『涼宮ハルヒ』新刊をランボーが応援?フィギュア4コマの達人が語る「“笑いのキモ”は見た目と行動のギャップ」

東京ウォーカー(全国版)

さまざまな業界で活躍するトップランナーをインタビューする本企画。今回紹介するのはSNSでフィギュア4コマを公開している「ねぎかつセブンさん」(@Negikatsu7)。先日も、小説『涼宮ハルヒ』シリーズ(角川スニーカー文庫刊)の9年半ぶりとなる新作『涼宮ハルヒの直観』の発売に合わせ、新作フィギュア4コマ「ランボー怒りの告白」をSNSにアップ。筋肉隆々のランボーと、涼宮ハルヒ・キョンとの軽妙な掛け合いが話題となり2万いいね!(11月26日現在)を集め話題となった。ねぎかつセブンさんがフィギュア4コマにハマったターニングポイント、そして“笑い”と“共感”を生み出す4コマ製作の舞台裏とは。

「ランボー怒りの恋バナ」01

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「変態仮面」の“ギャップ”が作品作りに影響


――「フィギュア4コマ」の魅力に目覚めたターニングポイントは?

「見た人に『元気が出た』と言ってもらえたときです。まさか自分が考えたストーリーで“人に元気を与えられる”とは思わなかったのでお世辞でもうれしい気持ちになり、ちょっとでも『人の役に立つならもっと撮ってみよう』と思ったのがきっかけです。私はいつも妄想ばかりしているので、その妄想をぶつけられる4コマ仕立てが合っているのかもしれません」

――ねぎかつセブンさんに影響を与えた師匠の存在は?

「影響を受けたという点では、一度もお話ししたことはありませんが、私に砂を使った撮影を教えてくれた方がいます。その方は主にインスタグラムで活動されているdarksidesince77さんという方で、彼が紹介していた“砂を使った撮影”の方法をみて、「すごい!こうやるのか!」と真似したところから砂を使った私のフィギュア撮影は始まりました。それ以降は砂を使った撮影にハマり、自分なりにやり方や道具を変えていき、今のスタイルに至りました」

――参考にしているアニメや漫画はありますか?

「参考にしている作品は、意外かもしれませんが『究極!!変態仮面』(『週刊少年ジャンプ』に1992年から1993年まで連載)です。変態仮面は見た目こそ“変態”ですが、行動と信念はやっぱりヒーローなんです。こういった見た目と行動のギャップという点は、私の作品にもだいぶ影響を及ぼしている部分があると思います。また、この作品を読むことで正義とはなにか、ヒーローとはなにか、そしてどうしたら読者に元気を与えられるかを学ぶことができるので、変態仮面は私の教科書といっても過言ではないと思います。



――ねぎかつセブンさんの魅力は「ストーリー構成」と「写真の構図」だと思っています。ギャグ4コマにおける、笑いをつくるストーリー構成の秘訣を教えてください

「笑いをつくる秘訣だなんて大層なことは語れませんが、『自分だったらニヤつく』というものを日ごろから考えています。なので、私と感性が近い方は笑ってくださるかもしれませんが、感性が異なる人が見れば「は?」としか思われないこともあると思っています」

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――感性の近い人に笑ってもらえるのがうれしい?

「はい、ちょっとでもニヤついてもらえればうれしいです。私はネタを考えているときはよく電車の中などでニヤついています。ほんと、マスクのおかげで助かります」

――次はフィギュア4コマの構図についてお聞きしたいです。小さなフィギュアの表情を使った構図は見事です。構図で一番大事にされている点は?

「『生きているものを撮っているつもりで撮る』でしょうか。ちゃんと“フィギュア同士が語り合っている形”になるよう意識しています。あと、フィギュア同士の語り合いではあるのですが、見ている人にも語りかけるよう、比較的カメラ目線になるようにもしています(内容によりますが)。

――11月24日にSNSで公開された「ランボー怒りの告白」は、『涼宮ハルヒ』シリーズの新刊が出るタイミングということもあり(新刊『涼宮ハルヒの直観』11月25日発売)、とても楽しく拝見しました。ランボーと涼宮ハルヒ、キョンが共演する作品はシリーズ化していますが、製作におけるこだわりはありますか?

「こだわった部分というと『見た目と言っていることのギャップ』でしょうか。ゴリゴリの筋肉で銃をぶっ放しまくっているランボーの顔で、やっていることは恋愛相談…。『絶対ランボーそんなことしないだろ!』とツッコまれるようなかわいいことをやっているのが好きです」

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――「ランボー×涼宮ハルヒシリーズ」の中で特に反響が大きかったのは?

「『ランボー 怒りの恋バナ』かなと思います。それこそギャップが生きた作品だと思います」

――最後に、今後挑戦してみたい題材やテーマがあれば教えてください。

「新しくなにかを、ではないのですが、以前のように“カッコいい”だけの写真を撮りたいな、と時々思います。『撮ればいいじゃないか』、と言われたらその通りなのですが。時間に余裕ができたらチャレンジしたいと思っています」

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取材協力:ねぎかつセブン(@Negikatsu7)

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