洗練された感性に魅せられる川崎の「パティスリー アレシャントゥ」

横浜ウォーカー

外観から上品な雰囲気が漂う (c)KADOKAWA撮影=奥西淳二

「東京に行かずとも洗練されたスイーツが食べられる」と、川崎エリアで注目されているのは2019年4月にオープンをした 「Pâtisserie ALLECHANTE(パティスリー アレシャントゥ)」 。川崎駅と尻手駅のちょうど中間地点にあり、大通り沿いのマンションの1階に店を構える。

外の喧騒とは打って変わってゆったりとした時間が流れる (c)KADOKAWA撮影=奥西淳二

白を基調とした店内はひときわ明るく、まるでブティックやサロンのような清潔感と高級感が漂う。ショーケースに並べられたケーキは洗練した美しさが際立ち、まるで宝石のようだ。

明るい店内は女性でも入りやすい雰囲気を心がけている (c)KADOKAWA撮影=奥西淳二

オーナーシェフは、フランス・パリに本店を構える歴史あるブランド「ダロワイヨ」をはじめ、レストランや結婚式場などでパティシエとして腕をふるい、2019年4月に「パティスリー アレシャントゥ」をオープンさせた。「アレシャントゥ」とは、フランス語で“おいしそうな、魅力的な”という意味。店名の通り、美しい品々に誰もが魅了されるはずだ。

印象的なビジュアルのケーキが並ぶ (c)KADOKAWA撮影=奥西淳二

ショートケーキをリッチに仕立てたプレミアムショートケーキ(555円) (c)KADOKAWA撮影=奥西淳二

「直感的に感じたイメージをデコレーション、色合い、形で表現します」という、オーナーシェフ。球状や円錐などの立体的な形や、スタイリッシュな長方形…と、視覚的な美をとらえる独特な感性で作られるスイーツは一つ一つが存在感を放つ。
また、ラインアップにカットしたケーキが少ないのも特徴だ。「カットしたケーキではなく型を使って作るケーキは手間がかかりますが、中にいろんなパーツを入れることができてアレンジは無限大。見た目だけでは分からない意外な味わいを楽しんでもらいたいです」と話す。

アートな感性が発揮された真っ赤な「デジール」

【写真を見る】鮮明な赤に思わず目を奪われる (c)KADOKAWA撮影=奥西淳二

「こんなケーキ初めて!」と、訪れる客が驚くのが 「デジール」(462円) 。ショコラムースがベースになったケーキで、表面に赤色のチョコレートを細かく霧状に吹き付けて作られている。独特の風味がある砂糖の一種・カソナードをキャラメル状にしてショコラムースに入れることでコクをプラス。チョコレートだけでは引き出せない深みが、ひと口で贅沢な気持ちになれる。中にはベリーのジュレを入れ、ショコラ風味のサブレとダックワーズを重ねた。
見た目のインパクトと共に、ショコラムースの味わいが心に深く刻まれる一品だ。

チョコレートの濃厚感を存分に味わえる「マダガスカル」

チョコレートのつやめきが魅惑的! (c)KADOKAWA撮影=奥西淳二

その光沢の美しさに吸い込まれそうになる 「マダガスカル」(462円) 。チョコレートムースの中に入ったホワイトチョコレートムースのまろやかな甘味が重なり、ゆっくりと濃厚な味わいが広がる。中にところどころキャラメリゼをしたオレンジが入り、みずみずしい酸味が単調さをカバー。食べ終わりまで重たさを感じずにチョコレートを堪能できる。

生クリーム、スポンジ、イチゴのバランスに優れた「ショートケーキ」

四角形に仕立て、洗練した雰囲気を演出 (c)KADOKAWA撮影=奥西淳二

1番人気の商品は 「ショートケーキ」(444円) 。混ぜ方に気を配ったスポンジはしっとりした食感で、まろやかな甘味のある北海道産生クリームと一体感となって口どけていく。そのバランスの良さから、「もう1個食べたい!」と思えるほどだ。
さらにリッチに仕立てた 「プレミアムショートケーキ」(600円) は、もっちりしたスポンジにジャージー牛乳の生クリームを重ねた贅沢な味わいで特別な日におすすめ。

デザイン性も高い「パティスリー アレシャントゥ」のケーキで、至福のひと時を過ごしてみて。

【取材・文=磯崎 舞/撮影=奥西淳二】

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