キムタクが大阪に登場!「無限の住人」試写会

関西ウォーカー

3月31日、大阪市北区の大阪ステーションシティシネマで映画「無限の住人」試写会が行われ、主演の木村拓哉と女優の杉咲花が舞台あいさつを行った。

「無限の住人」は20年弱に渡って月刊アフタヌーンに連載された沙村広明の同名コミックが原作。アジア各国など海外でも広く支持され、コミック会のアカデミー賞と呼ばれる米国のウィル・アイズナー漫画業界賞の最優秀国際作品賞を受賞した人気作だ。

顔に大きな傷跡を持ち、異形の武器を携えた独眼の侍・万次。八尾比丘尼から細胞を甦らせる不思議な虫を仕込まれ、不死身となった彼は、両親を殺され、復讐を誓う少女・凜と出会い、用心棒となる。万次は彼女の中に妹の面影を見ていた—。

木村は主役の万次を、杉咲は凜と万次の妹・町の二役を演じる。木村にとっては6年ぶりの映画の主役。監督は「十三人の刺客」「藁の楯 わらのたて」などで海外でも高く評価されている三池崇史。ほかに福士蒼汰、市原隼人、戸田恵梨香、市川海老蔵などオールスターといえる豪華キャストで贈る、エンターテインメント作品だ。

今回の試写会は17000人から抽選で選ばれた450人が参加。狭き門をくぐり抜けた幸運な参加者に迎えられ、黒のロングジャケット姿の木村拓哉と、花柄にスパンコールがきらめくエレガントなロングドレス姿の杉咲花が入場すると、場内には大きな歓声が沸き起こった。

木村は今回のキャラクターについて問われ、「衣装合わせは普通は一度、多くて二度だが、今回の作品では5回衣装合わせをした。じょじょにクランクインに向けてキャラクターと間合いを詰めていった。しかし、最終的に美術統括スタッフが沙村先生の画集と自分を見比べて、首をかしげるという、厳しい洗礼があった。でも、現場に立つ以上は自分以外に万次は存在しないので、心して腰を据えて、思い切って最後までやり抜こうと思って現場に行った。すると三池監督がひと言『おお、万次だ』といってくださって、そこからクランクアップまでひと言も言葉をいただかなかった」と監督からの信頼の厚さを物語るエピソードを披露した。

映画で使われた小道具の赤い風車を携えてあいさつに臨んだ杉咲は「監督からいただいたのは『原作をリスペクトしたい』というひと言でした。だから、それがすべてだと思って、現場に入る前に大事だなと思った表情などをコピーして切り抜いたりしていました」と役作りに向けた努力を語った。木村はこの話を今回初めて聞いたそうで、驚きを隠せない表情だった。

また、大阪について聞かれて木村は「声が大きい、そしてとにかくあったかい」と大阪の人の印象を語る。木村自身、子供時代に箕面に住んでいたこともあり、関西の言葉にも意外になじめるとか。杉咲は大阪について聞かれ、戸惑いながら「あめちゃん」と答えて、会場の笑いを誘うひと幕も。

最後に木村は「この作品は、作りたい人たちが、作りたいものを、自由に思いっきり作った。そんな僕たちの“わがまま”を楽しんでほしい」と訴えかけた。

「無限の住人」は4月29日(祝)から、大阪ステーションシティシネマほかで全国ロードショー。

鳴川和代

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