に これから入って行く若い世代にも ものすごく勉強になると思う
入場料が全く惜しくない 数少ない映画だった |
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[c]2009「さまよう刃」製作委員会 |
映画 |
2009/10/26 |
| さまよう刃 |
| ◎2009日本 |
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 | 日本映画の未来に期待できる!! |
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このレビューはネタバレ要素が含まれています。
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東野圭吾作品はさすがに力があり、映像化に耐えるものが多い この作品も、単純な勧善懲悪や現代クライムに終わらず、複雑な感情と社会倫理がからむ佳作と言える
「こんなヤツ、殺してしまえ!」 TVや新聞のニュースで報じられる『身震いするほどの凶悪犯罪』の犯人に対して、私的な場面で叫んだ人は相当数いるだろう 強姦殺人や幼女殺人を重ねた18歳未満の少年が、成人犯罪者のそれとは比較にならない軽微な刑や処置で終わることに、違和感を感じた人も少なくないに違いない
ましてや、その被害者の肉親となれば…。さらにはそれが唯一の家族として親の生きがいになっている吾が子なら… 『社会がこの鬼畜に下すであろう寛容な刑罰には納得するつもりはない』 この決意に同情したくなったのは私だけではあるまい
この類の話は今も起き続けている 司法関係者らも、おそらくこの不条理な相克に身を焦がしているに違いなかろうが、良識が社会悪を適正に駆逐できるシステムを持ちうるかどうかというテーゼは、市民感情のレベルと一致することはないであろう
寺尾聡は彼自身の父親の域に近づいている 演技力と言う意味では十分にトップクラスの役者になった 竹之内豊も暗い役柄ばかりで損をしてはいるが、セリフの最後の息が抜けるマヌケなアイドル男優ではなくなりつつある 驚いたことに既に名優の声が高かった伊東四郎の演技にアラが目立った 演出面で監督と意見の不一致でもあったのだろうか
ハリウッドでリメークされたとき、どのような映像構成になるのかに興味がある それよりも、このロールを見たハリウッド関係者が日本映画のそれぞれの分野のレベルについて、どう評価するかを聞きたい
何とも残念なのは、一番最後のクライマックスのシーンで、ド素人の芝居が数十秒大写しになるところ 群集のアップの映像が構成上不可欠なことはわかるのだが、それならばそれなりにギャラを払ってでも、「ちゃんと芝居が出来る数十人」を使って、この映画の『最大の山場を息を呑んで見守る人々』を作って欲しかった 「こんなんで良いスか?」という素人丸出しの間抜け面をしたガヤを見せられた不本意な観客は多かったのではないかしら
でも、日本映画は復活しつつある、と思いを強くした 芝居も、映像技術も、制作環境も40年前の香港映画に毛が生えた程度だけれど、(今の香港映画も韓国映画も急速にハリウッドレベルに近づいている)天才が現われて、外国語映画賞以外のアカデミー賞が取れる作品が出ることを祈らずにはいられない |
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[c]1999,2006 浦沢直樹 スタジオナッツ/小学館 [c]2009 映画「20世紀少年」製作委員会 |
映画 |
2009/10/20 |
| 20世紀少年 最終章 ぼくらの旗 |
| ◎2009日本 |
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 | やはり漫画のほうがエネルギーがある |
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このレビューはネタバレ要素が含まれています。
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浦沢直樹は原作の漫画を はっきりと70年代への オマージュだと述べている。 従って、1970年を知らない世代には 入り込みにくい要素が そこらじゅうにある。
映画でこれを語るためには 大変な時間を割くことになる。 3部作のそれぞれが3時間近いとして 合計で9時間の本編の中、 1970年代の説明に使われたのは 1時間にも満たない。 それは20人以上の重要キャラクターを それぞれの性格も含めて描かなければ ストーリーがさっぱり分からないからだ
原作者の浦沢氏が完結編である本作に 「良く出来た意外なエンディング」 と言ったというのは 彼の精一杯の会釈であろう 本心では「これは違う」と 思っていたのではないか
漫画以上にマンガ的な UFOの登場シーンや ものすごいその飛行能力にも関わらず 120ノットも出ない乗用ヘリに 体当たりされて撃墜されるところなど 堤監督の相変わらずの 「場末のアングラ演劇」演出は フルスロットルだ
これでハリウッドを凌げると 考えているのなら 日本テレビの周年記念も 大したことはない テレビの創世期を築いた偉大な先達らが 草葉の陰で臍を噛んでいるに違いない
ハーレー・ダビッドソンの 1200Vで登場するはずの ケンジが50ccのスーパーカブで 現れるのは 良く出来たお笑いだと評価するのは 構わないだろう
しかし、 子供の時に受けたイジメ経験が 世界征服の動機になリ得るという 重要なテーゼを 安易な輪郭で描いた上 それを10分で解決しようなどという 「アングラ演劇脚本」は 断じて認める気にはならない
日本だからこそ イジメ問題を大切に扱って 真剣にその解決の方向を しっかり指さす映画作品を 作らなければならないという 使命感が全く感じられない
ホン駄目、監督ダメ、プロデューサー駄目 という 珍しいトリプル残念の作品だった
製作費がかかっているので 観客を3時間持たせることには なんとか成功している
評価できるのはこの点しかない |
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