滋賀県彦根市の
彦根城
で3月下旬から4月上旬にかけて桜が見頃を迎える。
彦根城
は、徳川四天王にも数えられた井伊直政を祖とする彦根藩主・井伊氏14代の居城。琵琶湖に面した彦根山に1604年(慶長9年)から築城を開始し、約20年かけて完成した近世城郭だ。明治の廃城令や戦火を免れ、城全体の保存状態も良い彦根城は、天守と付櫓(つけやぐら)および多聞櫓(たもんやぐら)は国宝に、城跡は特別史跡に指定されている。
彦根城の桜は、昭和初期に観光のシンボルとしてソメイヨシノの苗木1000本が城内に植樹され、城内のいたるところで美しい花が咲き誇る。国宝の天守を借景にした桜は、さまざまな場所で楽しめるので、自分だけの桜写真を撮るのもおすすめだ。
2025年3月28日(金)~4月16日(水)には、彦根城桜まつりが開催。また、2025年3月15日(土)~5月6日(振休)の期間は、特産品やお花見弁当などを販売する「彦根にぎわい市」も開催される。また、桜の開花期間中は夜桜のライトアップ(内堀沿い)が行われ、夜間は照明に照らされ幽玄の世界となる。
ほかにも、お堀の水面に映り込むシンメトリーな桜や櫓の白壁に映える桜、天守閣内部から眺める桜など、いろいろなシチュエーションで桜の美しさを堪能できる。なお、シーズン中は彦根城周辺で交通規制が実施され駐車場も込み合うため、公共交通機関の利用が推奨されている。国宝・彦根城と桜の見事な共演を存分に楽しもう。