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| 「ちゅらさん」など人気ドラマの脚本家としておなじみの岡田惠和。今回は、原作者と脚本家という2足のわらじに挑戦した! |
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| 脚本が特に巧く映像化されていたと思った点は下記の部分だと言う。「病室という無機質な空間で時間を経過させるのはけっこうやりづらい作業だったと思いますが、映画ではとてもうまく表現されていて、すごく素敵だなと思いました」 |
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| 不慮の事故に遭い3年間も眠り続けた後、奇跡的に目を覚ます武志役に元EXILEの清木場俊介。武志と、井ノ原快彦扮する宏樹というふたりの幼なじみに愛されるヒロイン薫役に岡本綾 |
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| 薫の母親役にいしだあゆみ、武志の妹役に戸田恵梨香と、脇の俳優陣も豪華 |
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これが子供時代の3人が愛と友情の“聖三角形”を作っている図。 ■「天国は待ってくれる」は2月10日(土)より丸の内ピカデリー2ほか全国松竹・東急系にて公開 (C)2007「天国は待ってくれる」associates |
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【岡田惠和 プロフィール】
おかだよしかず。1959年、東京都生まれ。雑誌ライターの仕事を経て、1990年に「香港から来た女」で脚本家デビューし、数多くのドラマの脚本を手掛けていく。NHK「ちゅらさん」(2001)で沖縄ブームに火をつけ、、以降の続編も手掛ける。近作にはTBS「君が光をくれた」(2006)、NTV「あいのうた」(2005)などがある。映画の代表作は「スペーストラベラーズ」(2000)、「いま、会いにゆきます」(2004)など。1999年文化庁芸術選奨新人賞受賞、2001年橋田賞&向田邦子賞W受賞。
STAFF&CAST
監督:土岐善將 原作・脚本:岡田惠和 出演:井ノ原快彦 岡本 綾 清木場俊介 石黒 賢 戸田恵梨香 中村育二 佐々木勝彦 蟹江敬三 いしだあゆみ(2007/ギャガ)105分

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「築地ってある種変わらない人間関係が残ってる場所。だからこそ密な関係が描けたんです」

岡田惠和(よしかず)、人気脚本家である。その名前を知らない人でも、「ちゅらさん」(2001)をはじめ、彼が手掛けた多数の人気ドラマや、映画「スペーストラベラーズ」(2000)、「いま、会いにゆきます」(2004)の脚本家と聞けば、その充実した仕事ぶりが伺えるだろう。 そんな岡田惠和が、初めて小説を書きおろし、同時進行で脚本も手掛けたという気合の入った映画が「天国は待ってくれる」だ。しかも井ノ原快彦、岡本綾、清木場俊介(元「EXILE」)という若手人気スターの共演作という点でも大いにそそられる。 そこで今回、岡田惠和に単独インタビューを決行!
本作は井ノ原快彦扮する穏やかな性格の宏樹、清木場俊介扮する兄貴肌の武志、そしてふたりから愛される薫という、3人の幼なじみが織りなす愛の奇跡の物語だ。武志と薫は婚約するが、その数日後、武志が不慮の事故に遭って3年間も眠り続ける。ところがある日、突然奇跡が起こり、武志が目を覚ます、という劇的な設定だ。
この3人の関係が、ただの三角関係ではなく、劇中で“聖三角形”と表現されているところが、岡田脚本の成せる技だ。“正”ではなく、“聖”三角形。そのモチーフはどんなふうに思いついたのだろう。 「ずいぶん前に、男ふたり女ひとりの三角形を書く時は、聖なる三角形“聖三角形”だってことを自分の創作メモに書いていたんです。また、男ふたり女ひとりという友情関係を書いてみたいというのが念願でもありました」
興味深いのが、宏樹たち3人だけではなく、彼らの親同士の愛と友情の“聖三角形”も描かれているところだ! その関係を展開するのに適した舞台が、劇中の築地だったと言う。 「まずは、ニュースで築地市場が将来移転するというニュースを聞いた時、築地を舞台にできないかなって思ったことがひとつ。それに築地って、たぶんそういう関係が成立する場所、変わらない密な人間関係が残ってる場所かなあと。たぶん他の場所だったら、この三角形の連鎖っていうのが嘘っぽくなった気がするんです」
メインの3人で、いちばん書くのが難しかったキャラクターは薫だったと言う。 「薫という役をきれいごとで済まさず、みんなに感情移入してもらえるヒロインとして成立させるのが難しかったです」 その薫役を岡本綾が演じたのも成功の一因だったと語る。 「岡本さんという力のある女優さんとの信頼関係があったので、ゆだねることが出来ましたが、見方を間違えるとすごく嫌な女の人になる可能性もある役だったから、いちばん悩みました」
ふたりの婚約に関して複雑な思いをもつ宏樹役についてはこう描いた。 「単なるいい人にならないように気をつけました。彼なりに葛藤があっただろうし、自分を責めていたかもしれないし。いかにもいい人にしてしまうと、最後にハッピーな気持ちにはなれないと思いましたから」 実際に井ノ原快彦が醸す優しいキャラや、繊細な目の表現が実に役柄とマッチしている。
続いて、事故後植物人間状態となるが、奇跡的に目覚めるという難役に扮した清木場俊介の熱演も特筆すべき点だ。 「武志くんのラストの顔は素敵でしたね。『明日のジョー』みたいだった(笑)。難しい役だと思いましたが、清木場くんがピュアに演じてくれて『本当にこういうやつがいるんだ』っていう気がしました」 |
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「基本的にチーム・プレイが好きなんですよ」

脚本家として撮影現場を訪れたりはするのだろうか? 「おじゃまにならないように、ちょこちょこは行きます。現場では、自分が机の上で書いたたった1行のために、大の大人がこんなに大変な思いをしてるのか!という場面に遭遇することもあって。そういう時は、申し訳ない気持ちになりますね。演技面でのリクエストは、一切しません。かえって彼らの仕事を妨げるというか、自由をなくしてしまいますから」 なんとも彼のお人柄が感じられるコメントだ。
また、岡田惠和の書く脚本は、メインの登場人物だけではなく、脇役の愛すべき点も丁寧に取り上げていることが多い。しかもみんないい人という“性善説”的な脚本が多いようにも思えるが。 「無理してそうしようと思ってるわけではなく、たぶんそれが自分の作風なんですよ。物語を作るうえで、主人公のためだけに存在する役を作りたくないって思いがあるんです」
なるほど、脇役もそれぞれに主役であってほしいと? 「作品で、たまたまメインで切り取ったのがこの映画で言えば、あの3人。でも彼ら以外の役にもそれぞれの時間が流れているわけで。それを前提としないと、人物がすごく都合よく使われてしまう。それも間違いではないけれど、自分はそういうのが好きじゃないんだと思うんです」
では、脚本家の仕事のいちばんの醍醐味について聞いてみたい。 「基本的にチーム・プレイが好きなんですよ。物書きって個人プレイだけど、それが100%そうであるよりは、チーム・プレイの一環でいるほうが自分には合ってるんです。今回小説を初めて書いてみましたが、なんだか寂しかったし(笑)。 脚本家がいちばん幸せだと思う瞬間は、自分の脚本が映像化され、『こういうふうになるんだ!』って見せてもらった時。自分は設計図しか書いてないから、いろんな人が参加して形になるんですが、その時自分が最初の視聴者であり観客になれること、そのことがとても幸せに思えます。書く作業は孤独だけど、その瞬間があるからやっているんですよ」
でも今回、初の小説を書いたことは、とてもいい経験だったとつけ加える。 「初めて原作と脚本の両方を手掛けてみて、小説家としては初心者だし、デビュー作なんですが、物を書くおもしろさみたいなものが、またひとつこの年齢で味わえたことがよかったです。だから小説も続けてみたいし、逆に脚本家としての楽しさも再認識することができました。両方やってみたことで、物書きとしてちょっと寿命が延びたかなっていう感じがしたんです。楽しかったですね」
興味深いのが、原作と脚本のアプローチの仕方の違いだ。原作は映画と違い、宏樹と薫のふたりが1人称で過去を回想するという形で展開される。つまり、両方をそれぞれ違った点から楽しめるという点も心憎いではないか。また、両方を見ると、岡田惠和という物書きがさらに進化を遂げようとしているのが手に取るようにわかる。ぜひそれをその目でしかと確かめてみてほしい!
(取材・文/MovieWalker編集部・山崎伸子) |
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