| 「右サイドがフリー!」「もっと前から寄せないと」……テレビの前では誰もが監督になり、自分の考えを口にして試合を分析したりするもの。しかし、言うまでもなく代表の指揮を執る本当の監督は一人。その監督がチームを預かり、信念のもとでチームを作っていく。試合が始まってしまえば監督の役目は少なくなるかもしれないが、そのなかでもピッチに向けて声をかけたり、交替選手を投入する機会は監督の分析力と判断力がカギだ。今大会でもさまざまな監督がその能力を発揮しているが、オーストラリアを率いたヒディング監督にはやはり驚かされた。シーズン中はオランダの名門PSVを指揮しながらも、フィジカルに強いオーストラリアの選手を生かしたチームをしっかり作り上げた。結果、前回大会の韓国に続き、オーストラリアを初の決勝トーナメント進出へ導いた。選手交替が結果につながる“ヒディングマジック”を恐れている対戦国も少なくないはずだ。ほかにも決勝トーナメントに残った強豪国には注目の監督が存在する。自身がドイツ最後の優勝時のエースだったクリンスマン監督は、代表の大黒柱GKカーンをレギュラーから外す采配をしたが、これまで2失点のチーム状況を見ると“当たり”だ。また、アルゼンチンのペケルマン監督は「リケルメ依存症」と言われながらも、その信念を貫き、リケルメにあった選手起用でここまで力強く勝ち抜いている。オランダのファン・バステン監督はそれまで主力のベテラン選手を一掃し、大胆な若手起用で大会に挑んで見事“死のC組”を突破。どの監督も自分の信念を貫き決勝トーナメントへと駒を進めた。さて、惜しくも今大会決勝トーナメント進出はならなかった日本は、早くも次期監督の噂が聞こえてきた。Jリーグ・ジェフ千葉を率いているオシム監督だ。まだ確定とはいえないまでも確率は高いとのこと。監督が就任してから“走るサッカー”を基盤としたチームスタイルができ上がり、Jリーグで活躍したジェフ千葉を思えば、日本代表らしいスタイルでチームを作り、2010年のアフリカ大会に向けて突き進んでほしいところ。“信念を貫いた采配”それが大事!? |
 オーストラリアを率いるヒディング監督(中央)。いつもは強面の監督も得点が入ったときはやっぱり大喜びなんですね |