大正期の芸術は短く、熱い。久万高原町の町立久万美術館で「青春のうごめき 大正・戦前 愛媛の洋画家」開催

東京ウォーカー(全国版)

愛媛県上浮穴郡(かみうけなぐん)久万高原町の町立久万美術館で「青春のうごめき 大正・戦前 愛媛の洋画家」が12月6日(日)まで開催中。

上岡美平《収穫》 1937年作 五十崎凧博物館 写真は主催者提供


大正・昭和初期には情熱と反抗のエネルギーを内に秘め、足早に生きた洋画家も数多い。それはまさに、日本近代洋画史の青春期と言われている。この時期、愛媛でも塩月桃甫(しおつきとうほ)、藤谷庸夫(ふじたにつねお)を中心とするアカデミックな美術集団と、それに対抗する、三好計加(みよしけいか)らによる美術団体「青鳥社」や河本一男(かわもとかずお)、洲之内徹(すのうちとおる)らの「青年美術家集団」など、反アカデミズムな若手集団の活動が活発化した。

また、大正・昭和初期は、多くの美術家が東アジアに強い関心を向けた時代でもある。水木伸一、安藤義茂らが東アジアに旅した作品を残しており、画家が抱いた異国の文化への興味・関心がうかがえる。

【写真】古茂田公雄《あやとり》 1940~1941年作 愛媛県美術館蔵 写真は主催者提供


本展示会では、「アカデミズムと反抗」「アジアへの視線」という2つのテーマで、愛媛ゆかりの作家たち、大正から昭和初期の美術界の動きを紹介。「行き詰まり感」のある現在、旺盛なエネルギーに溢れたかつての時代思潮を見直せる内容となっている。

短くも熱い大正・昭和初期の芸術を感じに「青春のうごめき 大正・戦前 愛媛の洋画家」に出かけよう。

※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

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