外出できない今だから、おうちで絶景山歩きコースをたどる「行ったつもりツアー」を提案。<※情報は発売中の「関西の山登り&ハイキング」より>
圓教寺は966年、性空上人(しょうくうしょうにん)によって開かれた「西の比叡山」とも呼ばれる天台宗3大道場の一つ。西国三十三観音霊場第27番札所で、今も参拝者が跡を絶たない名寺だ。
境内には重要文化財など貴重な建物が点在する。標高371メートルの書写山山頂に広がる豊かな自然と見事に調和した伽藍を、時間をかけてのんびり散策!
1「志納所(書寫山圓教寺)」山上の境内で貴重な文化財巡り
書写山ロープウェイで約4分の空中散歩を終えて山上駅に降り、ここで志納金(500円)を納める。ここから摩尼殿まで約1キロの書写山散策を開始。境内には自然が楽しめる遊歩道も多い。凛とした空気が漂う修行の地を巡ることができる。
2「仁王門」(書寫山圓教寺)」日本の伝統的な形式の山門
圓教寺の正門となる仁王門には、江戸時代初期の建物で両わきに仁王像が立つ。門の正面に向かい、右側が口を開いた「阿」像、左側が「吽」像。一対で「あ・うんの呼吸」を作り聖域の守りとなる。ここを通り抜けると圓教寺の境内だ。
3「摩尼殿(書寫山圓教寺)」荘厳な舞台造の本堂は圧巻
マニとは梵語の如意のこと。970年に創建。上人が根のある生木に観音像を刻んだことで、岩山の中腹に立つ舞台造になったと言われる建物。兵庫県指定文化財で、国指定重要文化財の「四天王像」が安置されている。
舞台造自体はそれほど高くはないが、長い石段を上った場所に建てられているため、廻縁に立つとかなりの高さに感じられる。
4「三つの堂(書寫山圓教寺)」貴重な重要文化財がそろいぶみ
お経の講義や論議が行われる学問と修行の場の「大講堂」、修行僧の寝食の場「食堂」、常行三昧(阿弥陀仏の名を唱えながら本尊を回る修行)の道場「常行堂」がコの字型に並ぶ。
威風堂々としたその風景は圧巻! 重要文化財に指定されている3つのお堂が荘厳な甍(いらか)を競い合う、圓教寺で最も人気がある風景だ。
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、書写山ロープウェイは運休中です。今は風景を家で楽しみ、訪問は控えてください。