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2008.9.3(水)更新
【合同インタビュー】
浦沢直樹の超人気コミックを堤幸彦監督が映画化
「20世紀少年」の撮影裏話を唐沢寿明&常盤貴子が語る
【合同インタビュー】浦沢直樹の超人気コミックを堤幸彦監督が映画化「20世紀少年」の撮影裏話を唐沢寿明&常盤貴子が語る
総製作費60億円! 3部作からなる壮大なSFサスペンス「20世紀少年」をPRする唐沢寿明(写真右/主人公ケンヂ役)と常盤貴子(写真左/ユキジ役)。インタビューでは、作品の魅力に加え、恋バナから撮影裏話までユーモアあふれるトークを披露
【合同インタビュー】浦沢直樹の超人気コミックを堤幸彦監督が映画化「20世紀少年」の撮影裏話を唐沢寿明&常盤貴子が語る
「トリック」シリーズなどでおなじみの堤幸彦監督が“原作原理主義”を掲げ浦沢ワールドを忠実に再現しているのも見もの。「第1章も面白いんですが、2章、3章とどんどん荒唐無稽な展開に。でも、あながち荒唐無稽じゃないのかなとも思うんですよ。近未来SFは僕が映像を撮る出発点でもあるので、本作を撮ることが出来て素直に嬉しいです」
【合同インタビュー】浦沢直樹の超人気コミックを堤幸彦監督が映画化「20世紀少年」の撮影裏話を唐沢寿明&常盤貴子が語る
唐沢寿明演じるケンヂは、ロックスターになる夢を諦め実家でコンビニを営みながら、姉の子を育てる中年男。そこでコンビニのバイト経験談の話に。「劇中では本部の人に指導を受けていますが、僕自身は商品の陳列もレジもバッチリだったので、指導されたりはしませんでしたよ。アイスクリームもねちょっと大きくしたりしてサービスしてましたね」
【合同インタビュー】浦沢直樹の超人気コミックを堤幸彦監督が映画化「20世紀少年」の撮影裏話を唐沢寿明&常盤貴子が語る
ケンヂたちが作った秘密基地の仲間、ユキジを演じた常盤貴子は、原作や劇中に登場するユキジの得意なポーズを披露。「ユキジは常にこんな風に腰に手をあてて、相手を見下ろす女性なので、潜在意識を呼び覚まして『あたしもそうかもねぇ〜』というところを沸々と盛り上げながら演じました」
【合同インタビュー】浦沢直樹の超人気コミックを堤幸彦監督が映画化「20世紀少年」の撮影裏話を唐沢寿明&常盤貴子が語る
“ともだち”と呼ばれる教祖が率いる不気味な教団が現れ、同時に怪事件がひん発する。コンビニを営む中年男性ケンヂは、一連の事件の内容が、子供時代に自分が書いた空想の予言書と酷似していることに気付く
【合同インタビュー】浦沢直樹の超人気コミックを堤幸彦監督が映画化「20世紀少年」の撮影裏話を唐沢寿明&常盤貴子が語る
大阪万博、平凡パンチ、T.REX、アポロの月面着陸など20世紀のアイコンが彩る子ども時代の描写も見どころだ
【合同インタビュー】浦沢直樹の超人気コミックを堤幸彦監督が映画化「20世紀少年」の撮影裏話を唐沢寿明&常盤貴子が語る
“ともだち”の魔の手は、ケンヂが経営するキングマート(コンビニ)にも
【合同インタビュー】浦沢直樹の超人気コミックを堤幸彦監督が映画化「20世紀少年」の撮影裏話を唐沢寿明&常盤貴子が語る
血の大みそかのシーンの撮影は、秘密基地の仲間たちが集まるシーンのため待ち時間がとても多かったのだとか
■「20世紀少年」は8月30日(土)より日劇PLEX、ピカデリーほか全国東宝系ロードショー
(C)1999, 2006 浦沢直樹 スタジオナッツ/小学館
(C)2008 映画「20世紀少年」製作委員会
【唐沢寿明 プロフィール】
1963年、東京都生まれ。「ボーイズレビュー・ステイゴールド」('87)で舞台デビュー後、ドラマや映画、舞台、CMなどで幅広く活躍。舞台では三谷幸喜や野田秀樹、宮本亜門演出の作品などに参加。本作の蜷川監督の舞台「マクベス」(2001・2002)でも主演を演じ、高く評価された。また、名作映画の舞台化「浪人街」も2004年5月に上演予定だ。ドラマでも「愛という名のもとに」('92)や「利家とまつ 加賀百万石物語」(2002)、現在放映中の「白い巨塔」(2003〜2004)など、数多くの代表作がある。映画は森田芳光監督「おいしい結婚」('91)以降、三谷幸喜監督「ラヂオの時間」('97)や同監督作「みんなのいえ」(2001)、「THE 有頂天ホテル」(2006)、「ザ・マジックアワー」(2008)に出演。他、「青の炎」(2003)、や「CASSHERN」(2004)がある。

【常盤貴子 プロフィール】
1972年、神奈川県生まれ。93年にテレビ・ドラマ「悪魔のKISS」で女優デビュー。テレビ・ドラマ「愛してると言ってくれ」(’95)や「Beautiful Life」(2000)で不動の人気を獲得。主な映画出演作に「もういちど逢いたくて 星月童話」('99)、「ゲロッパ!」(2003)、「赤い月」(2004)、「間宮兄弟」(2006)、「アフタースクール」(2008)がある。2009年MHK大河ドラマ「天地人」の出演も決まっている。

【STAFF&CAST】
監督:堤幸彦 原作・脚本:浦沢直樹 脚本:福田靖 歌:T.REX 出演:唐沢寿明 豊川悦司 常盤貴子 香川照之 石塚英彦 宇梶剛士 宮迫博之 生瀬勝久 小日向文世 佐々木蔵之介(2008/東宝)
>> 公式サイト
>> 「20世紀少年 第1章」上映スケジュール
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「いろんな伏線があるから面白い
次が待ちきれなくてもう1回観たくなる」
(唐沢寿明)


 ジャカジャーン! T.REXの「20th Century Boy」をテーマソングに、浦沢直樹のベストセラー・コミック「20世紀少年」が満を持してスクリーンに登場! 半世紀に渡る壮大なストーリーを、全3部作、総製作費60億円、総勢300名にも及ぶキャストで実現。その第1章がベールを脱ぐのを機に、主演の唐沢寿明と常盤貴子を直撃! メガホンを取った堤幸彦監督も交え、作品の魅力から撮影裏話までたっぷり語ってもらった。

 第1章で描かれるのは、巨大ロボットが破壊の限りをつくす“血の大みそか”を中心とした序章的物語。世界征服、人類滅亡、それに立ち向かう正義の味方。小学生の時、秘密基地で遊びで書いた“よげんの書”が、何者かの手により実行に移されていることを知った少年ケンヂたちは、かつての仲間を集め悪と戦う決意をする。

 本作の主人公ケンヂを演じたのは、実力派俳優・唐沢寿明。さっそく完成した第1章の感想を聞くとこんな答えが返ってきた。「原作も脚本も読んでいて、かつ自分で演じているから物語の筋は分かっているはずなのに、いろんな伏線があるから面白いし、結構考えさせられるんだよね。しかもエンドロールが終わったら終わったで、ここで終わりかよ! という終わり方。次が待ちきれなくて、もう1回観たくなるんだよ。ホントよく出来てるよね」

 一方、ケンヂに秘かな思いを寄せる、秘密基地仲間の紅一点、ユキジ役を演じた常盤貴子は、
「ホントに面白くて、原作が好きだからやっぱり思い入れがあるんです。いくつか印象的なカットもあって、原作そのままだったりする。いちばんビックリしたのは、子ども時代のドンキーが、学校の窓から飛び降りてくるシーン。『うわぁ、まんまだぁ』とビックリしました。まだ撮影中なんですけど、2章、3章も早く観たいです」と原作ファンならではの感想を聞かせてくれた。
「浦沢ワールドを映像化するのは本当に楽しい」
(堤幸彦監督)


 そしてこの壮大なプロジェクトを手がけたのが「トリック」シリーズや、「明日の記憶」の堤幸彦監督。今回はお約束のギャグは封印。原作原理主義で臨んだのだそう。
「浦沢ワールドを映像化するのは本当に楽しくてですね、毎日ワクワクしながら撮影に臨んでいました。現在、第2章と3章を撮影しているところなのですが、より手ごたえを感じています。唐沢さんのアクションもすごいことになっていますし、常盤さんも前作以上に登場シーンが増えている。ぜひ1章を観て、2章、3章を期待していただければなあと思います」

 そんな監督がいちばん力を入れたのが、音楽シーン。
「“ともだち”が主宰するライブシーンは特に力入ってます。原作に登場するケンヂがお姉ちゃんに買ってもらった黄色いグレコ製のギターは、まさに僕が名古屋で初めて買ったギターと同じなんです。だから、音楽シーンは他では観られないようなものにしようとがんばりました」
 ちなみに脚本も手掛けている原作者の浦沢直樹とは、ロックの話で随分と盛り上がったそうだ。
「突然現場でビートたけしのモノマネが」
(常盤貴子)


 特筆すべきは、とことん豪華なキャスティング。唐沢、常盤を筆頭に、オッチョ役の豊川悦司、ヨシツネ役の香川照之、フクベエ役の佐々木蔵之介など原作者お墨付きのキャスティングが実現。脇役にいたるまで有名人を配し、細部まで行き届いたキャスティングとなった。“ともだち”の信者やホームレス・トリオなんて、まるでマンガから抜け出たよう。これには、監督も驚いたのだとか。
「『原作にそっくりな人を連れて来い』と言ったら、本当にそっくりな人たちが来て、不思議な感じでした」

 続けてこんな裏話も。
「“ともだち”の指示でケンヂの姉の子を奪いに来る信者たちのひとりが、火だるまになるシーンがあるんですけど、想定していたよりも火の勢いがすごくて限界に近いものがありました。あそこは奇跡的なシーンになっていると思います」
 すると唐沢や常盤も「あれは見ていてひやりとしましたね」とうなずいていた。

 裏話と言えば、今回の撮影でいちばん大変だったのが、タイトな撮影スケジュールと待ち時間。クライマックスである“血の大みそか”のシーンは、およそ2日間かけて撮りあげた。
唐沢「待ち時間が長かったのでテンションをキープするのが大変でした」
常盤「待ち時間が長い上に寒いんです。おまけに花粉の季節で、撮影現場の真後ろに杉の木があったんです」
唐沢「香川さんがいちばん大変なことになってました。『病院に行ったほうがいいいよ』と言ってるのに『大丈夫!大丈夫』って。しかも言ってるそばから鼻をすする音が。すすったものは一体どこにいったんだろうと……」
常盤「最後のほうは少しおかしな空気が流れていて、突然ビートたけしのモノマネとかしてました。目にしたものをたけし口調で言うんです。豊川さん以外は、みんな簡易テントの中にいたんですけどテントを見て『テントこのヤロウ』とか(笑)、もうすごい疲れてるから笑っちゃって笑っちゃって」
唐沢「テントから出たら出たで『テントから出たら外だバカヤロウ』と。マルオ役の石塚英彦さんなんて固形燃料式ストーブを見て、コマネチの格好をしながら「コケイネンリョウ!コケイネンリョウ!」って、ず〜っとやってる。それを見て俺たちもうダメかもしれない。しかも血の大みそかの大事なシーンの時に。『コケイネンリョウ!』じゃないだろうと(笑)」

 近未来SFモノでありながら、昭和のノスタルジックな空気も楽しめる本作。駄菓子屋でお菓子を買い秘密基地で遊ぶ小学生のケンヂたちの姿が、ほほえましい。そこで、幼少期の思い出を唐沢&常盤に振り返ってもらった。
唐沢「近所の駄菓子屋で、毎日のようにあんこ玉を買っていました。中にすごい玉が入っているやつが当たりなんですけど、絶対に当たらないんです。もうひとつは、中学校に隣接する小さい公園のベンチにいる小学生に会うのが楽しみでした。今思えば、あれが恋だったのかなって思うんですけど、ある日その子の母親が彼女を迎えに来て、じ〜っと俺の顔を見るんですよ。それがいまだにトラウマになっています」
常盤「小学生の時に私の周りにもいじめがあったんですね。なんか順番にいじめるターゲットが変わっていくんですけど、そのいじめにあってる子の味方になってやりかえしてやろうと企んでいたら、いじめてる側の子がいつの間にか孤立していて『だからいじめはやめよう』と言えたことが思い出に残ってます」
 ちなみに堤監督は、ロックに夢中になった話をしてくれた。劇中に登場するケンヂのギターは、監督の私物が使われているので、お見逃しなく。

 まだまだほんの始まりにしか過ぎない「20世紀少年」。その全貌が明らかになるのはまだまだ先のことだが、第1章からかなりヘビーな展開が繰り広げられている。ぜひ“ともだち”と一緒にご覧あれ!

(取材・文/ライター 大西愛)
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