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| 未だ17歳とは思えないしっかりとした応答ぶりの長澤まさみ。「次は殺人者の役をやってみたい(笑)」と周囲を和ませる |
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| 高校時代の朔太郎を演じる森山未来(右)とアキ役の長澤(左) |
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| 大人になった朔太郎を演じる大沢たかお(右)と婚約者役の柴咲コウ(左)。朔太郎役のふたりは瓜二つ! |
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5月8日(土)より日劇PLEX他、全国東宝系にてロードショー
■(C)2004東宝/TBS/博報堂DYメディアパートナーズ/小学館/S・D・P/MBS |
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STAFF&CAST 監督・脚本:行定勲 原作:片山恭一 撮影:篠田昇 音楽:めいなCo. 歌:平井堅 出演:大沢たかお 柴咲コウ 長澤まさみ 森山未來 山崎努 天海祐希 杉本哲太 宮藤官九郎 津田寛治 近藤芳正(2004日本/東宝)138分
【プロフィール】
1987年、静岡県生まれ。2000年、第5回東宝シンデレラグランプリで見事グランプリを受賞し映画界入り。清純派のイメージと確かな演技力で数々の映画に出演し、注目を浴びる。出演作は「クロスファイヤ」(2000)、「なごり雪」(2002)、「黄泉がえり」「ロボコン」「阿修羅のごとく」「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」(2003)。さらに、本作と同時期公開予定の「深呼吸の必要」(2004)が待機中である彼女は、今後の活躍に期待がかかる17歳。

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「アキを演じるために髪を剃っただけです」

現在200万部を越える売上げを更新中である、片山恭一の小説「世界の中心で、愛をさけぶ」。多くの読者が、主人公の高校生、朔太郎とアキの真っ直ぐな純愛に感動し、若いふたりが突然直面する永遠の別れに涙したことだろう。そんな話題の小説を映画化した注目作「世界の中心で、愛をさけぶ」で、若くして愛する人をこの世に残し、白血病に倒れたアキを見事体現した17歳の長澤まさみが、この役への思いを語った。
この日、肩まであった黒髪をばっさり切り、ベリーショートで会見場に現れた長澤の姿に驚かされた。実は、白血病に苦しむアキを、髪を剃って演じきったゆえのヘアスタイルだったのだ。
「アキを演じるためにやっただけです。私の中でイメージするアキは、素直で真っ直ぐで、嘘がない子だということ。CGとか特殊メークとか使っても良かったんですけど、結局作り物でしかないから、それはアキとは違うなと思って。監督とも『アキは自分で剃ったんだろうね』って話をしていました。結果的にはやって良かったと思います」
それは、あまり役作りをしないという長澤が、原作を読んで感じたアキのイメージを真摯に体現した結果なのだろう。原作ファンから「よくぞ、やってくれた!」という賞賛の声が聞こえてきそうである。 |
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「原作、脚本を読んだ後も、映画を観終わった後も、朔太郎とアキのお互いを思う気持ちは素晴らしいなと感じました」

つい原作の人気にとらわれがちだが、映画化が決まったのは本が注目され始める2年前のこと。映画「世界の中心で、愛をさけぶ」は、原作の内容をもとに、さらに先の未来を描いた、いわば、原作に対する1つのアンサームービーとして製作され始めた。主人公は大人になった朔太郎で、彼との結婚を間近に控えた婚約者が失踪するところから話は始まる。婚約者が自分の故郷である四国に居ることを知った朔太郎は、婚約者を探しに四国へと向かうが、そこは、朔太郎がずっと胸にしまい続けてきた、初恋の相手アキとの淡く切ない思い出が眠る場所であった。アキとの思い出の場所を回り始める朔太郎は、いつの間にか思い出の迷路の中に迷い込んでしまう。そんな旅の中で、朔太郎と婚約者は、ある過去の「真実」を手繰り寄せていく。
「原作と映画は別物と考えていました。でも、朔太郎とアキの、お互いを思う気持ちや、お互いを許しあう気持ちが素晴らしいなと感じたことは、原作、脚本を読んだ後も、この映画を観終わった後も同じでした」 |
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「行定勲監督からは、常に衝動を大切にしてと言われていました」

そんな本作のメガホンを取ったのは、今の日本映画界で最も注目を浴びている映画監督・行定勲。吉永小百合主演の待機作「北の零年」が決まっていた行定監督だったが、これまで身近な人の死という問題をテーマに作品を生み出して来た彼は、さらに死の先にある未来を描くこの映画を手掛けることを快諾したという。そのほか映画化にあたって、長澤始め、大沢たかお、柴咲コウ、森山未来の豪華な役者陣と、テレビドラマ「東京ラブストーリー」(1991)の脚本で有名な脚本家・坂元祐二や、「スワロウテイル」(’96/岩井俊二監督)、「花とアリス」(2004/岩井俊二監督)などで撮影監督を担当し、叙情的な美しい映像をカメラに収める名手・篠田昇らのスタッフ陣が集結した。最高のキャストとスタッフが情熱を傾けて作り上げた本作の撮影現場はどんなものだったのだろうか?
「行定監督は、何度も何度も撮り直しをするので気持ちを持続するのが大変でした。演じる難しさより、監督のこだわりに応える難しさがありました。でも、監督はみんなに慕われていましたし、私も尊敬しています」と、振り返る長澤。 役者の演技と、美しい画作りに一切の妥協を許さない監督のこだわりは、40日間の予定だった撮影期間を、70日間にも伸ばす結果となった。
「監督からは、常に衝動を大切にしてと言われました。例えば、アキが朔太郎に『朔と話したかったから』と言うシーンがあるのですが今この子と話したいという衝動に駆られたということを、体の動きや言葉で出していけという。そういう意味では、監督は演じる側の気持ちを一番に考えてくれていたと思います」
そうして出来上がった本作の最後に華を添えるのは、歌手・平井堅が歌う主題歌「瞳を閉じて」。平井自ら原作を読み、出来上がり間近の映像を観た上で書き下ろしたという切ないラブ・ソングは、正にアンサームービーとしての本作にふさわしい楽曲と言える。「死」と「愛」という人間の根本的なテーマを真摯に見つめ、原作の良さを損なわず、原作より先の未来を映し出したこの美しい作品を前に、我々はただ涙するほかないであろう。
(取材・文/編集部 山川良子) |
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