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●2/10更新
この映画のテーマは“愛と希望”で、
それは人生においても大事なことです
ビゴ・モーテンセン&カール・アーバン
(「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」2/15先行、2/22公開)
記者会見
すでに話題沸騰、J.R.R.トールキン原作の壮大な冒険ファンタジー「指輪物語」の映画化第2弾「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」が、またもや鳴り物入りで日本に上陸。全3部作の2作目にあたる本作は、映像のスケールや面白さが前作よりもさらにパワー・アップ! 全米ではあの「ハリー・ポッターと秘密の部屋」('03)を抜いてぶっちぎりのオープニング興収1億ドルを突破、全世界14ヶ国で初日興行新記録を樹立するなど、“スーパー”メガヒットとなった。そんな中2月22日の日本公開に先駆け、アラゴルン役のビゴ・モーテンセンと、今作でのニュー・フェイス、エオメル役のカール・アーバンが来日し、帝国ホテルにて記者会見が開かれた。

―原作「指輪物語」を手にして撮影をされたそうですが、原作からはどのような影響を受けてそれぞれの役柄を演じられましたか?

ビゴ・モーテンセン(以下V):原作を携えて撮影をしたので、トールキンとピーター・ジャクソンという2人の監督がいるように感じられました。言うなれば、助監督は私自身や両親、親友たちでしょうね。たとえばアラゴルンも含めて登場人物たちには、戦いの中でどういう道を選ぶべきか、または意見が対立した時にどうすればよいか、といった迷いに遭遇するわけです。そういう中で、一個人として自分に忠実であるべきか、もしくはグループの一員として仲間に対して忠実であるべきかについて悩んだ時、「トールキンならどうしただろう」とみんなが原作を読み返しました。つまり原作は“ガイド”だったのです。

カール・アーバン(以下K): 実は撮影中に気づいたのですが、クルーのひとりひとりが全員原作を持っていたのです。トールキンの原作は、何かあった場合、必ずそこに立ち戻るという“バイブル”のような存在でした。この作品に限らず、文学を映画化する場合は、全てを映像にすることはできずに凝縮した形になると思います。もちろん映画は言葉で表現できなくても、表情で瞬時に表すことができますが、そういったシーンでは原作を読むと、「ここではこんな表情をすればいいんだ」といった答えがわかるのです。それはある種の“サプリメント”を飲んでいるようでした。

―今回、圧倒的なスケールで描かれたヘルム渓谷の合戦シーンは圧巻でした。日本の時代劇を彷彿させますが、黒澤明監督の映画など、日本の映画を参考にされたりはしましたか?

V:私はまず北方の神話や民話を思い出しました。でも、表情や体の動きで気持ちを伝えるアラゴルンたちは、そうやってコミュニケーションをとる日本映画の侍にすごく似ているとも思います。そういう意味で私は、稲垣浩さんの「宮本武蔵」('54)や黒澤さんの作品など、日本の侍映画を思い出しました。また、第3弾に登場するに騎馬戦などは、黒澤監督の「」('85)を思い起こさせるのではないかなと思っています。

―ビゴさんはそんな戦闘シーンの撮影の際に前歯を折ってしまったそうですが、実際に大変でしたか?

V:歯だけではなく、他にもいろいろと怪我をしました。ヘルム渓谷の撮影には3ヶ月半もかかり、おまけにずっと夜間の撮影だったから、疲労も溜まっていました。そんな状況で、俳優だけではなくスタッフも含めて、大なり小なり怪我をしたと思います。でも、あれだけの素晴らしい絵が出来上がったのだから、それなりの代償は当然だとも思いました。

―カールさんの方はいかがでしたか?

K:私は剣を使って戦うシーンのために、ボブ・アンダーソンという方から訓練を受けました。すると彼のアシスタントの方が、「あの人が誰だか知っているの? ボブ・アンダーソンだよ!」と言ってきたので、「ふ〜ん」と答えたのです。そしたら「あのアクション・スターのエロール・フリンを振付けた人だよ!」と教えてくれて。そこでも私があまり反応を示さなかったら更に「彼はダースベイダーに入っていたんだよ」(「スター・ウォーズ」('77)シリーズでダースベイダーを演じたデビッド・プラウズのスタントだった)と言われたのです。それを聞いてようやく「あっ、そうか。僕はダースベイダーに剣を習ったんだ!」と急に実感し、「すごい! 僕はダースベイダーと戦ったんだ」と感激しました(笑)。

―最後に、おふたりのいちばん好きなシーンを教えてください。

K:勇気ある戦士アラゴルンは今回話の中心人物で、いろいろな恐怖や葛藤を乗り越えていきますが、そんな中とても静かで心が安らぐようなアルウェンとの美しい愛のシーンが出てきます。やっぱり彼のいろいろなシーンが見所ですね。

V:特にここといった特定のシーンはないですけが、この映画で訴えているテーマは、カールの言っていた愛だとか、心の中にある自己犠牲とか、ひとつの目的のためにみんなが力を合わせる友情といったものだと思います。私はそこを一番観てもらいたいです。これらを言葉で表すとしたら“愛と希望”です。それらは自分の人生においても、撮影中においても大事なことだと思いますし、これがなければ、みんなと仕事をして得た素晴らしい体験もありえなかったでしょう。この映画はそう言った意味で、素晴らしいラブストーリーでもあります。

K:彼の言うとおり、この作品のテーマは友情であり、それらは一時的なものでなく、その気持ちがどれだけ長く続くかということが描かれています。自分自身を勇気づけて、友達に対しても愛を貫きがんばっていく。そのような強さが世界でヒットした原因だと思います。

(取材・文/海崎ちぢみ)


ビゴ・モーテンセン●'58年ニューヨーク生まれ。高校時代から演技を始め、演劇学校に入学。舞台劇「ベント」で注目される。映画デビューは、「刑事ジョン・ブック 目撃者」('85)。以降「インディアン・ランナー」('91)、「クリムゾン・タイド」('95)、「G.I.ジェーン」('97)などに出演、着実にキャリアを積んできた。幼い頃に各国で生活した経験があるため、数ヶ国語を流暢に話し、詩集の出版や、絵や写真を発表するなど、アーティストとしても活躍している。最新作はジョー・ジョンストン監督の「Hidalogo」('03)、ビリー・ボブ・ソーントン共演の「The Alamo」('04)。
カール・アーバン●'72年ニュージーランド生まれ。8歳のときにニュージーランドのTVに出演。高校卒業後、本格的に俳優として活動を始める。「Via Satellite」('98)ではニュージーランド・フィルム・アワード最優秀助演男優賞にノミネートされ、「デモンズ2001」('00)では主役に抜擢される。その他の出演作は、「ミルクのお値段」('00)、「ゴーストシップ」('02)など。幼い頃から乗馬に親しみ、本作でも見事な騎乗姿を見せている。
ファッションは口ほどに物を言う!?

当日会見場には、「旅の仲間」の敵にあたるオーク2人が壇上に侵入!? ビゴとカールはファイティング・ポーズをとった後で彼らを打ち負かすといった芸当を披露してくれ、大いに盛り上がりを見せた。でも、それ以上に取材陣の目を引いたのがふたりの斬新!?なファッション! ビゴは「和」と書かれた帽子に「石油の為に血はいらない」という自筆のTシャツを、カールは「平和」の文字やピースマークが書かれた布を縫い付けたジャケットを着用。ちなみにビゴのTシャツの背には「NO MORE BLOOD FOR OIL」とも書かれていて、それをスチュワーデスに和訳してもらい、自ら書き写したのだとか。さすがはアーティストでもあるビゴ。自筆の熱いメッセージの文字もサマになっていた。また、その後の真摯なスピーチにより、ふたりがいかに平和を願っているかがずっしりと伝わってきて、ちょっぴりジーン…。ふたりとも役柄と同じく熱い男ね〜。


今は世界中の人が平和を願っている。スターであってもその気持ちは同じ…。

フロドたちは旅の仲間とはぐれながらも、自分の使命を果たそうとする
ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔

世界中を興奮させた大ヒット・ファンタジー・シリーズ第2弾!
実写化不可能といわれた、J.R.R.トールキンの名作ファンタジー、「指輪物語」を映画化した全3部作の第2部。前作で離ればなれになった旅の仲間たちが、それぞれの試練に挑む壮大な冒険スペクタクル。前作にも増して、スケールの大きな戦闘シーンは迫力満点。“火の山の亀裂に指輪を捨てる”という重大な使命を負ったフロド(イライジャ・ウッド)とサム(サムワイズ・ギャムジー)は、以前の指輪の持ち主ゴラムの案内でモルドールへ向かう。一方、敵軍に誘拐されたメリー(メリアドク・ブランディバック)とピピン(ペリグリン・トゥック)を追うアラゴルン(ビゴ・モーテンセン)一行は、人間の国ローハンの危機を知り、闇の冥王サウロンに魂を売ったサルマン(クリストファー・リー)との決戦に参加する。
オフィシャルサイト>>>
http://www.lotr.jp/

監督:ピーター・ジャクソン 原作:J.R.R.トールキン 出演:イライジャ・ウッド イアン・マッケラン リブ・タイラー ケイト・ブランシェット クリストファー・リー ビゴ・モーテンセン カール・アーバン
('02米/ヘラルド)179分
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