香り豊かな“風味の庭”で
食材を自由自在に操る巧みな料理人

「いい素材を使うだけじゃだめ。料理人の持ってる技術と精神を素材に全力で注ぎ込んで初めていい素材が、いい素材の役割を果たすと思うんだよ」
わずか14席の食卓をたった一人で賄う中澤シェフは、食材を組み合わせるプロ。毎朝築地で仕入れる肉・魚・野菜を、香草やソースを巧みに使い、カウンター越しのキッチンで、瞬く間に風味豊かな芸術の一皿を仕上げる。
料理に開眼したのは18歳の頃。25歳で渡仏し「トロワグロ」など8軒の世界的に有名なレストランで修業を積んだ。帰国後料理長を務めた六本木「イゾルデ」では、フランスの三つ星シェフとともに積極的にフェアを開催。91年南青山に独立後は、当時常連客だった漫画家の弘兼憲史さん原作、伝説の料理人を描いた映画「黄昏流星群〜星のレストラン」の舞台にもなり、料理監修も行ったほどの実力の持ち主である。
店名の「ル・ジャルダン・デ・サヴール」とは風味の庭という意味。その名のとおり、彼の料理に野菜や香草がふんだんに登場するのは、この店の名付け親、三つ星レストランのオーナーシェフ、ミッシェル・ブラス氏の影響が大きい。中澤シェフが「イゾルテ」に務めていた頃に、わざわざフランスまで出向いて日本のフェアに呼び寄せた、彼が最も尊敬するシェフの一人だ。
「ブラスさんの料理は野菜をメインの肉や魚と同格の扱いをしていた。今まで野菜を脇役としか考えていなかった僕にはすごい衝撃だったよ」
料理人という仕事をまっすぐ見つめる純粋さとは裏腹に、いつも気さくで、少しぶっきらぼうに振る舞う人柄が、店の雰囲気をさらに盛り上げている。
「僕はお客さんが、嫌いだっていう食材をわざと出したりするんだ。残してもいいから騙されたと思って食ってみろって(笑)。ほとんどのお客さんが『うまい!』って驚いて帰っていくよ」
この店には看板料理がない。週1回訪れる常連客にすら、一度も同じ皿を出したことがないというくらい、次々に新メニューが登場する。この奇抜な 発想は、修業時代に培ったフランス料理の基礎が根底にあるからこそ。
「試作はしない。頭で納得いく構想ができたら作る。完成品は100%イメージどおり」
いいと思ったことはやり通す。かたくなに信念を貫く一本気な性格の彼が、独立後、場所を南青山から銀座に移し、シェフが自分一人というスタイルに切り替えたのも、自分が納得いく料理で勝負がしたいという熱い思いからだ。
「銀座は仕事に対する姿勢に魅力のある人が集まっている。常に“本物”を求めている人が多いんだよ。そういうお客さんとのやりとりはお互いに成長することができて、やりがいがある」
留まることなく進化し続ける彼の料理は、今日も本当に“おいしいもの”を知っている舌を唸らせている。

東京大人のウォーカー(7月)
2005年5月26日 発売
銀座グルメ 人気店の秘密に迫る 掲載
最終データ更新日:2008年3月19日
*掲載内容は雑誌掲載時のデータをもとに構成しています。 定期的に更新を行っておりますが、 情報が変更になっている場合がありますので詳細はお店へご確認ください。

ル・ジャルダン・デ・サヴール 店舗情報

基本データ
店名 ル・ジャルダン・デ・サヴール
住所 中央区銀座6-16-11
電話 03-3542-2200
※グルメウォーカーを見たとお問い合わせ下さい
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交通アクセス 東京メトロ銀座線銀座駅より徒歩3分
営業時間 11:30〜13:30(LO)、18:00〜21:30(LO)
休日 (日)、第1・2(月)
駐車場 なし
平均予算 [昼]4000円 [夜]25000円
クレジットカード JCB, VISA, MASTER, AMEX, ダイナース, 他
座席データ
総席数 14席
3人
賀茂茄子
「しみじみ緑茶」
名物編集長
ぴんこ
「ぴんこ」
新人副編集長
らいら
「★うまれたときから映画好き★」
名物編集長
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