和歌山県岩出市にある新義真言宗 総本山 根來寺では、3月下旬~4月上旬にかけて桜が見頃を迎える。入山料は、大人(中学生以上)500円、子どもは無料。
根來寺は大阪市内から車で約60分・関西空港から約30分ほどの和歌山県北部にある新義真言宗の総本山。高野山の高僧・覚鑁(かくばん)上人が、1132年(長承元年)に学問探究の場である「伝法院」として建立。戦国時代には大きな勢力を備えていた根來寺は、豊臣秀吉に攻め入られて大塔・大師堂などの2~3の堂塔を残して全山焼失した。
徳川の世になってから復興が許され、現在は国宝で日本最大の木造の多宝塔「大毘廬遮那法界体性塔」(だいびるしゃなほっかいたいしょうとう)通称「大塔」のほか、重要文化財の本尊大日如来(だいにちにょらい)・金剛薩埵(こんごうさった)・尊勝仏頂(そんしょうぶっちょう)の三体が奉安されている。また、2019年には大伝法堂・光明真言殿・大門・不動堂・行者堂・聖天堂が新たに重要文化財に指定された。
およそ350万平方メートルの広大な境内には、ソメイヨシノやヤマザクラなど約7000本の桜が植えられていて、歴史的な建造物と桜の調和する景色が参拝者の目を楽しませてくれる。例年、3月下旬~4月上旬には、大門周辺の桜がライトアップされる。
「日本さくら名所100選」にも選ばれた根來寺の桜で春を満喫しよう。