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↑“ありきたりな音楽映画はごめん”というメンバーの意向を受けた脚本は、64年のアカデミー賞にもノミネートされた
←当時、ビートルズは今作のためにタイトルにもなった「ハード・デイズ・ナイト」など6曲もの新曲を書き下ろした。それらが収録されたサントラも大ヒットに


ビートルズの映画デビュー作を
デジタル・リマスターで再上映
ビートルズの映画デビュー作がデジタル・リマスター版で再登場。テレビ・ショーやライブなど、各地を忙しく渡り歩く彼らに降り掛かるハプニングを、コミカルに綴ったロックンロール・ムービーだ。「ハード・デイズ・ナイト」をはじめ、全編に流れるヒット・ナンバーの数々も、よりクリアなサウンドで楽しめるようになっているのがうれしい。後にジョージと結婚するパティ・ボイドが女学生役で顔を見せるなど、脇役陣の多彩さも要チェックだ。
ファンを振り切って列車に飛び乗ったビートルズの前に、ポール(P・マッカートニー)の祖父・ジョン(W・ブランビル)が現れた。騒ぎを起こすのが何よりの楽しみというこの老人は、マネージャー同士を喧嘩させる、乗り合わせた女学生を脅かす、見知らぬ女性と結婚の約束を交わすと大暴れ。一行は彼の扱いにほとほと手を焼いてしまう。
監督:リチャード・レスター 製作:ウォルター・シェンソン 脚本:アラン・オーエン 出演:ジョン・レノン ポール・マッカートニー ジョージ・ハリスン リンゴ・スター ウィルフレッド・ブランビル
(2000英/松竹)82分
●丸の内ピカデリー2ほか全国松竹東急系にて公開

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音楽と映像の素晴らしい結びつき
やっぱりビートルズはスゴい!
 昨年発売された何十枚目かのベスト・アルバム『1』が、現役人気アーティストの新譜よりも売れてしまうんだから、改めてビートルズはスゴい。今なお、これだけの支持を得ているのだから、この映画デビュー作がリバイバルされるのも当然といえば当然。

  古くからのファンには「ビートルズがやって来る/ヤァ!ヤァ!ヤァ!」の邦題でもおなじみだ。人気絶頂期の1964年、ビートルズが狂騒のなかでトラブルに巻きこまれていく、という物語。音楽的にはインド思想にかぶれる前の純正ポップ時代であり、映画のトーンもあくまでポップ。ドラマはコミカルだし、カメラの動きは躍動的でカットの切り換えもテンポが良いし、何より映像がどこをとってもスタイリッシュ。「オースティン・パワーズ」でパロディにされたギャル軍団に追いかけられるシーンや、空中からのショットもタイトでかっこいい。この1年後に「ナック」でカンヌ映画祭グランプリを射止めるリチャード・レスター監督が、早くも素質の片鱗を見せつけていることに注目。これに耳なじんだビートルズのヒット曲が加われば、もうノッてしまうしかない。音楽と映像がポップのレベルで結びついた傑作。やはりビートルズはスゴい。

有馬楽●情報誌ライター。文化人への道は長く険しいオバカ映画ファン




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