広島県広島市の広島市現代美術館で、7月26日(日)まで「式場隆三郎:脳室反射鏡」が開催されている。
精神科医としての医業のかたわら、ゴッホをはじめとした芸術家の研究と普及、柳宗悦らによる木喰研究や民藝運動への参画、東京・深川に実在した奇妙な建築「二笑亭」の紹介、アウトサイダー・アートの先駆的評価など、多彩な領域にわたる旺盛な啓蒙活動を通じて、近現代日本の文化史に大きな影響を残した式場隆三郎(1898-1965)の足跡を辿る特別展。式場隆三郎旧蔵の作品や資料等約200点を展示し、その活動の全貌を探る。
担当者は「ゴッホの研究者としても知られていた式場は、書籍の出版に加え、当時まだ貴重だったゴッホの複製画による展覧会を全国巡回させました。本展では、各地で熱狂的に迎えられた『ゴッホ展』の一部を会場内に再構成しています。会場の設えや複製画につけられているキャプション、ゴッホ柄の浴衣やワンピースにもご注目してください」と展示の見どころを紹介する。
色々な才能と顔を持つ式場隆三郎の魅力に迫る特別展。現代の日本文化史に重要な文脈を与えた貴重な展示物は、世代を問わず楽しめる。ぜひ親子で、カップルで、友人同士で訪れて。
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