お店を持たない、お金をほとんどとらない…でも不思議と超当たる。そんな変わったスタイルの占い師が注目を浴びている。名前はゲッターズ飯田さん。元“芸人”という、不思議な経歴の持ち主だ。
「芸人をやっている頃、占い師の人に『占いに向いてるよ』って言われて興味を持ったのがきっかけ。占いって当たったり外れたりするじゃないですか。当たっていることをかき集めたらおもしろいかな〜と思って」。
その後、いろいろな占い師に話を聞き修業したという飯田さんが占いに使うのは、使い込まれた手書きのノート。九星気学・西洋占星術・姓名判断・手相・顔相など、さまざまな占いを組み合わせた、飯田さんだけの独自の占い方法だ。
「それぞれの占いって、実は30%くらいしか当たらない。だから色々リンクさせて、答えを探すんです。言い方・ニュアンスには特に気をつけて、伝わりやすいように話していますね」。
実際、飯田さんの占いはかなり特殊。名前と生年月日以外の個人情報を聞かないのもその1つ。通常は職業や家族関係などを聞くのが一般的であるのに対し、飯田さんは占う対象者に名前と生年月日を聞き、手書きの“占いノート”で細かく見る。その後は性格や弱点・ちょっぴりエロい話まで、流れるように数分間話し続けるスタイルをとっている。
「噛まないで話せるのは、もともと話す仕事なので(笑)。年間2000人から3000人、16時間休憩なしで話し続けたことも」。そう語る飯田さんは、13年間で約2万人を見てきたという。また、なんと青木さやかさんの結婚にもかかわっていたとか。
「青木さやかさんは、芸人やってるころからの知り合いなんです。ある日いきなり電話が来て『誰といつ会うか出して!』って言われて、こっちもケンカ腰で『この日かこの日のどっちかで運命の人に会うから!』って(笑)。言ったら本当にその日の夜に『会った』って電話が青木さんからきて、その場で調べたんです。そしたら相性がすごく良くて、『青木さんこの人と結婚しますよ』って言ったら本当にしちゃった。今年も『妊娠しますよ』って言ったら本当に妊娠されましたね」。
このエピソードだけでも飯田さんがどれほどスゴイのか分かるが、今の占いのスタイルを確立したのは、実は“合コン”だったとか。
「芸人をやっていた頃、先輩にコンパに呼び出されて『お前占いやれよ」って言われて。それでやったら、めちゃ人気者になったんですよ。盛り上がるようにボケたり、ちょっとエロいことを言うのもその時から。後は居酒屋とか、にぎやかな場所が多かったので、今みたいに個人情報を聞かずに話し続けるスタイルになりました」。
その評判からイベントなどの依頼がくるようになり、現在は占い作家や携帯サイトの占い、番組の構成作家などで主に活動しているそう。鑑定料を500円以上もらわない(※)というのも、“占い”をビジネスにしないことで、より当たる占いに近付けた結果だ。
「お店を持ってお金をもらって…っていう占い師の形だと、お金を払った人のデータしかとれない。そうなると、占いに興味がない人に対しては当たらなくなる。占いって統計学だから、1人でも多くの人を無作為に見たほうが当たるようになるんです。だから僕は、お金をもらわない。もうね、これは意地です(笑)」。
飯田さんは現在、イベントや知人の紹介などで占いをしている。占いに興味がある人はもちろん、これまで占いで当たったことがない! という人も、ぜひ足を運んでみてほしい。【東京ウォーカー】
※イベントでは飲食代などを含むため、500円よりも高い場合があります