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| この日のエミール・ハーシュは、7月に公開された「スピード・レーサー」で見せた爽やか好青年とは一変、無精ヒゲを生やしていてちょっぴりワイルド。「ヒゲのある方が素敵ね!」と声をかけると「ほんとに? 僕もこっちの方が好きかな(笑)」中身は実におちゃめな人! |
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| 劇中ではかなり重量のあるバックパックを軽々とかついでいたエミール。「体力的には自信があったの?」と、たずねると「もちろん!」というたくましい答えが返ってきた。が、すぐさま「僕、体力なさそうに見える?」なんて聞いてくるあたりがまた彼らしい(笑) |
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| 1990年、大学を優秀な成績で卒業し、将来を嘱望されたクリスは、ある日家族に何も告げず旅に出る |
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| 真の自由や幸福に憧れ、米国中西部を放浪する彼は、旅先でさまざまな人々と交流し、1992年に最終目的地のアラスカにたどり着く |
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クリスが最終的に陥った心の境地とは!? ■「イントゥ・ザ・ワイルド」は9月6日(土)よりシャンテシネ、テアトルタイムズスクエア、恵比寿ガーデンシ
ネマほか全国にて公開
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【エミール・ハーシュ プロフィール】 1985年、米カリフォルニア州生まれ。プロデューサーの父と芸術家の母との間に生まれ、主にロサンゼルスで育ち音楽や演技を学ぶ。1996年から「ER 緊急救命室」「プロファイラー 犯罪心理分析官」ほか多くのテレビ番組の端役でキャリアを重ね、2002年の「イノセント・ボーイズ」で映画初出演。その後も「卒業の朝」(2002)や「ロード・オブ・ドッグタウン」(2005)など青春映画に出演。2008年は、アニメ「マッハGoGoGo」を実写リメイクした「スピード・レーサー」で主演に抜擢され大躍進
【STAFF&CAST】 監督・脚本:ショーン・ペン 原作:ジョン・クラカワー 出演:エミール・ハーシュ ハル・ホルブルック キャサリン・キーナー ウィリアム・ハート ビンス・ボーン(2007米/スタイルジャム)148分

>> 公式サイト |
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予告編[イントゥ・ザ・ワイルド]
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「空腹に耐えるコツ? そんなのないよ! ダイエットなんてやったことないんだから」

1992年、アラスカ州の荒野で1人の若者の死体が発見された。彼の名はクリストファー・マッカンドレス。「イントゥ・ザ・ワイルド」は、2年間のさすらいの旅を経て24歳という若さでこの世を去った彼の短き人生を追いかけた実話。ジャーナリストであり登山家のジョン・クラカワーが、クリス(クリストファー)の謎の死の解明に挑み著したノンフィクション「荒野へ」を、アメリカ屈指の名優であり映像作家であるショーン・ペンが10年の歳月をかけて映画化権を獲得し、監督した感動作である。
クリスを演じるのは「スピード・レーサー」(2008)での主演が記憶に新しいエミール・ハーシュ。「ロード・オブ・ドッグタウン」(2005)のエミールの演技に惹かれたショーンが直々に大抜擢したという。大先輩の俳優が監督──そこには大きなプレッシャーがあったと思われるが、意外にも 「不思議なんだけど、彼の前で演技をするプレッシャーはまったくなかったんだ。逆に居心地がいいほどだったよ」と、当時の撮影をゆっくり思い出しながら続ける。 「ショーン・ペンと一緒に仕事ができたことは、僕にとってとても貴重な体験だった。演技のうえでもね。だってショーンはこれまでにも何作も素晴らしい作品を手掛けている監督であり、経験豊かな俳優でもあるからね!」 本作のエミールを見れば、ショーンの目に狂いはなかったこと、エミールがいかに逸材であるかは一目瞭然だろう。
だが、人生のエリート・コースを約束されていた若者が、何故すべてを捨てて北の荒野を目指したのか? クリスが求めた真の自由や幸福とはどんなものだったのか? それを理解することは決して容易いことではなく、辿り着くまでに数カ月を要したと語る。 「確かに、これまで演じてきたどの役とも役作りのプロセスは違った。徐々にクリスの性格や人物像を理解していく感じだね。彼の家族に会ったり、彼がインスピレーションを得た文学に触れたり、彼を知っている人たちに会ったりしていくうちに、クリスという人物が出来上がっていったんだ。脚本を読んですぐに『クリスはこういうヤツだ!』とはいかなかったね」 そして掴んだクリスという青年像をたずねると、 「それはこの映画を見れば分かるだろ?」と、いたずらっ子のようにはぐらかした後に、しっかりとこう付け加えてくれた。 「クリスは非常に理想が高くて、情熱的だけれど欠点もある……そんな青年なんだ」
ショーン・ペン監督は、実際にクリスが足を踏み入れたアメリカ各地の大自然にカメラを持ち込み、彼の軌跡を追体験するかのような臨場感あふれる映像を映し出すことに力を注いだ。エミールにとっても、カヤックで激流を下ったり岩肌むき出しの山を登ったり、過酷な撮影だったに違いないが実際の撮影は? 「カヤックで激流下りをするシーンは、まったく準備をしないまま現場に連れていかれたんだ。『さあ、今日はカヤックの撮影だぞ!』って具合にね(笑)。僕はあまりにもびっくりして、『こんな撮影できっこない』と言ったんだけど、ショーンが『まず僕がやってみせるから』と、お手本を見せてくれた。ショーンがやったのに僕がやらないわけにいかないからね(苦笑)」 また、体力的なところではエミールは通常の体重から18キロもの減量を強いられた。アラスカで飢餓状態に陥るクライマックスのシークエンスのためである。 「かなり挑戦だったよ。常に空腹状態のうえにエクササイズもしなくちゃならなくて……ホントに大変だった。空腹に耐えるコツ? そんなのないよ! だって、今までダイエットなんてやったことないんだからさ。今回の撮影で女性がダイエットで苦しむ気持ちが分かったよ(笑)」 今後しばらくは何キロも減量、あるいは増量する役ではなく「“健康的な役”を引き受けたい」と冗談まじりで心の内を明かしてくれた。
クリスの生と死を徹底的に究明した原作者ジョン・クラカワーですら「彼のすべてが分かったとは思っていない」と言うように、観客はクリスが何を求めていたのかを知りたくて映画の中にグイグイ引き込まれていく。特にラスト・シーン──空を真っ直ぐに見つめるクリスの瞳は、一生忘れられないと言っても大袈裟ではないほど印象的だ。 「あのシーンは僕の真上にカメラをいくつもセッティングして、様々なアングルから撮影をしたんだ。そのとき何を考えていたのか、何を感じていたのかをここで説明するのは簡単だけれど、大切なのは“僕が…”ではなく、観客1人ひとりがどう考え感じてくれるのかだと思う。だから映画を観てじっくり考えてほしいんだ」
(取材・文/ライター新谷里映) |
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