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“かはく”の愛称で親しまれる、東京都台東区の上野恩賜公園内にある国立科学博物館。館内では、恐竜の化石や動物の標本、月の石など、多種多様な展示が行われている。また、年間を通して企画展や特別展も開催されており、全国から多くの人たちが観覧に訪れる。そんな国立科学博物館の基本情報と楽しみ方を紹介しよう。
※記事内で紹介している展示やイベント、施設等は、休止・中止または内容が変更になっている場合があります。ご注意ください。また、当面の間、上野本館への入館にはオンラインによる事前予約が必要です。
国立科学博物館ってどんなところ?
国立科学博物館は、1877年に創立された日本で最も歴史ある博物館のひとつであり、自然史・科学技術史の両方を取り扱う「総合科学博物館」の中で唯一の国立施設でもある。館内は「日本館」と「地球館」の2つで構成。地球や生命、科学技術史について、楽しみながら学ぶことができる。また、年間を通じて注目度の高い企画展や特別展が開催されているため、首都圏近郊だけでなく全国からさまざまな人が訪れる。まずは「日本館」と「地球館」それぞれの見どころを紹介しよう。
【見どころ1】日本列島の歴史と生物たちとの結びつきを体感できる「日本館」
「日本館」の中には、「日本列島の素顔」「日本列島の生い立ち」「生き物たちの日本列島」「日本人と自然」「自然をみる技」の5つのゾーンがある。それぞれのゾーンでは、日本が大陸の縁から分裂し、列島として成立するまでの歴史や、長い歴史の中で人と生物が送ってきた生活の様子などを見ることができる。
【見どころ2】楽しく学べる「地球館」
2015年7月14日にリニューアルされた、楽しみながら学べる「地球館」。3階の「大地を駆ける生命-力強く生きる哺乳類と鳥類をみる-」ゾーンには、さまざまなほ乳類や鳥類のほか、絶滅したと言われている二ホンオオカミなど、希少動物のはく製も多数展示されている。
そのほか、2階とM2階には科学技術にフォーカスを当てた「科学と技術の歩み-私たちは考え、手を使い、創ってきた-」「科学技術で地球を探る」「科学技術の偉人たち-日本の科学者・技術者-」、1階には「地球の多様な生き物たち-みんな、かかわりあって生きている-」「地球史ナビゲーター」といったゾーンがある。
さらに、5分程度の映像コンテンツも用意。1階では「生命の花」と大型映像「地上のさまざまな景観」、3階では大型映像「生と死の原野」が上映されている。それぞれ上映時間が決まっているため、事前にチェックしておこう。
事業推進部 広報・運営戦略課で広報戦略担当をしている田中庸照さんによると、1階のアロサウルス、B1階のティラノサウルス、トリケラトプスといった恐竜の展示が特に人気とのこと。
しかも、アロサウルスに関しては、頭部以外の大部分が実物なのだそう。ぜひ自分の目で確かめてみてほしい。
【攻略法】館内を満喫できるおすすめコースを紹介
2つの館で構成された広い敷地の中に、見どころが豊富に散りばめられている国立科学博物館。訪れた人が自由に見てまわれるよう、自由選択動線になっている。そのため、一人ひとりが自分だけのテーマやストーリーを描いて見学することができるのが特徴だ。
しかし、初めて訪れる人の中には「どのように回ろう?」と迷う人もいるはず。そんな人のために、国立科学博物館の公式HPにはおすすめコースのPDFが公開されている。90分で地球館をまるごと体験する「地球館90分ハイライトコース」、60分で日本館をまるごと体験する「日本館60分ハイライトコース」、日本列島の自然の豊かさと人々の暮らしの深いつながりを感じながら日本館を回る「日本人と自然の関わりコース」の中から、気に入ったコースを選んで回ってみよう。
また、1回の来場における所要時間について田中さんは、「当館としては開館から閉館まで1日じっくり見ていただきたいですが、最低でも3~4時間は時間を割いていただきたいです」とのこと。見どころだらけの国立科学博物館。訪れる際には、1日予定を空けておくといいだろう。
【お土産】オリジナルグッズが豊富なミュージアムショップ
館内を存分に楽しんだら、日本館B1階のミュージアムショップでお土産をチェック!ミュージアムショップには、国立科学博物館の展示品をモチーフにしたオリジナル商品や、化石・鉱物等の実物標本、実験・観察・工作キット、書籍などのグッズが数多くそろっている。
その中でもおすすめなのが、「フタバスズキリュウマスコット」(税込800円)。かわいらしい見た目は自分用に買うもよし、お土産として買うのもおすすめだ。
【チケット】入館チケットの購入は前売り電子チケットが便利
常設展示の入館料は当日・前売りともに、一般・大学生は税込630円(20名以上の団体の場合は税込510円)。高校生(高等専門学校生含む)以下と65歳以上は無料となっている。館内のチケット販売窓口または、公式サイトの「電子チケットの購入」から購入可能だ(※当面の間、入館には予約が必要。団体入館は当面の間休止。詳しくは公式サイトを参照)。
第1・3金曜日の晴天時に約2時間実施している「夜の天体観望」は、一般・大学生は320円、高校生(高等専門学校生含む)以下は無料で参加可能。参加の際は公式サイトから事前申し込みを(※当面の間、夜の天体観望は中止)。
そのほか、特別展への入場には別途チケットが必要。料金は展示により異なるため、公式サイト内の「特別展・企画展・ミニ企画展等」のページで確認しよう。
【休館日・アクセス】JR上野駅から徒歩5分!公共交通機関の利用を
休館日は毎週月曜日(祝日の場合は火曜日)と年末年始(12月28日~1月1日)で、特別展開催中は変更になる場合も。そのほか、施設のくん蒸期間などの臨時休館の予定もあるので、事前に公式サイトでチェックしてから訪れる日にちを決めよう。開館時間は通常時は9時から17時までとなっている。
最寄り駅はJR上野駅。公園口出口から徒歩5分で到着する。ほか、東京メトロ京成電鉄上野駅からも徒歩10分だ。
館内に駐車場はないので、車で行く場合は近隣の駐車場の利用を。特に行楽シーズンは駐車場が混雑するので、時間に余裕を持ってでかけよう。
【新型コロナウイルス感染予防対策】
・ラウンジ、カフェはテーブル数を減らして運営しています。
・ミュージアムショップは混雑状況によって整理券を配布の上、入店を制限する場合があります。
・館内の各案内所に感染防止用バリアを設置しています。
・スタッフはフェイスガードやマスクを着用し対応しています。
取材・文=於ありさ
※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。
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※2020年5月時点の情報です。